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AI活用を進める(進めようとする)組織の人事部門に求められることを考え始める

全社的にAI活用検討や意識変革が進められている企業も多いと思われる中で、今回は人事部門としてAI活用を進めるために取り組むべきこと/求められている(のではないかと思う)ことを整理しました。
まだ実際に取り組み始めたばかりなので、今後も追加や変更する可能性はありますが、現時点のプランとして記載しています。


1. まずは人事部門自体がAI活用を試みる。

人事部内のDX担当者だけでなく全員がAI活用について興味関心と感度を高め、AI活用のイメージを持つことを目的とします。
人事業務にどのようなAI活用が可能なのかのイメージを皆で共有し、生成AIや導入済みのタレントマネジメントシステムやラーニングプラットフォームがあればそのAI機能を使ってみて、「こんなことまでできるのか/こんなことに使えそう」や「この程度しかできないのか/この用途には向いてない」などの具体的なイメージを持てるようにします。

  1. 関心を高めるため/イメージを持つためにも、人事各領域でどのようなAI活用の可能性があるのか様々なAI活用サービスやAI活用事例・ユースケースを調べてマップ化してみる。

  2. 各領域で業務効率化や企画力強化などで生成AIや導入済みツールにあるAI機能を使ってみて、その効果や限界を部内で共有し合う。

  3. 一部の人事部内業務を対象として、PoCとしてAI活用を試行する (AI活用を前提とした業務設計からAIのパイロット導入、運用と効果検証など)。

  4. 社員からの問合せ対応など人事と社員との接点にAIを活用し(PoC含む)、社員からも効果実感や不安感などについてフィードバックを得る。

  5. 人事部内で振り返りをしてAI活用の実体験から得られた知見を整理する【参考】。

  6. 改めて人事部内でもAIに関する学習機会や関心を高める機会を用意し、皆で取り組む。

【参考】AI活用の実体験をもとに改めて整理する知見(例)
・AI活用にはどのような知識・スキルやマインドセットが必要そうか?
・その効果的な学習方法は?
・AI活用が向いていそうな業務は?優先的に検討すべき業務は?
・AIが向いていない業務は?(現時点での)AIの限界は?
・AI活用を前提としてどのように業務を再設計すればよいか?
・PoCをどのように企画してプロジェクトマネジメントすればよいか?
・社内の誰に相談すればよいか?どのような体制を組めばよいか?
・AI活用の効果は何か?どのように測定や検証を行えばよいか?
・人事がAIを使うことで社員は不安を持つか?どのような不安か?
・AI活用について人事は社員に何を説明すべきか?(AI倫理)
・「人」がやるべき業務・タスクは?「人」の価値は?AIとの役割分担は? など

2. 社内のAI活用促進のために人事として出来ることを考え実行する。

社内でAI活用/DXが推進されている場合は特に、その中で人事の立場から貢献できることを整理し実行します。
具体的には、AI/DX人材やAI/DXリーダーの採用や育成・活躍機会の整備(配置・昇格など)といった制度・仕組みの整備や、AI活用の組織カルチャー醸成といった組織づくりなどがあります。
また、AIを使った能力開発・キャリアの相談、面談ロールプレイングなど人事に関する領域で 社員や管理職にAIサービスを提供することも検討すべき対象となります。

  1. AI/DX人材やAI/DXリーダー育成施策(研修・選抜プロジェクト等)を整備し社員による学習を加速させる。

  2. AIへの関心を高めAIに関する学習と活用を促進する健全な組織カルチャー醸成を推進する【参考】。

  3. 研修のレコメンデーションやキャリア相談相手など人事領域での社員・管理職によるAI活用機会を整備する(ツール導入等含む)/活用を促進する。

  4. スキルベース視点でAI/DX人材の採用・育成・配置・昇格・リテンションに関するタレントマネジメント施策を見直す。

【参考】AI活用で見られる健全とは言えない状況例
例えば生成AI活用の浸透過程において、健全とは言えずフォローを考えないといけない状況の例として下記があります。
(例1) 努力して作成した資料・レポートなどの成果に対して、上司から「生成AI使った?なんで生成AI使わないの?」「生成AIを使えばもっと速くできるのに/もっとレベルが高いものができるのに」と、毎回、頭から否定的に言われてしまう。
(例2) いつもDeep ResearchなどAIを使ってリサーチやレポート作成をしているが、(特に若手社員の場合) 自分の知識・能力を超えた/自分ではもはや説明できないレベルのアウトプットが出るため (そのアウトプットをいくら褒められても)自己効力感が得られずモチベーションが低下している。また、それで取り組みのスピードが速くなるため付いていけなくなってしまう。

3. 「人」の役割を再定義し働きがいを高める。

改めてAI活用が浸透した場合の「人」の役割・価値を考えます。創造力・好奇心・共感力・人を動かす力などがAI時代の人材にはますます必要になると言われますが、改めて自分たちの言葉で整理していきます。
そうなると、業務やさらには組織の作り方も変わってくるかもしれません。また、人の評価の視点も見直していく必要があるかもしれません。
人事部門としてこれまで以上に「人」や「組織」に向き合っていくために、改めて人事部門の提供価値を考え直すことも必要になると思っています。

  1. 「人」ならではの価値や役割・スキル・行動・マインドセットを(再)定義する。

  2. 「人」の価値・役割を今まで以上に意識して、組織や業務の設計、ポジション定義(JD)の考え方を見直す。

  3. 評価など人事制度の見直し(その必要性も含めて)を検討する【参考】。

  4. 今まで以上に「人」と「組織」に向き合い、キャリア開発支援、働きがい・エンゲージメント・Well-being(人の幸せ)の向上、DEIの推進、人と人の関係性など組織開発に力を入れる。

【参考】評価に関する論点例
・AI活用で高品質な成果が効率的に創出されるようになると、何が人の成果となり何を評価対象とするのか?
・例えばAIにリサーチ/レポート作成をさせた場合、プロンプトの工夫が評価対象となりうるのか、それともリサーチ業務は評価対象とせず、そのアウトプットの活用度合いが評価対象となるのか?
・AIによるアウトプットの質が低い場合、誰の責任として評価に反映させるのか?または誰の責任でもなく、改善に取り組んだ社員を評価するのか?
・AI は道具・装置の1つと位置付け、従来のITツールや機械装置の開発・運用担当者や各業務でのユーザーの評価と同じと考えることはできるのか?


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