接種後の起立不耐性により、学校へ行けなくなった事例(14歳、15歳)
厚労省のサイトで、新型コロナワクチン接種後に起きた副反応疑いの報告が公開されています。9月2日に公開された新たな報告から、10代の気になる事例を取り上げます。
起立不耐性とは?
以前にも、原因不明の頭痛などでワクチン接種後に学校へ行けなくなってしまった事例を取り上げました(下記参照)。今回は、「起立不耐性」で学校へ行けなくなった事例を取り上げます。
報告では「起立不耐性」と書かれていますが、調べてみると「起立不耐症」と書かれている資料もありました。
上記のサイトには、下記のように書かれています。
起立不耐症(OI)・起立性調節障害(OD)とは、何らかの原因により自律神経や中枢神経などに異常が起こり、立った時の血液の循環に様々な問題を引き起こす疾患の総称です。
どちらも起立後の血液循環の異常によって、立ち続けることに耐えられない(起立不耐性)という症状が現れる病気の総称で、ほぼ同様の意味で使われています。
「起立不耐症」は疾患の総称であり、起立後の血液循環の異常によって、立ち続けることに耐えられないという症状が「起立不耐性」ということのようです。
「起立不耐症」は、ワクチン接種後に限った疾患ではありません。けれども、HPVワクチン接種後に起立不耐症をはじめとする複数の症状で学校に行けなくなったという事例が多数報告されています。
上記のサイトには、「若者に多い循環器と自律神経の病気」であり、「若年の起立性調節障害では、患者さんの約50%ほどが登校困難な状態になっているのではないかとも言われています」とも書かれています。
今回は、副反応疑いの報告から3つの事例を取り上げます。
ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 厚生科学審議会(予防接種・ワクチン分科会 副反応検討部会)> 第83回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第11回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)9月2日資料
資料1-2-3-1 薬機法に基づく製造販売業者からの副反応疑い報告状況について(コミナティ筋注・集計対象期間における基礎疾患等及び症例経過) より
紹介する報告は、重複している部分などは編集してあります。BNT162b2は、コミナティ筋注(ファイザー製)のことです。時系列で追えるように、順番を入れ替えたりしています。
事例:20174 14歳男性 コミナティ筋注 2回接種 ロット番号:不明
ワクチン接種病歴は以下の通り:
COVID-19ワクチン(1 回目、製造販売業者不明)。
臨床経過:
2021/09/02、BNT162b2(コミナティ)、2 回目接種(13 歳時)。
2021/09、時刻不明、患者は起立性調節障害と体位性頻脈症候群を発現した。事象の転帰は、ミグシス、リズミック、レバミピド、ミドドリン
およびアミトリプチリンを含む処置、薬物療法で未回復であった。
患者は、以下の関連した検査を受けた:
2021/11/16(血液検査):異常なし;胸部X線:異常あり、心臓胸比率(CTR)37%(低値);新起立試験、異常あり(心拍数増加)。
2021/12/09、頭部CT:異常なし。
体位性頻脈症候群、起立不耐性、浮動性めまい、頭痛、傾眠の結果として治療的な処置がとられた。
ワクチン接種後、体位性頻脈症候群(POTS)を発症した。
接種直後の発症になるため、因果関係は否定できない。
報告医師は、事象を重篤(永続的/顕著な障害/機能不全)に分類し、事象と bnt162b2 との因果関係は関連ありと評価した。
事象の経過は、以下の通り:
患者は、生来健康で、学校生活も全く問題なく送っていた児。
2021/09/02 朝、患者はめまい、頭痛と朝起床困難を発現した。
患者はローカルクリニック(プライバシー・クリニック)で、起立性調節障害の治療を受けた。改善なく、患者は他院を受診した。新起立試験で「体位性頻脈症候群」と診断された。
ミドドリン、ミグシスとレバミピドで加療するも、改善しなかった。朝の起床困難と頭痛は持続しており、不登校が続いている。
接種が1年前の事例で、追加報告があったので今回掲載されているようです。「2021/09/02 朝、患者はめまい、頭痛と朝起床困難を発現」なら接種後でないようにも思えますが、「接種直後の発症になるため、因果関係は否定できない」と書かれているので、どこかの日付を書き間違えたのかもしれません。
事例:20332 14歳男性 コミナティ筋注2回接種 ロット番号:不明
ワクチンの予診票での留意点はなかった(基礎疾患、アレルギー、最近 1 ヵ月以内のワクチン接種や病気、服薬中の薬、過去の副作用歴、発育状況など)。
ワクチン接種歴は以下のとおり:
COVID-19 ワクチン(製造販売業者不明)1回目接種。
臨床経過:
2021/10/17 11:30、BNT162b2(コミナティ)2 回目接種。
2021/11/21、患者は起立性調節障害、胃食道逆流を発現した。
不明日、事象の転帰は未回復であった。
事象の経過は以下のとおり:
2021/10/17 の 2 回目ワクチン接種後、患者は 2021/10/18 に摂氏38 度台の発熱、2021/10/19 に摂氏 37 度台を呈し、その後解熱した。倦怠感は持続したが、病院で施行された心電図に異常はなかった。
2021/10/29、報告病院で初診。X 線、心電図および心エコーに異常はなかった。その後、患者は徐々に朝に起きあがれなくなり、胸がムカムカする症状が出現した。
2021/11、病院受診時、OD テストが施行され、体位性頻脈症候群と診断された。経過中、インデラルを使用したが、症状は悪化し、メトリジン内服が継続された。胃部不快感は、PPI 内服で経過観察された。患者は、一日中臥床であった。電話診療にてクリニックで併診しながら、経過を見て、患者の体力の回復を待った。
