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【祝;100部突破📣】🚨東大医学部&ICU医が語る!🚨臨床力が一気に上がる“集中治療入門マニュアル”

はじめに

「ICU患者の補液量ってどう決めればいいんだろう」
「呼吸器設定ってどうすればいいの」
「ICU患者の透析の適応って?」


 「そもそもICU患者ってどう見ればいいの?」

ICU患者は by systemといって、
疾患というより心臓や肺などの臓器別に評価していく
評価方法が基本になります。

この記事は

「集中治療について学びたいけど、何から勉強していいのかわからない」
「集中治療書籍の内容が難しすぎて挫折しました」
「記事が長すぎて読む気が失せました」(←筆者の個人的な経験談)

など集中治療に興味があるけど、
ほぼ予備知識のない初学者の人が
一から読める用に執筆しました。

(イメージは初期研修医から後期研修医まで)。

しかし、あえて言いましょう。

これを見た内科医、外科医、研修医、内科的な管理に関わる全ての人へ
ぜひ一度この記事を読んでください
(できれば医師以外のコメディカルも読んでくれると嬉しい)

興味のある章だけでもいいです。

ぜひ目次から興味のあるページへ飛んでみてください。

循環の章は一部無料公開にしています👇


2026/1/1 参考リンクなど追加、改訂。

2026/2/1 腎臓の章を加筆修正✏️



以下、壮大な自分語りが始まります。さっさと本文見せろという方は目次から本文に飛んでくださいm(_ _)m



集中治療に関しては比較的最近発達してきた分野であり、重症患者の管理を(否応なく)任される機会が多い内科医ですら、手癖でやっていることが多いのが現状ではないしょうか。


加えて昨今医療訴訟大国になってしまった本邦は、原因不明のプロブレムが出現した場合に「責任分散のために他の科にコンサルトしましょう」というのが暗黙のルールになっています。

「肝酵素が上昇しているからとりあえず消化器内科へ」
「AKIがあるからとりあえず腎臓内科へ」
「血圧が低いからとりあえず循環器内科へ」

逆に考えると、目の前でおきているプロブレムに対して自分で臨床推論することなく他の科に振っているせいで、内科的な臨床推論能力、対応能力がなくなっている医師が多くなっているように感じます。

例えば先ほど出した例が「肺炎による敗血症性ショック」の患者さんならどうですか?

肝酵素上昇もAKIも血圧が低いことも、全て敗血症性ショックで説明がつくんだから、そもそも上記内容でコンサルトはかけなくていいはずです。

かけるとすればむしろ呼吸器内科、感染症内科ではないでしょうか。

なので

複数のプロブレムを統合して、説明がつく病態を考察し治療方針を考える

という内科学の真髄、かつ一番興味深い点(だと私は思います)の部分を味わうことなくコンサルトばかりしていたら、、、、全然面白くないどころか、むしろ方針が錯綜すると思うんですよね。

なぜならコンサルトされた内科医としては「全身状態は置いておいて自分の専門臓器に対して一番いい治療はこうです」と答えるしかないのです。

しかし、この治療方針が他科の治療方針と相反することなんて多々あります。

何を最優先として考えるべきかは結局主治医の裁量に委ねられるものの、「じゃぁその優先順位ってどうつけるのよ」という話になってきます。

集中治療ってまさにこのプロブレムの優先順位をつける練習に最適な分野なんですよね

例えば低心機能の敗血症性ショックとか。

広域抗生剤を狭域に変更したいけど、循環と呼吸が安定してからにしよう

鬱血があるから透析したいけど、循環の影響を考えて今は我慢

どのプロブレムが優先されるべきか、しかもそれが刻一刻と変化することを認識しながら臨機応変に治療を考える、、、、とんでもない難易度の領域ですよね。

だからこそ、本当にやりがいのある分野だと思います。



本記事は他の書籍、記事と比較して

  • 各臓器で1番の優先事項に限って記載

  • 一般的な医学書の分量の3分の1程度
    (書籍で言うと80ページ程度)

なので、集中治療の入り口の情報源としては最高クラスの質だと自負しています。

また、あまりにも複雑な内容や高度な評価を記載すると、初学者用の資料ではなくなるので、あえて簡潔にしている部分もあります。

もしICUエキスパートの先生で『これは明らかに違うだろ』というのがあれば遠慮なくご指摘ください。

無料部分でも有料級の情報(特に苦手な人が多い循環の章を一部無料公開にしています)が詰め込まれており、ぜひ全ての内科医に一度は読んでほしい内容を詰め込んでみました。

この記事は適宜値上げしていく予定です。

記事は皆様の反響と共に改定、内容追加していく予定なので、今あなたが見ている瞬間がこの記事の最安値です。

「もっと安いうちに買っとけばよかった、、、、」

なんて法外な価格設定にするつもりはないですが笑、絶対後悔させない記事にしていますので、騙されたと思って一度購入してみてくだい。

ただし、注意点がいくつか。

私は循環器内科医です。

人並みにICU管理を行える経験はありますが、集中治療専門医を取得しているわけではないです。

循環の章に関しては自信があります(ので文字数も長くなりましたすみません)。

他の点は専門医には敵わないので、各分野のエキスパートからすると記述が食い違う可能性がありますし、あくまでも一般論なので、個々の症例で当てはまらない部分もきっと出てくるでしょう。

