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16-17世紀の天王星冥王星サイクル*権威への反発と解放(王政&カトリックvsプロテスタント)

7月7日、ぞろ目の日に天王星が双子座に入ります。
前回、天王星が双子座にいたのは1941年でした。

当時は1939年から始まった第二次世界大戦のただなかで、1941年12月に日本軍がハワイの真珠湾(パールハーバー)を奇襲して太平洋戦争が始まった年でした。

1941年9月の日食図を見ると、天王星は土星とコンジャンクション、獅子座冥王星とセキスタイル(60度)、乙女座海王星とトライン(120度)を取っています。

1941年9月21日皆既日食


このトランスサタニアンの3つの星が作る小さな三角形(ミニトライン)は、現在も出来ていますが1941年と違うのは三角形の頂点が海王星になっていることです。海王星が真ん中に来るのは500年ぶりです。

適切な名称をあまり聞かないのですが、私は「世界を変容させるミニトライン」と呼んでいます。

この記事では、主に天王星と海王星、天王星と冥王星のサイクルに焦点を当てて書いてみます。

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天王星と冥王星の会合周期は113年~141年。
現在のサイクルは1965年に始まりました。

「天王星は革命」の星と言われ、予期せぬ崩壊や革新をもたらします。
「冥王星は破壊と再生」と言われ、変革と進化を示唆します。
この組み合わせは、現状を覆して改革を起こし、抑圧からの解放を求めるエネルギーです。

歴史を振り返ってみましょう。


1455年~1597年の天王星冥王星のサイクル


印刷革命*天王星冥王星コンジャンクション(合)

1455年と1456年に獅子座で起きたコンジャンクションでは、印刷革命が起こりました。

1455年9月


グーテンベルクの活版印刷が始まり、西洋初の印刷聖書グーテンベルク聖書(1455年)は、比較的安価で流通するようになりました。
多くの人の手に取られて、家庭で聖書を読むことができるようになったのです。

それまで聖書は高価なものだったので、自分用の聖書を持っている人は少なく、また文字が読めない人もまだ多い時代でもあり、人々は教会に行って聖書のストーリーにちなんだ絵画や彫刻を見たり、司祭による聖書を引用した説教を聞くことで神と自分を繋いでいました。


ヴィクトル・ユーゴーの小説『ノートルダム・ド・パリ』で、ノートルダム大聖堂の司教補佐(司祭長)クロード・フロロが「ああ!これがあれを滅ぼす だろう」と嘆いたのは、大聖堂(石の書物)が印刷革命によって、紙の書物に取って代わられることを言っています。

確かに、中世のような重厚な石造りの教会は新しく建てられることはなくなりましたね。サグラダファミリアが最後になるのでしょうか。


1455年、イングランドの薔薇戦争が始まる。


ルターの宗教改革*天王星と冥王星トライン(120度)

マルティン・ルターが95か条の論題を城教会の門に貼りだしたのは1517年のことでした。

このとき、天王星は牡牛座の始めのほうにあり、冥王星は山羊座の始めにあり、トライン(120度)の角度になっています。


1517年12月23日皆既日食


ルターは、教皇レオ10世から破門され、一方でイングランドのヘンリー8世はルターの宗教改革を批判する『七秘蹟の擁護』を著した功で、教皇レオ10世から「信仰の擁護者」の称号を授かるほど熱心なカトリック信者でした。
この頃は!!


ヘンリー8世の宗教改革*天王星冥王星オポジション(180度)

しかし、ヘンリー8世は(離婚するために)1534年にカトリック教会を離脱して、イングランド国教会を設立し、宗教改革の一環として修道院解散政策
(教会の財産没収)を始めた1538年は、獅子座天王星と水瓶座冥王星がオポジション(180度)でした。

ジャン・カルヴァンの活動が知られるようになったのもこの頃です。


宗教改革のピークはちょうど今から500年前。
海王星がトランスサタニアンの三角形の真ん中にありました。
カルヴァンについて詳しくはまた。


ハンス・ホルバインが、ロンドンで『大使たち』(アンバサダー)の絵を描いたのが1533年でした。

ホルバインがイギリスに移住する前に住んでいたバーゼルでは、プロテスタントによる偶像破壊運動が起きていたことは下の記事にも書きましたが、ルター派をいち早く受け入れたストラスブール でもほとんどのカトリックの教会は破壊されたそうです。

フランス革命も同様でしたが、カトリックの聖職者の虐殺も起きたそうです。


八十年戦争開始*天王星冥王星スクエア(270度)

スペイン・ハプスブルク家(カトリック)のフェリペ2世が、1556年にスペイン王に即位すると、彼はさっそくオランダ(ネーデルラント)で異端審問を開始し、ネーデルラントのプロテスタント弾圧を始めました。

