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重症化防止薬なのに逆に重症化!?

モルヌピラビル(販売名:ラゲブリオ)は、新型コロナウイルス感染症の治療薬として、2021年12月に特例承認されました。発売から約3ヶ月後の2022年4月5日、民間の薬害防止を目的とするNGO「薬害オンブズパースン会議」が、厚生労働省およびMSD株式会社に対し「ラゲブリオ(モルヌピラビル)の使用一時中止を求める要望書」を提出。市販直後調査における副作用収集状況の報告を見ると、死亡やCOVID-19肺炎などもあります。このような情報は、もっと広く知らせるべきではないのでしょうか。

市販直後調査における副作用収集状況

薬害オンブズパースン会議のサイトで、「ラゲブリオ(モルヌピラビル)の使用一時中止を求める要望書」が公開されています。


要望書によると、発売後 85 日間に、約 121,940 人の患者に投与された結果、1,526 人に 2,246 件の副作用報告があり、うち 282 件が重篤だったとのこと。また、9 例の死亡報告(約 13,549 人に 1 人)があったが、死亡した患者の詳細は一切発表されていない。副作用報告の 46%にあたる 1,034 件は、「使用上の注意から予測できない副作用」だったそうです。

要望書にはMSD 株式会社(製造販売元)と杏林製薬株式会社(プロモーション提携)による、「市販直後調査における副作用収集状況のご報告」(2022年4月付)のURLが書かれています。

元のPDFはどこのサイトで、どのように公開されているか調べたのですが、MSD 株式会社のサイトでは一般向けには検索してもヒットしませんでした。医療従事者向けの情報ということなのでしょうか。杏林製薬の方で調べて見ると、トップページで「ラゲブリオ」と検索したら「市販直後調査における副作用収集状況のご報告」がヒットしました。こちらは、一般の人でも見られるようです。4月付と2月付が公開されていたので、両方を見てみました。

4月の報告書
本報告書の集計対象期間である 2021 年 12 月 24 日~2022 年 3 月 18 日までの間にラゲブリオ®カプセル 200mg を投与された患者は、約 121,940 人であった。

https://www.kyorin-pharm.co.jp/prodinfo/information/pdf/202204_01lagevrioCapeppv.pdf
https://www.kyorin-pharm.co.jp/prodinfo/information/pdf/202204_01lagevrioCapeppv.pdf

コロナ重症化を防止するための薬なのに、なぜ副作用に「COVID-19肺炎」があるのでしょうか。誤嚥性肺炎や肺炎もあります。
*は使用上の注意から予測できない副作用

https://www.kyorin-pharm.co.jp/prodinfo/information/pdf/202204_01lagevrioCapeppv.pdf

死亡9名、状態悪化(重篤)8名。以下、気になる部分を取り上げます。

https://www.kyorin-pharm.co.jp/prodinfo/information/pdf/202204_01lagevrioCapeppv.pdf

下痢が多いですが、血便というのも気になります。

https://www.kyorin-pharm.co.jp/prodinfo/information/pdf/202204_01lagevrioCapeppv.pdf

播種性血管内凝固は、2月にコロナ感染の10代学生が死亡したときに死因とされました(下記参照)。

https://www.kyorin-pharm.co.jp/prodinfo/information/pdf/202204_01lagevrioCapeppv.pdf

味覚障害なども、コロナに感染して「なりたくない」症状だと思います。

味覚障害や肺炎などになりたくないから薬を飲んだのに、逆にこれらになってしまうとしたら、服用するベネフィットは何なのでしょうか。

2月の報告
本報告書の集計対象期間である 2021 年 12 月 24 日~2022 年 2 月 4 日までの間にラゲブリオ®カプセル 200mg を投与された患者は、約 29,840 人であった。

https://www.kyorin-pharm.co.jp/prodinfo/information/pdf/202202_02lagevrioCapeppv.pdf

3月18日までの報告で約 121,940 人、2月4日までの報告で約 29,840 人ということは、2月5日~3月18日までに約92,100人に投与されたということでしょうか。2月以降、急激に増えています。投与された皆さんは、同意書にサインしていると思いますが、医師からは納得できる説明があったのでしょうか。


              同 意 書
私又は代諾者は、担当医師から下記の事項について十分に説明を受け納得いたしました。
(同意される項目(□)にチェック(✓)を記入してください。本剤による治療について不明なこと、確認したいこと、相談したいことがある場合には、同意の有無にかかわらず、担当の医師に相談してください。)
               記

□本剤について
・本剤が特例承認により承認されたこと
・本剤の承認時点においては、本剤を用いた治療についてのデータは収集中であり、データが収集された後に有効性や安全性が改めて評価される予定であること
・本剤の効果
・本剤の服用方法、薬が残ってしまった場合でも他の人に譲らないこと
・予想される副作用
本剤に関して得られている情報は限られており、まだ知られていない副作用やリスクがあるかもしれないこと
□女性の場合は以下についてチェックしてください
動物試験で催奇形性などが認められており妊娠中に服用することで胎児奇形を起こす可能性があること
・妊娠している女性又は妊娠している可能性のある女性での使用はできないこと
・妊娠する可能性のある女性は、本剤の服用中および服用終了後 4 日間は適切な避妊をすること
□同意及び情報提供に関する特記事項
・本剤での治療を受けるかどうかは、自由意思で決めることができ、治療は断っても不利益になることはないこと
・同意した後にいつでも同意を撤回できること、また、同意を撤回しても治療に不利益になることはないこと
・私の情報が医師、看護師、薬剤師を通じて国や製薬企業に提供され、有効性や安全性を評価するためや適正使用の実態を把握するために使用されることがあること

ラゲブリオ 同意書より

この同意書にサインして服用した方たちの情報が、「市販直後調査における副作用収集状況のご報告」として公開されているのだと思います。

モルヌピラビルもワクチン同様、臨床試験の期間が通常よりかなり短く、特例承認です。そして、この臨床試験で注目すべき部分は、除外基準だと思います。

特例承認に係る報告書

「10.SARS-CoV-2 による感染症に対するワクチンの接種歴を有する」人は、臨床試験の対象外となっています。つまり、ワクチンを接種した人が服用したらどうなるかは調べていないということです。

接種した人を除外したら当然、臨床試験の人数も少なく、海外第IIa 相試験(MK-4482-006 試験<2020 年 6 月~2021 年 2 月>)は、18 歳以上の SARS-CoV-2 による感染症患者、目標例数 172 例、国際共同第II/III相試験(MK-4482-002 試験<2020 年 10 月~継続中>)は、18 歳以上の SARS-CoV-2 による感染症患者、目標例数 300 例です。

国民の8割が接種しているなら、服用する人たちの多くが接種していると思うのですが、その安全性はどのように確認しているのでしょうか。