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スマホ充電器レンタル事業、どう売上を伸ばしますか?【コンサル面接解答集/戦略立案】

はじめに

ケース面接対策道場のケース侍田中です。
ケース面接対策でうまくいかないことが続くと、「自分は頭が悪いんじゃ…?」と自己嫌悪に陥ってしまうことってありますよね。
私も、以前そうでした。
自分がケース面接対策で苦労した経験から、当時の自分がつまずいたポイントや、知りたかった考え方を発信しています。

この解答例は良問を選んで、解答したものです。
実際の面接のディスカッションを想定して作成し、各ポイントも記載しています。

一連の流れ、考え方をぜひケース面接対策の参考にしてみてください。
こちらは前回の記事になります↓↓↓

問題2:スマホ充電器レンタル事業の売上向上戦略

面接官「今日のお題はスマホ充電器レンタルをしている企業を想定いただいて、そちらの売上向上戦略を考えてみてください」


(1)前提確認

田中「承知しました。スマホ充電器レンタルですと、最近コンビニや駅前にある『チャージスポット』を想起しましたが、そちらの売上向上戦略と考えてよいでしょうか」

面接官「よいです。」

田中「提案先はチャージスポット(インフォリッチ社)の社長で中計をものさしに5年で1.5倍増を目指す目標感でいかがでしょうか」

面接官「よいです。他に質問がなければ5分で考えてみてください」

★ポイント
検討対象となる企業、サービス等は面接官と具体的に擦り合わせよう。
どこにでもある一般的な仮定で検討を進めると検討が深まらないからだ。

★ポイント
数値・期間といった目標の定義の認識合わせしよう。数値・期間によって、検討事項や打ち手が変わってくるためだ。

田中「承知しました。」

―――5分後―――

面接官「いかがでしょうか」

(2)結論と結論に至る流れを述べる

田中「結論としては、2つの施策を考えました。
まず、1つ目の施策としては人口密度が高いエリアでまだ設置されていない施設に充電器を設置し設置密度を上げレンタル数を伸ばします。
次に、2つ目には、移動中にみるGoogleMap等の地図アプリと連携しチャージスポットそのものとレンタル場所の認知を高めレンタル数を上げます。
これらの結論に至る迄の流れを、まず事業特性を整理したうで、方向性と打ち手について説明致します」

★ポイント
まず結論から述べ、そのあとに結論に至る検討事項について述べていこう。
これから何を説明していくか面接官の頭の中に目次を作るイメージだ。

(3)事業の特性を整理する

田中「まず、本事業の特性を整理します。スマホ充電器レンタル事業は設置場所のネットワーク密度が利便性に直結するサービスと考えます。また、装置産業であり商品(充電器)の稼働率を高める必要があるサービスです。
そのため、必然的に人口密度が高い地域の施設に充電器を設置することになり、現在も都市部のコンビニや駅前に充電器が設置されているイメージです。実際、私もチャージスポットを利用したことがありますが、オフィス街や生活エリアのコンビニや駅に広く普及していると考えています。
とはいえ、普段チャージスポットを利用している人も見かける事は少なく、設置場所にはまだ余地があると仮定します。
また、youtubeやNETFLIXといった動画サービスの普及で外出時でもスマホでの電池の消費量は増加していることから、スマホ充電器レンタル市場は成長市場と想定します。
なお、スマホ充電器レンタルは低単価かつ装置産業的な性質を持つため、規模の経済が効きやすく、参入障壁が高く先行者利益が効きやすいと考えます。加えて、人口密度の高いエリアでのコンビニ、駅前といった限られた一等地を先んじて押さえることが防壁になり、後発が逆転するには難しくなります。
そこから、現在チャージスポットの他にモバイルバッテリーの充電事業を行っているのは、もう1社位でチャージスポットがスマホ充電器レンタルのシェアを70~80%取っていると想定します。」

(4)方向性と打ち手を述べる


田中「そうしたなか、売上向上の方向性は、成長市場ということもあり、まず設置場所の増設が考えられます。
スマホ充電器の利用ニーズは計画的に発生するものではなく、電源が無い時に緊急的に生じるので、すぐに借りられるかが重要です。
現在で設置されている駅、コンビニの他に、まだ設置されていなければ、人が集まる場としてのオフィスビル、宿泊施設、映画館、空港といった場所の設置を進めます。また、充電器を返せない不安を無くす為に、都市圏のエリアの周辺のベッドタウンの駅にもチャージスポットを設置を抜け目なく設置し利用を促します。
なお、チャージスポットの売上=
レンタル数(➀設置場所数×②充電器数×③稼働率×④回転数)×⑤単価、と分解出来ます。設置場所の増設は、レンタル数の全てのパラメーターに寄与すると考えます。
また、その他の利用促進としては、移動時に目に留まったことはあるけれども利用したことが無い方も多いと考え、サービスの認知を伸ばす余地があると考えています。
なので、移動時によく触れるGoogleMapといった地図アプリと連携してチャージスポットそのものとレンタル可能な場所の認知を高めるのが良いかと考えます。こちらで、③稼働率、④回転数を向上出来るかと考えます。一旦、発表は以上です」

