不適切な薬剤投与の報告
10代の新型コロナワクチン接種率が高くなるにつれて、厚労省のサイトで公開されている「新型コロナワクチン接種後の副反応疑い報告」にも、10代の症例報告が増えています。接種後に出ている症状は、大手メディアで報道されているものだけではありません。5歳~11歳への接種を検討している保護者の皆様に、どのような症状が出ているか知っていただきたいので、気になる症例を紹介していきます。
不適切な薬剤投与計画
以前、接種ミスに関する記事を書きましたが(下記参照)、副反応疑い報告にも、ミスに関する症例がありました。メディアで報道されたミスの事例は、「子どもに副反応や健康被害は出ていない」と言っていましたが、やはり、副反応や健康被害が出ている事例もあるようです。
ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 厚生科学審議会(予防接種・ワクチン分科会 副反応検討部会)> 第72回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和3年度第22回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催) 資料(11月12日)
資料2-2-3-1より。
紹介する報告は、重複している部分などは編集してあります。BNT162b2は、コミナティ筋注(ファイザー製)のことです。
下記の症例は、よく読まないと意味がわかりませんでした。どうしたら、こんなミスが起きるのでしょうか?
事例:14810 18歳男性 コミナティ筋注2回接種 ロット番号:下記参照
ワクチン予診票によると、患者の病歴には、COVID-19 の 1 回目のワクチン接種日が含まれていた(2021/08/31 報告された通り)。
2021/08/31 不明時間、COVID-19 免疫化のため、BNT162B2(コミナティ、筋肉内注射、ロット番号:FE8206、使用期限:2021/10/31)の 1 回目接種を受けた。
2021/08/31 不明時間(ワクチン接種日)、COVID-19 免疫化のため、BNT162B2(コミナティ、注射液、ロット番号:FG0978、使用期限:2021/11/30、投与経路不明、単回量)の 2 回目接種を受けた。
2021/09/01 不明時間(ワクチン接種の 1 日後)、心筋炎を発現した。
2021/09/03(ワクチン接種の 3 日後)、入院し、
2021/09/10(ワクチン接種の 10 日後)、退院した。
事象の経過は、以下の通りであった:
(2021/09/01)ワクチン接種 2 回目の翌日より、発熱と胸痛を認めていた。
2021/09/03 00:00 頃、胸痛と息苦しさを自覚し、当センター救急を受診した。心電図において「広範囲の ST 上昇」と「心筋逸脱酵素の上昇」があり、「心筋炎」が疑われた。症状は、経過観察中に改善した。
ST 上昇および心筋逸脱酵素の上昇も改善した。
MRIで心筋に遅延造影を認めたため、「心筋炎」と確定診断がなされた。
ペア血清から、「ウイルス性心筋炎」は否定的であった。
2021/09/29(ワクチン接種の 29 日後、報告された通り)、事象の転帰は、回復であった。
報告医師は、事象を重篤(2021/09/03 から 2021/09/10 まで入院)と分類し、事象とbnt162b2 との因果関係は評価不能とした。
他の要因(他の疾患など)の可能性はなかった。
報告医師の意見は、以下の通りであった:心筋炎は確定だが、ワクチンが原因によるものかについては確認できなかった。
この症例を読む限り、同じ日に2回接種してしまったと読み取れます。症状を書く欄にも「不適切な薬剤投与計画」とあるので、そうなのだと思いますが、なぜこんなことが起きたのでしょうか?
それにも関わらず、「因果関係は評価不能」「心筋炎は確定だが、ワクチンが原因によるものかについては確認できなかった」と報告しています。
不適切な年齢の患者への薬剤投与
同じく11月12日公開の資料より。
事例:14559 性別不明の子供 コミナティ筋注 回数・ロット番号不明
不明日(ワクチン接種日)、患者は BNT162B2(コミナティ、単回量)を接種した。
反応の詳細は次のとおりに報告された:
BNT162B2(コミナティ)のワクチン接種の 3 日後に心筋炎を呈して入院した患者がいた。治療を受けた。BNT162B2(コミナティ)が原因であったかどうかは不明であった。報告者は原因を探索していた。心筋炎のマーカーがすごく上がっていて、緊急性がかなり高かった。症例の病状は非常に安定していた。報告時、有害事象の臨床転帰は不明であった。
この事例は、「不適切な年齢の患者への薬剤投与」と書かれているので、12歳未満の子どもに接種してしまったということでしょう。以前の記事(下記参照)で、「インフルエンザの予防接種を受けるために病院に来た12歳未満の子どもに対し、誤って新型コロナワクチンの接種をした」というニュースを紹介しました。そのニュースでは、「子どもに副反応や健康被害は出ていない」と言っていましたが、やはり出ている事例はあるのです。
この事例では、3日後に心筋炎で入院しています。なぜミスの後どうなったかについては、報道されないのでしょうか?
