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2-3 根拠と前提:AIが知らない事実を渡す

AIの回答をほぼそのまま上司に見せたら、「うちの状況、分かってる?」と言われた。AIに向けられたはずの言葉が、自分に刺さった——そんな経験はありませんか。

あなたの落ち度ではありません。AIは、あなたの状況を何ひとつ知らされていなかっただけです。

この記事で渡すのは、その仕組みです。


◆この話が復習になる人:根拠と前提を明示してから依頼する習慣がある方。その場合は2-4_操作指定へ。

このレクチャーのゴール: AIが回答の根拠にすべき資料と、判断に必要な前提を区別して渡せる。

AIはあなたの会社の事情も、判断の前提も知りません。回答の質は、渡した「根拠と前提」の質で決まります。


3問目は、何を根拠にするかです。AIは、社内ルール、直近の商談内容、現在の在庫、チーム内で決めた方針を自動では知りません。一般知識で補ってよい部分と、渡した資料だけを根拠にすべき部分を分けます。

根拠資料には、出典名と時点を付けます。「価格表_2026年7月版を優先する」「旧版と矛盾する場合は最新版を採用する」「資料にない数字は推測せず、不足として示す」。これにより、AIが何を事実として扱ったかを後から確認できます。

資料とは別に、判断の前提を短く添えます。たとえば「今回は既存顧客の継続を優先する」「法務確認前なので外部公開しない」「読み手は製品知識がない」。前提は、資料の内容そのものではなく、資料をどう解釈し、何を優先するかを決める情報です。

渡すか迷った情報は、「これが変わると結論、優先順位、表現のどれかが変わるか」で判断します。変わらないなら省き、変わるなら理由と一緒に渡します。大量の背景を並べるより、判断の分かれ目を少数示すほうが、依頼者の意図を追跡しやすくなります。

ミニ実演

  • ✗「この商品の販促案を出して」→ AIが一般知識で勝手な前提を置き、当社の事情に合わない案が並ぶ。

  • ✓「販促案を出して。根拠は添付の"価格表2026年7月版"を優先し、旧版と矛盾したら最新版を採用。前提:今回は既存顧客の継続を優先。資料にない数字は推測せず"不足"と書いて」→ AIが何を事実として使ったかが後から追え、前提に沿った案が返る。

保存版・渡す前の4点

  • 根拠資料には出典名・時点・優先順位を付け、資料外の推測を許すか決める

  • 判断の前提は、資料をどう解釈し何を優先するかを伝える

  • 結論・優先順位・表現を変えない情報は省く

これを添えれば、冒頭の"うちの状況、分かってる?"は起きません。


やってみよう: 資料を使う依頼を1つ選び、「根拠資料と時点/資料の優先順位/判断の前提/資料にない場合の扱い」の4行を加えて再実行しましょう。型はこちらです。

以下の【前提】と【根拠資料】だけを根拠に〔依頼〕してください。資料にない数字は推測せず「不足」と示してください。

【前提】〔何を優先するか〕 
【根拠資料】〔出典・時点付きで貼る〕


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