エネルギーは社会をどう形作るのか?|社会学から読み解く一次エネルギーと未来【理系雑学⑥】
こんにちは、かつです。
理系雑学第六弾。
今回は、エネルギーという概念について社会学的な視点から考察を深めます。
一次エネルギーと二次エネルギーがつくる社会の仕組み
まず一次エネルギーとは、石油や石炭、天然ガス、太陽光、風力など、自然界に存在する加工前のエネルギーのことです。一方、これらを使いやすい形に加工した電気やガソリン、都市ガスなどを二次エネルギーといいます。
この一次エネルギーと二次エネルギーの区別は、人間が自然界というありのままの状態から、いかにして社会的な秩序を築いてきたかという歴史そのものでもあります。自然界に存在する一次エネルギーは、いわば未分化な自然です。これを私たちが利用可能な二次エネルギーへと加工するプロセスは、マックス・ヴェーバーが論じた合理化が進んだ社会の象徴の一つといえるでしょう。
私たちは自然の恵みを利用しやすい形へと変換することで、時間や空間の制約を乗り越え、高度な分業体制を支える基盤を築いてきました。しかし、その代償として私たちはエネルギーの源泉から疎外される側面も生み出しました。今や、そのエネルギーがどこから来て、どのような循環を経て私たちの手元へ届いているのか、その物語を語れる人は決して多くありません。
枯渇性エネルギーとリスク社会
枯渇性エネルギーと再生可能エネルギーの対比は、ウルリヒ・ベックが提唱したリスク社会を考える上でも示唆に富んでいます。

引用: https://www.ene100.jp/column/1372
現在の技術・現実的なコストで採掘可能な埋蔵量を年間生産量でわったもの
(ウランは2021年、その他は2020年末のデータ)。
化石燃料に依存する社会は、有限性を前提としながらも、その終わりを先送りにすることでシステムを維持してきました。これは、いわば未来世代への負担の先送りであり、未来世代にコストを転嫁する構造でもあります。
そのため、近年では既存の枯渇性エネルギーの代替としてだけでなく、環境を保全し、人間活動を将来にわたって持続可能なものとする社会を目指して、再生可能エネルギーの割合を拡大する取り組みが進められています。
再生可能エネルギーが問い直す社会のあり方

引用: https://www.ene100.jp/zumen/1-2-7
※新エネルギーは太陽光発電、風力発電、バイオマス発電など日本の法律で定義されたものをさす。
一方、再生可能エネルギーへの転換は単なる技術の置き換えではありません。それは自然との関係性を搾取から共生へと書き換え、社会全体の新陳代謝(メタボリズム)、つまり社会の資源やエネルギーが循環する仕組みそのものを再構築しようとする試みでもあります。
おわりに|エネルギーから社会の未来を考える
若手として組織という大きな歯車の中で活躍されるあなたにとって、エネルギーの変容は単なる資源の問題ではなく、私たちがどのような社会を望み、どのような未来を設計しようとしているのかという倫理的な問いとして響くはずです。
効率性や最適化が叫ばれるビジネスの現場において、あえてその根源にある自然の循環へ目を向けること。それは、社会全体の仕組みを俯瞰し、より本質的な視点から物事を考えるための大きな糧となるでしょう。
私たちの身体に備わっている「免疫システム」の仕組みを社会学や組織論の視点から読み解く内容です。▼
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