優しさが自立を遠ざけるとき― 海外人材と現場で起きている“見えない依存構造” ―
おはようございます。
株式会社あきた創生マネジメント代表の 阿波野聖一(AWANO SHOICHI)です。
はじめに
日本で働く海外人材が、なかなか自立につながらない。
このテーマは、制度や語学力の問題として語られることが多いです。
しかし、現場に立ち続けていると、少し違う景色が見えてきます。
それは、
「支援しているはずの私たち自身の関わり方が、自立を遠ざけているのではないか」
という問いです。
今日は、以前書いた記事からさらに、その違和感について、現場で見えてきた構造を整理してみたいと思います。
1. 「依存のコミュニティ」という見えにくい罠
困ったときに自国の仲間に頼る。
これはとても自然で、人として当たり前の行動です。
しかし一方で、生活のほとんどが同じコミュニティの中で完結してしまう環境は、日本社会のルールや文化に触れる機会を減らしてしまいます。
「言葉が分からなくても何とかなる」
一見するとやさしい環境です。
ですがその裏側で、
日本社会と接点を持たないまま時間が過ぎていく。
結果として、
「日本で働いているのに、日本社会の外側にいる」状態が生まれてしまうことがあります。
これは本人の問題というより、
環境設計の問題です。
2. 「人権」と「規律」を混同してしまう構造
不当な扱いは、絶対にあってはならない。
これは大前提です。
ただ現場では、
「強く言うとかわいそう」
「トラブルになるくらいなら言わない方がいい」
そんな空気が生まれてしまうことがあります。
その結果、
本来伝えるべきルールや基準が曖昧になる。
ここで起きているのは、
人権を守ることと、規律を伝えることの“混同”です。
本来この2つは対立しません。
むしろ、社会の中で自立して生きていくためには、ルールや基準を理解し、行動できることが不可欠です。
人権を守るとは、守るだけではなく、
「社会の中で自分で立てる状態をつくること」でもあるはずです。
3. 「やってあげる優しさ」が奪っているもの
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