それによってオランダ独立戦争が起き、1566年にヨーロッパの大陸のカトリック国とプロテスタト国による八十年戦争に発展しました。


1566年10月23日日食図


天王星は射手座、冥王星は魚座にあり270度のスクエアになっています。

また、この年は海王星が双子座、土星が乙女座にあり、柔軟宮のグランドクロスが形成されていました。



1597年~1710年の天王星冥王星のサイクル


ナントの勅令*天王星冥王星コンジャンクション(合)

1597年から1598年の天王星と冥王星の新サイクルでは、フランス国王アンリ4世が宗教寛容策として「ナントの勅令」を発布したのが大きな出来事でした。

「ナントの勅令」は、フランスのユグノー(プロテスタント)にカトリック教徒と同等の権利を与えるというもので、フランスの宗教戦争の終結と考えられています。


1597年3月17日金環日食


天王星と冥王星は牡羊座でコンジャンクション、海王星は獅子座にあり、天王星冥王星とトライン。

この頃からウィリアム・シェイクスピアの執筆活動が盛んになります。
フランシス・ベーコンは、議会での失態が続き、エリザベス女王の怒りを買って宮廷から遠ざけられてしまい、政治活動も不遇の時代でした。


16世紀は魔女狩りが多く起こりました。
魔女の概念は、15世紀の反ユダヤ感情とも結びつき、「子供を捕まえて食べるかぎ鼻の人物」(←ユダヤ人のプロトタイプ)という魔女像が作られました。


この時代のユダヤ人迫害は、気候が小氷河期のような天候不順で飢饉がたびたび発生したことと、ペストの流行によって新たな宗教熱と狂信(Fanaticism) が開花したことが影響しています。

たとえば1349年2月14日に発生しストラスブールの虐殺は、約2,000人のユダヤ人が殺害されたとも言われていますが、数は正確ではないと思います。
この虐殺には、市議会の権力への抵抗とユダヤ人が保護されていることの反発もがありました。


宮廷ユダヤ人Court Jewは、中世に貴族を相手に資金貸付を行ったユダヤ人銀行家、金融業者のことを指す。
彼らは貴族に融資する過程で自然と社会的影響力を持った。 金融業のほか、貴族のために外交や貿易を行ったり、食料・武器・弾薬・貴金属などをユダヤ人同士の繋がりを利用したりして調達した。

シュッツユーデ(保護されたユダヤ人)
神聖ローマ帝国内では、11世紀と12世紀に一部の領土(ブランデンブルクなど)を除いて、支配者は国庫(カメラレジス)の利益のためにユダヤ人に課税する権利を持っており、同時に彼らが危険にさらされているときに彼らを保護する義務がありました。


1543年にマルティン・ルターが著書『ユダヤ人と彼らの嘘について』で、ユダヤ人への激しい迫害及び暴力を理論化し提唱しました。

トリーア魔女裁判(1581年から1593年)
コペンハーゲン魔女裁判(1590年)
スコットランドの魔女裁判(1590年)

イングランド王ジェームズ1世が、スコットランド王だった1597年に『デモノロジー(悪魔学)』を出版しました。


科学革命と新世界への移住*天王星冥王星スクエア

17世紀末になって魔女狩りは急速に衰退しました。
その理由には様々な説がありますが、科学革命が起きたことも理由のひとつと思われます。

1645年頃、ロンドンに科学サークルができました。
会員の職業は貴族、政治家、法律家、聖職者、医者、学者、著述家、商人など、非専門家が過半数を占める団体でした。
この時代は科学者という職業はありませんでした。



ジェームズ1世が1603年に即位し、1606年にバージニア会社とプリマス会社が設立されました。

バージニア会社は、1606年4月10日にジェームズ1世によってチャーターされたイギリスの貿易会社であり、アメリカの東海岸を植民地化することを目的としていた。
プリマス会社は、北緯38度から45度の間のアメリカ東海岸を植民地化することを目的とし、主ににイギリスのプリマス出身の紳士で構成されていた。

1620年に清教徒の分離派であるピルグリム・ファザーズがプリマス植民地に入植しました。ピルグリムは多くの先住部族と敵対し、1622年にマサチューセッツ族の族長を殺害、1630年にマサチューセッツ族の土地への植民をはじめ、最終的にマサチューセッツ湾植民地と合併しました。プリマス植民地

歴史の教科書では、ピルグリムは宗教弾圧を受けたため、理想の社会を求めて新大陸を目指したというストーリーなのですが、ほんとに弾圧があったのか?疑問を感じるこの頃です。
彼らは「輸出」されたのかもしれません。


【そのほか】
三十年戦争(1618年-1648年)
ポーランド・オスマン戦争(1620年-1621年)
ユグノーの反乱(‐1629年)