(5)面接官とのディスカッションで考えを進める

面接官「分かりました。設置場所を増やすと本当にレンタル数のパラメーター(➀設置場所数×②充電器数×③稼働率×④回転数)は全て寄与するのでしょうか?」

田中「はい、人口密度が比較的高いエリアの設置の前提になりますが、単なる『供給増』に留まらず、充電器の設置場所の密度が高まることで『借りやすさ』と『返しやすさ』が改善されます。これにより心理的なハードルが下がり、1ユーザーあたりの利用頻度(回転数)」が向上する相乗を狙っています。」

面接官「分かりました。人口密度の高いエリアでも優先してどういった場所にレンタル機器の設置を増やすのがよいと思いますか?」

田中「そうですね…幅出ししながら考えていきます。スマホの充電が減るのは外出時間が長くなるので夜遅い方が電池切れになりやすいです。その中でも電池切れを気にするのはスマホで交通系決済を入れて電車に乗って帰宅する方だと考えます。
なので、飲み屋街のコンビニや駅、その駅から帰宅者が多い駅に設置を優先して考えるのが良いと思います。
既にそういった場所には設置されていると思いましたが、例えば、飲み屋街の駅は新宿、池袋の様なターミナル駅となっていることも多く、電車に乗る迄の導線が多い事からまだ設置出来る余地があるなら複数の箇所への設置も考えていくべきかと考えます」

面接官「なるほど。他には出来そうなことはありますか?」

田中「そうですね、機器を高頻度で回転させて儲ける商売なので人口密度の低いエリアに拡げ面を拡大するよりは、人口密度が高いエリアで集中的に設備を稼働させることが原則になります。
ですので、設置場所のある程度目途が立った後には、ケイパビリティを活かして充電器の用途を拡大するのがよいかと考えます。
ケイパビリティは具体的には、
➀効率的な立地(駅前、コンビニ)に充電器を設置出来ている事、
②利用者の属性や頻度のデータが蓄積されている事、
が考えられます。
例えば、ビジネスマンをターゲットにするなら、スマホ充電器でも短時間で高速に充電できる充電器へのリバイスやPC充電も可能にすることが考えられます。レンタル数に加え、製品の付加価値が上がっているので単価も向上出来ると考えています。」

面接官「分かりました。PC充電器以外にも用途は広げられそうでしょうか?」

田中「そうですね…チャージスポットのサービスをスマホやPC充電レンタルから抽象度を上げて、『外出時に緊急的に生じる、無くては困るをケアする』と上げて考えたいと思います。例えば、夕立に雨が必要になった際の傘レンタルや、設備的な制約はあると思いますがポケットWIFIのレンタルが考えられます。発想を広げアイデアベースになりますが、個人的には赤ちゃんの移動は荷物が多く忘れがちになるので、ベビー用品のレンタルやもしくは販売も考えられるかと思います。」

★ポイント
考えにつまったら一段抽象化してみると考えが拡がる。
今回、田中は『充電機器のレンタル』で行きづまったので、『外出時に緊急的に生じる、無くては困るをケアする』と抽象度上げることで考えを拡げた。

面接官「分かりました。その中でも何を優先しますか?」

田中「そうですね、まずは既存アセットの親和性が高くチャージスポットとしても用意し易く消費者の認知もしやすいPC充電がよいかと考えます。そこから、次に親和性のあるWifi、最後に傘やベビー用品の順かと考えます。」

面接官「分かりました。なんでもよいのですが他には何ができそうですか?」

田中「(えっ、ぐいぐい来るな…)そうですね、、、レンタル事業となり機器の回転数を高めるのが基本路線なので、人口密度の高いエリアに需要のある商品を置き回転数を高める方針は維持したいと思います。
そのうえで、これまでは前提として2C向けを想定していましたので、2B向けとして売先の視点を動かすことで考えていきます。
例えば、自治体向けに有事の際に緊急時に優先して使えるストック型で契約することが考えられます。また、企業向け、特に営業マンの営業や出張での緊急時の利用として契約することが考えられます。」

面接官「なるほど、では、いろいろ施策をおっしゃっていただきましたが、これまでのディスカッション踏まえまとめていただきますか?」

田中「承知しました。まとめるお時間を30秒程いただけますでしょうか」

面接官「どうぞ」

★ポイント
即座の回答だと考えが纏まりすぎない場合は、思考時間を取り整えよう。焦って話すと、とっ散らかりやすく面接官にネガティブな印象を与える。

―――30秒後―――

田中「お待たせしました。チャージスポットの売上向上戦略として、まずは既存の2C向け事業のレンタル場所の密度向上を上げ収益性を向上させます。そのうえで、既存事業のケイパビリティを活用し、WifiやPC充電器等のレンタル機器の拡充による用途拡大やB2Bへドメイン拡大を図ります。まとめると以上になります。」

面接官「分かりました。本日は以上にします」

田中「ありがとうございました。」

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