2022/03 頃、患者は少しの時間、坐位をとることが出来るようになったが、日常生活での支障は続いていた。
報告医師は、事象を重篤(医学的に重要)とし、事象と bnt162b2との因果関係を評価不能とした。他の要因(他の疾患など)の可能性はなかった。
報告医師の意見は以下のとおり:
子宮頚がんワクチンと同様に、起立性調節障害を起こしやすい年齢の小児に、比較的痛みの強い注射を行ったことで、自律神経失調状態になったものと考えられた。
2021年10月に2回目を接種してから症状がでて、「2022/03 頃、患者は少しの時間、坐位をとることが出来るようになったが、日常生活での支障は続いていた」と書かれています。約半年たっても、生活に支障がでているのです。「他の要因(他の疾患など)の可能性はなかった」と言っているのに、因果関係の評価は不能。
さらに、「子宮頚がんワクチンと同様に、起立性調節障害を起こしやすい年齢の小児に、比較的痛みの強い注射を行ったことで、自律神経失調状態になったものと考えられた」とも言っています。だとしたら、ワクチン接種と関係があるということではないのでしょうか。
事例:20409 15歳男性 コミナティ筋注3回接種 ロット番号:FN2726
ワクチン接種歴は次の通り:
2021/10/03、コミナティ(ロット番号:FJ5790)1回目接種。
2021/10/24、コミナティ(ロット番号:FJ1763)2回目接種。
ワクチンの予診票での留意点はなかった(基礎疾患、アレルギ
ー、最近 1 ヵ月以内のワクチン接種や病気、服薬中の薬、過去の
副作用歴、発育状況など)。
注記:2022/01、コロナウイルスに感染していた。
2022/05/10、 BNT162b2(コミナティ)3 回目接種。
2022/05/11(3 回目のワクチン接種の 1 日後)、患者は頭痛、起立不耐症を発現した。
2022/07/27(ワクチン接種の 78 日後)、事象の転帰は未回復であった。
事象の経過は次の通り:
2022/01、患者はコロナウイルスに感染している。
2022/05/10、集団接種でワクチン接種を受けた。
2022/05/11 から頭痛と発熱が 3 日間続き一旦軽快した。
2022/05/23、ひどい頭痛とだるさが始まり、ずっと治らない。
2022/05/24 と 2022/05/25 は、(原資料でマスキング)休む。
2022/06/06 から報告時点まで、(原資料でマスキング)できない。
午前中は頭痛がひどく午後から軽快する。頭部MRI等一般検査異常なし。起立できないことがあり、起立不耐症と診断名をつけた。
報告者(医師)は、事象を重篤(障害)と分類し、事象とbnt162b2 との因果関係は関連ありと評価した。
報告者(医師)の意見は次の通り:
3 回目のワクチン接種以後、頭痛に悩み、約3か月間(原資料でマスキング)している。頭部MRIを含む一般検査異常なし。面接していて、心因性とは思えないため、報告する。
この報告は厚労省に対して報告しており、ファイザー社に報告しているものではない。
この報告医は「関連あり」としています。また、「面接していて、心因性とは思えないため」とも言っています。最後の2行は、何のために書いたのでしょうか。
HPVワクチンの事例
2つめの事例で、「子宮頚がんワクチンと同様に、起立性調節障害を起こしやすい年齢の小児に、比較的痛みの強い注射を行ったことで、自律神経失調状態になったものと考えられた」と書かれています。
比較的痛みの強い注射によってこのような症状が出るなら、「安全性について特段の懸念が認められない」と言えるのでしょうか。健康だった子が、接種後に何ヶ月も学校に行けなくなっているのに。
HPVワクチンは、専門家による会議で「安全性について特段の懸念が認められないことが確認され、接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回る」と認められ、勧奨が再開されました(下記参照)。
けれども、9年前に下記のような資料も提出されています。
「HPVワクチン後に長期間続く体調不良について」(平成25年12月25日)



これは、「平成25年度第6回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会」の時に出された資料です。9年前にこのような意見が出たのに、HPVワクチン接種後の長期体調不良については、ほとんど進展がありません(下記参照)。
2022年4月から積極的な勧奨が再開されましたが、未だに治療法はなく、元の体に戻してほしいと訴え続けている方たちがいます。
「平成25年度第6回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会」の資料にも、痛みや歩行障害などの事例が書かれています。
資料8 子宮頸がん予防ワクチン接種後の疼痛関連症例等について(PDF:782KB)
資料9 子宮頸がん予防ワクチン接種後の運動障害症例について(PDF:436KB)
「努力義務」とされているからといって、安全性が確認されているわけではありません。そして、「努力義務」だからといって、接種しなければならないわけでもありません。
繰り返しますが、厚労省のサイトにも
「接種は強制ではなく、最終的には、あくまでも、ご本人が納得した上で接種をご判断いただくことになります」
と書かれているのです。
報告されているような症状が、どのような人に起きるかなどはわかっていません。もし接種後、お子さんにこのような症状がでたら、納得できますか?
下記のページでは、HPVワクチン副反応被害報告集を読むことができます。HPVワクチン接種後、10代の女子たちに起きたことが詳細に綴られています。