誤った投与量の投与
もう1件、気になる報告がありました。
ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 厚生科学審議会(予防接種・ワクチン分科会 副反応検討部会)> 第73回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和3年度第23回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催) 資料(12月3日)
資料1-2-3-1より。
事例:13282 17歳女性 コミナティ筋注1回目 ロット番号:FF9942
患者には医薬品、食物、または他の製品に対するアレルギーはなかっ
た。他の病歴はなかった。
2021/09/06 16:00(ワクチン接種同日)、ワクチン接種部位血栓およ
びワクチン過少量投与が発生した。
反応の詳細は以下の通りに報告された:
左上腕に 25G の針(0.3ml)を刺入し、0.1ml 入ったところでシリン
ジ内筒の抵抗が強く、薬液がそれ以上入らず、一度抜針した。
針に問題があるかもしれないと思い、針(25G)を交換し、再度刺入
した。薬液注入のためシリンジ内筒を押すも、抵抗あり入らず、仕方なく再
度抜針した。針を確認したところ、針先に血栓付着あり、ワクチン接種を中止した。
報告者は、ワクチン接種部位血栓を非重篤と分類した。
2021/10/22 の追加報告で、2021/09/07(1 回目ワクチン接種の 1 日後)と報告された。自制不可の頭痛が発現した。報告者は、事象を非重篤と分類した。診療所に来院が必要な事象であった。
報告者は、ワクチンと事象の因果関係を評価不能と評価した。
事象は、処置なしで回復した。
報告者から入手したコメント/経過は、以下の通りだった:
接種当日は、特に異常又は AE はなかった。翌日より、自制不可の頭痛が発症した。発熱は認められなかった。
関連する検査は、以下の通りであった:
2021/09/08、頭部 MRI 施行し、結果は問題なし(np)であった。
コメントは、頭痛が認められ、カロナールが処方されたであった。
2021/09/24、血液検査を施行し、結果は異常なしであった。
コメントは、血球検査及び抗体検査施行した。抗体検査は、陽性であ
った。
2021/10/18、抗体検査を施行し、結果は IgG 陽性を示した。
医療機関を受診した。
頭部 MRI は、特に問題なく、鎮痛剤処方し、帰宅した。
ワクチン接種との因果関係は不明であった。接種時の異常現象との関
係も不明であった。
2 回目接種前に、抗体検査を含めた血液検査にて IgG 上昇があった。
予定通り、2 回目を接種した。
医師の判断で接種量を考慮する予定だったが、1 回目と同様に、薬剤
の注入困難あり、0.3ml のところ 0.15ml にて中止した。
その後特別な AE なく、様子観察(親が報告病院職員のため、自宅で
の様子も観察)した。3 週間後、再度 IgG 検査を施行した。
抗体価の上昇があった。(1 回目の血液検査上は、血球数異常なし)。
2021/09/27 15:00、COVID-19 免疫のため、2 回目、単回量の
bnt162b2(コミナティ、注射剤、ロット番号:FK0108、有効期限:
2022/01/31、筋肉内投与)を左三角筋に接種した。
臨床検査と処置を受けた:
2021/09/24、血液検査:異常なし、血球検査及び抗体検査施行された。2021/09/24、抗体検査は陽性で、結果:異常なしであった。
2021/10/18、抗体検査:IgG 陽性、
1 回目の血液検査上は、血球数異常なし、頭部磁気共鳴画像:
2021/09/08、問題なし(np)、頭痛が認められ、カロナールが処方さ
れた。2021 年不明日、事象ワクチン接種部位血栓と頭痛の転帰は回復し、
その他の事象は不明であった。
「自制不可の頭痛」というのが、とても怖いと思いました。その原因もわからないまま、2回目を接種しています。なぜ大丈夫だと思えるのでしょうか。
大手メディアでは報道されていませんが、このような事例もあるのです。接種によるベネフィットとリスクを検討する際には、ミスによるリスクもあわせて考える必要があると思います。過去にもミスについて取り上げたので、下記も参考にしてください。