でも、どの分野でも大事なことは「とりあえずのお作法を知る」ことです。

基本を知らなければ応用が効きませんし「色んな先生の意見を言われてよくわからなくなっちゃった」というのを防ぐために、「この先どんなに医療が進んでも普遍的であろう部分」に絞って解説してみました。

集中治療の基礎知識を身につける

ために、必要最低限、かつ軽く読めるような文面で書きました。ぜひ一度目を通してみてください。

参考文献

近森病院 循環器・集中治療科 細田 勇人医師スライドより引用

循環

循環の目標

☑️全身に必要な酸素を供給する
☑️臓器の血流を保つべく最低限の血圧を保つ

そもそも循環が保たれているとはどういうことでしょう。

めちゃめちゃ簡単にいうと、体が必要とする酸素量(酸素摂取量:oxygen consumption:VO2と呼びます)に血液が提供する酸素量(酸素供給量:oxygen delivery:DO2と呼びます)が追いついている状態のことであり、数式では

循環が保たれている;DO2>VO2

と表現されます。

逆に循環が保たれていない状態は循環不全と呼ばれ、いわゆるショックと同義です。さっきの数式の逆であり

循環不全;DO2<VO2

となります。

なので、循環の評価は何をすることなのかというと、

循環不全の有無の判断とその解消

ということにつきます。

ICUにおける循環の考え方

①循環不全の有無を判断する
②循環不全解消のため
 ⅰ  .酸素需要VO2を減らす
 ⅱ .酸素供給DO2を増やす
 ⅲ.平均血圧を60-70程度に保つ

循環不全の診断

さて、まずは循環不全を判断できねばどうしようもありません。

まず症状や身体所見、バイタルから循環不全を疑い、検査所見で確定する流れになります。各項目で循環不全を疑うポイントは以下になります。

特に血圧が保たれていても循環不全の症例が存在することは十分注意しなければなりません。

逆に、収縮期血圧が80程度でも、循環が保てている症例もあります。
血圧は参考程度に、多角的に評価するのが診断の肝です。

詳しくは、以下の記事、 noteでも解説しているのでぜひ見てください。


循環不全を脱するために

上記の意識が大切で

  1. 酸素需要VO2を減らす

  2. 酸素供給DO2を増やす

という2つの方向から循環不全の解消を目指します。

酸素需要VO2を減らす

体の酸素需要を減らすのは単純です。

体がなるべく動かないようにすればいいのです。

ICUで管理しているショック患者なら大体挿管されていると思います。

循環不全の兆候がある場合、酸素需要VO2を落とそうと思えば
鎮静を深めることで往々にして解決します。

呼吸も、鎮静を深めて自発呼吸が出ないようにすれば、
呼吸仕事量が低くなり全身の酸素需要を最低限まで
落とし込むことが可能です。

頻呼吸や呼吸筋使用があれば呼吸努力が強いと考えられるため、
深鎮静、もしくは呼吸器の設定を変更して同調するようにしてあげると、
呼吸にかかるエネルギーを最低限にすることができます。

では、ショック症例は全症例深鎮静したらいいか、
と言うとそんなことはないです。

昨今のICUでは「鎮静はできるだけ浅く」というのが流れでして(後半の神経の章で説明します)、
全例深鎮静をすれば人工呼吸器の離脱は確実に(かつ無駄に)遅れます。

あと、人工呼吸器関連の肺炎も増えるはずです。

深鎮静の適応は
心配蘇生後や補助循環を要する心原性ショック、
重症SAHなど、重症症例に限定されるでしょう。

症例を選んで検討すべき。

酸素供給DO2を増やす

さて、DO2は以下のように計算されます。

簡単に説明すると、
単位血液に含まれる酸素量(CaO2)に
心臓から出る血液量(CO)を掛け算すれば、
全身に送られる酸素供給DO2が計算できるというわけです。

CaO2は、酸素の運び手であるヘモグロビン(Hb)の量に、
動脈血中の総Hbのうち、酸素と結合したHbが占めている割合であるSaO2 (≒SpO2)を掛け算すれば計算可能です。

ということでDO2に関しては

  • 心拍出量CO

  • Hb

  • SaO2(≒SpO2)

の3つの要素について分けて考えるとスムーズです。

さて、Hbは血液の章、SaO2は呼吸の章で説明するので、
ここ循環の章では心拍出量を上昇させる方法について説明します。

心拍出量は以下の4つの項目で規定されます。

  • 前負荷

  • 後負荷

  • 収縮力

  • 脈拍(HR)

各項目について解説します。

前負荷〜輸液量をどう決めるか〜

さて、ICUにおいて「メインの輸液の量をどう決定するか」は1大テーマです。

過剰補液による鬱血の害は様々なところで提唱されているものの、補液を絞って循環不全が遷延するようでは本末転倒。

ではどうやって補液量を決めていくか。

まず大前提として、適切な補液量は刻一刻と変わっていくものであり、朝の時の流量と昼、夕方の時の流量が変わっていることは(きちんとした集中治療管理を心がけている医師であれば)普通です。

