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【自己紹介記事④】自信がない私は、人に頼ることができなかった

CareerWeaveにお越しいただきありがとうございます。
「自分らしく」キャリアを重ねたい方を応援する、キャリアコンサルタントの笹井典子です。

前回の記事では、陸上競技で得た自信と、その自信の拠り所を失った経験について書きました。


「結果」や「肩書き」という外側の自信

陸上競技は、私に「頑張ればできる」という感覚をくれました。けれど同時に、結果や評価に支えられた自信のもろさも教えてくれました。

陸上を辞めたあとも、「結果を出さなければ自分には価値がない」「人から認められなければ、自分を認められない」そんな感覚を、どこかに抱えたまま社会に出ていったように思います。

私の最初のキャリアは、高級スポーツクラブでのフィットネス指導でした。

有名人や有名企業の経営層の方など、普段なかなか接することのない方々を指導する毎日は、とても刺激的でした。フィットネスの指導そのものにも大きなやりがいがありました。お客様の体が変わっていくこと、できなかった動きができるようになること、表情が明るくなっていくことを間近で見られるのは、本当に嬉しいことでした。

一方で、今振り返ると、私はそこでもまた「外側にあるもの」で自信を保とうとしていたのだと思います。

有名な人と関わっている自分。
特別な場所で働いている自分。
人からすごいと思われそうな環境にいる自分。

それは、自分の内側から湧いてくる自信というより、「有名な人と関わっている」「特別な場所で働いている」という外的な自信でした。

その後、高級スポーツクラブは企業買収をきっかけに環境が変わり、私は転職することになります。そして、大手フィットネスクラブの本社で働くことになりました。

小さなスポーツクラブからスタートした自分のキャリアが、少しステップアップしたように感じて、とても嬉しかったのを覚えています。

「大手企業で働いている自分」
「本社で責任ある仕事をしている自分」

それもまた、私にとっては自信のように感じられました。

けれど、それも本当の意味で自分を支える自信ではなかったのだと思います。会社の規模や肩書き、任される仕事の大きさによって、自分に価値があるように感じていた。けれど、自分自身に対する自信は、相変わらずないままでした。

「できるふり」で自分を追い詰めていた日々

だからこそ、弱みを見せられませんでした。

当時の私は、会社の合併に伴うフィットネス部門のマニュアル作成や、新店舗に新しいシステムを導入するためのオペレーション設計、スタッフ研修などを担当していました。

責任も伴う、ハードな仕事でした。
けれど、実力以上の仕事を任されているような感覚もあり、どこか誇らしさもありました。

「私、ちゃんと仕事ができている」
「難しい仕事を任されている」
「期待されている」

そう思えることが、当時の私を支えていたのだと思います。

でも同時に、その頃の私は一番、強がっていた時期でもありました。

自信があるふり。
頭がいいふり。
仕事ができるふり。
何でもわかっているふり。

肩に力が入り、空回りしていました。

本当は不安なのに、不安だと言えない。
本当はわからないことがあるのに、わからないと言えない。
本当は助けてほしいのに、助けてほしいと言えない。

周りに頼るくらいなら、自分で抱え込んだ方がいい。
弱いところを見せるくらいなら、無理をしてでもやり切った方がいい。

今思えば、それは責任感だけではなく、自信のなさからくる行動だったのだと思います。

パートナーの休職。一番近くにいたのに、本音を聴けなかった

同じ時期、プライベートでも大きな出来事がありました。パートナーがうつ病を発症し、私は仕事を続けながら、彼のサポートもしていました。

仕事でも気を張り、家でも気を張る。
職場ではできるふりをして、プライベートでは支える側でいようとする。
自分がつらいとは言えない。
自分が苦しいとは認められない。

そんな状態が続き、私自身も少しずつ心身のバランスを崩していきました。

その中で、今でも忘れられない出来事があります。

うつ病で休職中だったパートナーと、彼の会社の人事の方と、私の三人で、休職後の仕事復帰について話し合う場がありました。

その時、彼が人事の方に、これまで私には話したことのない本音を話したのです。

私は、その場で大きなショックを受けました。

10年以上一緒にいて、そばにいたはずなのに。
支えていたつもりだったのに。
なぜ、私には話してくれなかったのだろう。

パートナーとしての自信を失いました。

今振り返ると、その人事の方は、もしかしたらキャリアカウンセラーの資格を持っていたのかもしれません。相手に寄り添い、決めつけず、丁寧に話を聴いていました。

私はその場で、自分との違いを突きつけられたように感じました。

私は、そばにいた。
けれど、本当の意味で聴けていたのだろうか。
支えているつもりで、相手を支えられていなかったのではないか。
自分の不安や焦りで、相手の本音を受け止める余裕がなかったのではないか。

その出来事は、私にとってとても苦しい経験でした。結果的に、私はそのパートナーとは別れることになります。

仕事でも、プライベートでも、自分が何とかしなければと思っていた。
できる自分でいなければと思っていた。
けれど実際には、自分自身も限界で、人の本音を受け止める余裕も失っていた。

そのことに気づいた経験でもありました。

動きすぎるのも、休めないのも、自信のなさの表れだった

自信のなさは、「行動できない」という形だけで表れるわけではありません。

私の場合は、むしろ逆でした。

動きすぎる。
休めない。
頼れない。
弱さを見せられない。
できるふりをして、平気なふりをして、一人で抱え込んでしまう。

それも、自信のなさの表れだったのだと思います。

自信がないから、止まれない。
自信がないから、頼れない。
自信がないから、完璧にやろうとする。
自信がないから、できない自分を許せない。

そうやって私は、自分で自分を追い詰めていました。

けれど、この経験があったからこそ、私は「働くことが苦しくなっている人を減らしたい」と思うようになりました。

そして同時に、あの時の人事の方のように、相手の話を丁寧に聴き、その人が自分の本音に気づいていく場をつくる仕事に興味を持つようになりました。

それが、私がキャリアカウンセラーという仕事に関心を持つきっかけのひとつでした。

自分の弱さと向き合う「自己理解」への第一歩

その後、私は人材業界へ転職します。

キャリアカウンセラーの資格を取得し、カウンセリングや心理、自己理解について学ぶ中で、私は少しずつ自分自身のことも振り返るようになりました。

なぜ、私はあんなに一人で抱え込んでしまったのか。
なぜ、弱さを見せることが怖かったのか。
なぜ、結果を出せない自分には価値がないように感じていたのか。
なぜ、相手の本音を聴く前に、自分が何とかしようとしてしまったのか。

自分を知ることは、決して楽な作業ではありませんでした。見たくない自分を見ることもあります。認めたくない弱さに気づくこともあります。

でも、それを見ないままでは、同じ考え方や行動の癖を繰り返してしまう。

そう実感しました。

自己理解とは、自分を責めるためのものではありません。
自分の弱さを暴くためのものでもありません。

自分がなぜそう考え、なぜそう行動してきたのかを知ること。
そして、これからはどんな選択をしていきたいのかを考えるための土台なのだと思います。

私は、自分の自信のなさと向き合う中で、少しずつそのことに気づいていきました。

次回は、私が人材業界へ転身し、キャリア支援や自己理解、強みを引き出す仕事に出会っていった過程について書いてみたいと思います。

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