佐藤一斎學びのひろば 訪問記 その1
「河童の目線で人世を読み解く」市井カッパ(仮名)です。
「すべての組織と人間関係の悩みを祓い癒し、自然態で生きる人を増やす」をミッションに社会学的視点から文章を書いております。
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前回の記事では、「学問」という言葉は翻訳語ではなく、日本独自の概念であったことを指摘しました。
おそらく戦後、「学術」という翻訳語と結びついて、意味の違いがわからなくなってしまっていますが、じゃあ、そもそも「学問」ってどういう概念だったの?と思っていたところにお誘いをいただき、ヒントになりそうな場所に行ってきました。
それがこちら。
佐藤一斎って誰やねん、という方にはこちらを。
この肖像画は自身が50歳のときに書かせたもののようですが、個人的には片岡鶴太郎さんに似ているな、と思いました。どうでもいい話ですが。
今回の訪問は、岩倉酒造さんの蔵開きに誘われての訪問でしたが、個人的には、この記念館への訪問が楽しみでした。
一応、蔵開きの賑わいの写真です。

蔵開きの賑わいをよそに、記念館の方の訪問者は私1人でした。おかげでゆっくり見ることができましたが、いろいろ不明な点、わからないことも出てきました。そこで、今回、誘っていただいた方にその旨を伝えると、館長さんとお知り合いだということで、紹介していただき、質問攻めにさせていただきました(笑。

以下、お話をお聞きして、自分なりに解釈したものになります。
佐藤一斎の人生を決定づけたのは、先輩であり友人に、林羅山を祖とする林家の跡取り、林述斎と出会ったことでした。彼は林述斎にくっついて様々な師からの学びを得ます。これはひとえに、林述斎が固定の師を持たず、様々な師から学びを得ようとしていたことが重要なポイントで、その後の一斎の思想に大きな影響を与えています。
武士であった一斎ですが、ある事件をきっかけに、武士を捨てて学問の道を探究することを決意します。その事件には諸説あるようですが、墨田川で舟遊びをしていて、近しい人を亡くしたことにあったようです。死を目の前にして生きる意味を探究したくなったのか、あるいは死にショックを受けるようでは武士に向いていないと思ったのか、それはよくわかりません。が、ならばということで、林述斎も応援し、最終的には幕府の施設である昌平坂学問所のトップに就任し、様々な武士たちを教育・育成しました。
上に紹介したWikiによると、
門下生は3,000人と言われ、一斎の膝下から育った弟子として、山田方谷、佐久間象山、渡辺崋山、横井小楠、若山勿堂、池田草庵、東沢瀉、吉村秋陽、安積艮斎、中村正直、林靏梁、大橋訥庵、河田藻海、竹村梅斎、河田迪斎、山室汲古、北條悔堂、森光厚、森光福、楠本端山など、いずれも幕末に活躍した英才が多数いる。
その著作『言志四録』は様々な人に影響を与えたようで、
一斉の著書である「言志四録」は幕末の西郷隆盛、勝海舟、坂本竜馬などに大きな影響を与えたと言われている。特に西郷隆盛は言志四録(1133条)の中から101条を抜粋した「南洲手抄言志録」 を終生持ち歩いて人生の戒めとしていた。
という話もあります。
さて、この佐藤一斎の学問がどのようなものであったのか、というと、どうも伝聞によれば、いわゆる中国の古典、四書五経の原典を音読して意味解釈を伝える、というようなものであったのではないか、と思われます。そしておそらくですが、彼は『易経』をその中国思想の根本において、そこからの展開としての四書五経という体系を構想していたのではないか、と思います。
著書の『言志四録』は『言志録』『言志後録』『言志晩録』『言志耋(てつ)録』の4書の総称で、それぞれ書かれた年代が違います。さらに、遡って修正もしていたようで、単なるエッセイではなく、何か彼の思想の体系を示すものとして思いがあって書かれていたことがわかります。
個人的に、何となくこの彼の仕事は、ドラッカーに対するマチャレロ先生のお仕事に通じるものがあるな、と思います。
個人的には、『易学啓蒙欄外書』にとても興味を持ったのと、政府に易経を元に進言した文書もあったということで、このあたり探ってみたいな、と思いました。
実は、こうして館長さんにお話をお聞きしている中で、私が「佐藤一斎の学問観や教育観に興味があるんですよね」と漏らしたところ、ちょうど、この後、こんな会があるよ、と誘っていただきました。

「そんな偶然ある?」と爆笑しましたが、急遽、この会に参加させていただくことになったのですが、少し長くなりましたので、その内容はまた次回に紹介させていただきます。
現場からは以上です。お読みいただき、ありがとうございました。面白かった、参考になった、という方は是非、高評価いただけると嬉しいです。フォローも大歓迎です。
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