なので「初期段階でどう補液量を決めるか」というよりも「目の前の患者で前負荷が足りているのか」という発想の方がスムーズに考えられます。

ICU患者のvolume調整について

①循環不全(ショック)は改善傾向か?
Yes→輸液量を減らして再評価
No →②へ

✅循環不全チェック項目
・lac、SvO2(ScvO2)などが改善傾向
・CRTが短縮、HRが低下傾向
・アシドーシスが改善傾向
・カテコラミンの増量が必要ない
・尿が出始めている

②輸液反応性はあるか
Yes→輸液量を増やして循環不全の再評価
No →ショックの原因検索

全てのショックについて解説するのは現実的ではないので、このnoteでは

  • 敗血症性ショック

  • 補助循環を使用している心原性ショック

の2つについて解説します。

敗血症性ショックの場合

さて、敗血症性ショックであればメインは細胞外液一択であり、ICU入室時は点滴全開とか300ml/hなど、一般病棟では考えられないような流速で流れています。

このまま「翌日朝までdo」とかやっているとあっという間に体重が増えていくので、減量できる隙があれば積極的に減量するべきです。

んで、まず減量できる第一条件として循環不全が解消されているかどうか。以下の循環不全の所見が全て改善傾向かを確認しましょう。

ここで「上の指標をチェックすればいいんだ!」と思ったそこのあなた。甘いです。

上記指標が全て改善していれば循環不全は解消されていると思って良いものの、肝機能、腎機能は採血で改善するまで(どれだけ理想的な管理を行っていても)数時間〜数日はかかります。

尿もしっかり出てくれば安心ですが、敗血症性AKIのせいで「治療は効いているのに乏尿が継続する」ことも実臨床ではあるあるです。

そこで現場ではもっと鋭敏な指標であるSvO2やScvO2に注目することが有用です。循環不全が解消された時、上記スライドで一番先に値が変化するのはSvO2やScvO2であり、なんとみんな大好き乳酸 (lac)よりも改善速度が早いのです。

※ScvO2はCVから採取した静脈での血液ガスにおけるsO2の値のことです

DO2ーVO2(酸素供給から需要を引いた値;血液にどれくらい酸素が残っているか)の値がSvO2と相関関係にあり、その数式のイメージでもわかりやすいかもしれませんね。

酸素供給DO2が少ないか、需要VO2が多すぎると当然SvO2は低下するわけです。

これは先ほどの循環不全の病態生理と全く同じ説明ですよね?

ただし、SvO2は右心カテーテルが挿入されていないと測定が不可能であり、循環器内科や集中治療医以外が日常的に扱っているものではないでしょう。

おすすめは、CVカテーテルから採血した血液静脈ガスを測定した際のSvO2であるScvO2です。

なので私がショックを治療する場合、循環不全が解消されているかどうかは下記項目を上から優先して評価しています。

もちろん上に来る方が反応が早いものです(大まかな目安ですが)。

・SvO2(ScvO2)が改善、横ばい
・CRT改善、HRが安定か低下傾向
・カテコラミンの増量が必要ない
・lacが低下、アシドーシスが改善傾向
・尿量が出始める

CRT(Capillary Refill Time)は、末梢循環の評価に用いられる簡便な臨床指標です。通常、患者の指先や前額部などを数秒間圧迫し、離した後に皮膚の色が元に戻るまでの時間を測定します。一般的に2秒以内が正常範囲とされ、それ以上の遷延は循環不全(ショック)を示唆します。

CRTは、初期輸液療法や昇圧薬投与の効果を評価する指標としても有用です。治療介入後にCRTの短縮がみられる場合は、組織灌流の改善が期待できます。逆にCRTが変わらない場合、他の指標も評価しつつさらなる輸液の増量や昇圧薬の調整を検討します。

CRTは乳酸や採血データよりも先に改善する(内科診断リファレンスより抜粋)ので、そういう意味でも重要な指標。CRTの値はカルテにも記載しておきましょう。

注意点をいくつか。

基本循環不全ではSvO2は低め(65以下が目安)であるものの、敗血症含め、病態によっては逆に高めなこともあります。

なので、SvO2が低下傾向でも循環不全としては改善している場合もあります。SvO2の値だけで病態の判断を把握することは避け、あくまで他の指標との兼ね合いで病態が改善しているかどうか判断しましょう。

また、当然ですがSvO2は基本重症患者で測定しているものです。正常値自体は65-75%であるものの、これは健常患者におけるデータであり、ICUという重症患者が多い場であれば、60%でも病態が安定している場合もあります。

なので「60%で低いから介入しなくちゃ!」と絶対値に敏感になるのではなくて、上昇傾向か横ばいか、低下傾向なのか、トレンドに注目することが大事です。

低下傾向であれば、ScvO2 60%でも安心できないこともあります。あくまでトレンドで評価しましょう。

なので私は救急外来でCVを挿入した段階で、一度静脈血液ガスの値を採取してます。それが指標になるので。

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