清教徒革命*天王星冥王星オポジション

1642年から1651年にかけてのイングランド内戦(清教徒革命)は、多くの死者を出しただけでなく、国王チャールズ1世が処刑されるという、英国の歴史上もっとも暗く悪名高い戦争でした。

イングランド内戦は、清教徒革命におけるイングランドの騎士党(Cavaliers、王党派)と円頂党(Roundheads、議会派)の間で行われた軍事衝突。両派は1642年から1651年までの9年間にわたって争い、3度におよんだ戦争は時期ごとに分けられている。

チャールズ1世

1625年3月、イングランド・スコットランド・アイルランド王に即位したチャールズ1世は、フランス王女ヘンリエッタ・マリアと結婚しましたが、カトリック教徒を王妃に迎えたことで、反カトリック派の反感を買うことになりました。

また、イングランド国教会(カルヴァン主義)に反対するアルミニウス主義を支持したことも議会の批判を高める原因になりました。
英西戦争(1625年-1630年)においては、同盟国のフランスがユグノー攻撃を行なったことも、国王への不信感につながりました。

1641年のアイルランド反乱を鎮圧するにあたり、国王と議会のどちらが軍隊の指揮権を握るかという論争が生じました。これを機に「王党派」と「議会派」が明確になり、取り返しがつかない残酷な内戦に発展していきました。

1649年に星配置を見ると、天王星と海王星が射手座でコンジャンクション、冥王星は双子座にありオポジションになっています。

1649年6月10日日食図


国王の処刑後も内戦は止まらず、オリバー・クロムウェル率いるニューモデル軍がスコットランドに侵攻しました。
クロムウェルはアイルランドも侵略しました。カトリック教徒が多かったアイルランドに対するクロムウェルの弾圧は容赦ないものでした。


【そのほか】
八十年戦争、三十年戦争が終結(1648年)
帝政ロシアで農奴制が開始される(1649年)
オラニエ公ウィレム3世が誕生(1650年)


合理主義の時代の哲学*天王星海王星スクエア(270度)

17世紀には理性の時代の哲学と呼ばれる思想が生まれました。
私でも名前だけは知っている、フランシス・ベーコン、ルネ・デカルト、スピノザ、パスカル、トーマス・ブラウン、ジョン・ロック、ライプニッツ、ニュートン。近世哲学 - Wikipedia

近代哲学を準備したのは、ルネサンス期において発達した数学・幾何学と自然哲学である。ガリレオ・ガリレイは、数学的に記述される自然という新たな世界観を作り出した。ルネサンスによって神から人間に世界の中心が移ることで「人間の理性」によって機械的な自然を認識し、永遠・普遍妥当な真理に到達できるという世界観が生まれたのである。この新たな世界観に対応するために生み出されたのが大陸合理論とイギリス経験論である。

近世哲学の内容には詳しくないですが、Xでポストしたように「オランダ」「イタリア」「プロテスタント」「キリスト教改革派」がこの時代に大きな影響があったと思います。

デカルトはオランダで生まれ、スピノザはオランダ在住のユダヤ人でした。

『失楽園』の作者ジョン・ミルトンは、オリバー・クロムウェルの絶対支持者でした。ミルトンはイタリアには強力なコネクションがあり、オランダには行っていませんがフーゴー・グローティウスというオランダの法学者と交流がありでした。

現在でも根強い人気のジョン・ロックは、1684年~1689年(名誉革命)まで政治難民としてオランダに亡命していました。
ジョン・ロックははアメリカ独立宣言、フランス人権宣言に大きな影響を与えました。

ニュートンの宗教観については、また別の記事にしたいと思います。


1679年10月4日金環日食


長くなりましたので、1710年以降については別の機会に書きます。気が向いたら(笑)


まとめ

天王星と冥王星のサイクルでは、宗教革命やイングランド内戦のように権威主義への反発が起き、抑圧からの解放を求める行動が起きます。

現在の天王星冥王星のサイクルは、1985年10月に乙女座17度で始まり、2104年に終了します。
スクエア(90度)になったのが2013~2015年でした。
この頃の記憶では「アラブの春」と言われたアラブ諸国で革命が起き、難民が大量発生してヨーロッパへが受け入れを始めた時代でした。


この記事を書いている現在は、天王星は牡牛座29度にあり(7月7日に双子座に移動)、冥王星は水瓶座3度にあり最初のトライン(120度)になっています。

2025年6月18日


前回のサイクルでトラインになったときは1884年でした。
1884年は、自由の女神像がフランスからアメリカに贈られた年です。
日本は明治17年で、華やかな鹿鳴館の時代でした。
それから朝鮮でコメ不足でクーデターが起きていました。

よかったら以下の記事もご覧ください。

今日はこのへんで。お読みくださりありがとうございました。

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