ハムスターを長生きさせるには?【3歳半まで生きたハムスターの話②早期発見編】
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🐹3歳半生きたゴールデンハムスターのハム次郎

3歳半というのはゴールデンハムスターの中ではかなりご長寿だと思います。
死亡後は病理検査を行い、死因を調べています。
*肝細胞変性、胆石症
*心房内の血栓
こちらが病理解剖の結果でした。
いわゆる心臓と肝臓の経年劣化であり、獣医の私でもどうすることもできないものでした。
しかし最後の1ヶ月は闘病生活をしています。
むしろ獣医の私が必死に頑張って伸ばせたのは1ヶ月という言い方もできるかもしれません。
🐹ハム次郎の健康診断
ハム次郎が2歳の時、健康診断をしてみました。
私はまだまだ新人獣医師で彼は人生で2匹目のハムスターでした。
まだハムスターの診察にも慣れておらず、彼に練習台になってもらいレントゲンやエコー検査をしました。
すると…
肝臓の中に白いものが!
彼は胆嚢内に胆石を作っていました。

人間なら腹腔鏡で胆嚢を取ったり胆石を取ったりということが普通にできますが、ハムスターでは無理です。
私はショックを受けながらハム次郎に肝臓のお薬を投薬することにしました。
肝臓の働きを助けたり、胆管を広げてなるべく新しい石ができないようにするお薬です。
見た目では飲ませていても何の変化もありません。
(↑みんなここで薬辞めちゃうんだよね〜)
それでも私は飲ませ続け、彼も嫌がらずに飲んでくれました。
薬のおかげかどうかはわかりませんが3歳を過ぎでも何事もなく過ごしてくれました。
🐹ハム次郎の容態急変から転機
年あけすぐ、何となく呼吸が早いかも…ご飯食べてないかも…
それくらい微妙な変化でした。以下は当時のメモの転記。
1/5 体重94g いつもより少ない=食べてないかも。
この時点で心疾患を疑い、いつものお薬に強心剤、利尿剤を混ぜてお薬調整。
1/10 体重95g 少し持ち直して食べている様子
1/18 体重100g 異常に体重が増えているのでレントゲン実施→胸水の可能性
1/20 うずくまることが増えているが食べている
1/25 体重130g 胸水もしくは腹水がありそう
1/26 体重134g 胸水抜去実施 1.3ml
1/28 体重137g 胸水抜去実施 1.7ml
1/31 体重134g 胸水抜去実施 1.4ml
2/2 体重124g 胸水抜去実施 3.3ml レントゲン検査実施 内服薬大幅変更
2/4 体重124g
2/5 21:30死亡
本当に怒涛の一ヶ月でした!
🐹早めに病気に気づくには
🟡とにかく体重測定が一番大事!
診察の時は必ず体重を測ります。
次に獣医は聞いてきます。
『体調が悪そうなんですね、体重はいつもより増えてますか?減ってますか?』
大体の人はこう答えます。
『普段測ってないのでわかりません。』
私たちはここで飼い主さんのレベルを見極めているといっても過言ではありません。
犬猫なら予防注射などで病院に来るとき測るのでまだいいのですが…
なかなか病院に連れてこない、ましてや健康な時に受診することのない、治療や検査に限りがある小動物。
彼らの病気の大きな手掛かりになるのが体重です。
①調子が悪いから減っている=食べれていない
②調子が悪いのに増えている=胸水や腹水、ガンなど別のところに重みが加わるような病気がある
我々はこのように判断します。
②の場合、無闇に手を出すと腫瘍が破れて出血したり、血圧が変わって急変・死亡したり危険な場合が多いです。
健康管理だけでなく、病気のアタリもつけることができるのが体重です。
体重を測っていない=あまり熱心に飼育されていない可能性を私たちは考えてしまいます。
具体的にいうと
👩『昨日から調子が悪いです』
👩⚕️(もしかしたらもっと前から調子悪いんじゃない?)
こんな感じ。
毎日でも毎週でも毎月でもいいです。
愛するハムちゃんの体重を記録していきましょう🐹
*個人的には毎週くらいを推奨。掃除の時に一緒に、でOKかな。
🟡ご飯がなくなってる=食べてるは間違い
ハムスターに関しては頬袋に入れて持ち帰る生き物です。
ご飯がなくなってるからといって食べているわけではありません。
持ち帰って頬袋から出して、そのまま小屋の中でうずくまっている可能性もあります。
じゃあどうやって食べてるかを見るのか。
そうです、体重です。
体重を測りましょう。(大事なことなので2回言ってます)
🟡呼吸をよくみよう
なかなか小さいとわかりづらいですが、一生懸命見て見ましょう。
遊んだり、ご飯を食べたりしている時は基本早いです。
狙うは寝ている時!
寝てるのに遊んでる時くらい胸が動いているなら呼吸が苦しいサインです。
基本寝ている時はゆっくりになります。
【呼吸が早い+体重がいつもより減っている、増えている】
これが揃っていれば体調不良はあると思います。
*体重の増減は±5g以上あればおかしいと思っていいと思います。
🟡飲み水の減り方も余裕があれば見てみよう
なかなか毎日何ml飲んだかを測るのは難しいと思いますが、いつもより減りが早いOR極端に遅いと気づいた場合には一度しっかり測ってみましょう。
🐹健康診断は必要か
ハム次郎は健康診断で胆石がわかりました。
最近ではハムスタードックなんて健康診断もありますよね。
しかし個人的には
①ストレスをかけて無麻酔で検査をする。
②麻酔をかけ内臓に負荷をかけて検査する。
どちらも嫌だなぁと思います(笑)(飼い主目線でもやってもらいたくないし、獣医としてもやりたくない)
便検査や尿検査は本人を保定しない検査なのでめちゃくちゃ推奨!
レントゲンやエコー検査はどうしても気になるなら年に1回程度でいいんじゃないかなぁ…と個人的には思います。
なぜ健康診断でレントゲンやエコー検査をしたくないかというと
【ハムスターに強いストレスを与えた割になんか曖昧な情報しか得られないことが多いから】です
もしかしたら肝臓が悪いかもね。腎臓が悪いかもね。と詳しくわからないことも多い。
(ハム次郎だって薬の効果があったかは不明)
大きな癌などは発見できるかもしれませんが、そんなもんがある時は変に体重減ったり増えたり何か不調が出ると思います。
余談:VetScanといって0.1mlで血液検査ができる機械もありハムちゃんでも血液検査ができることがあります。
しかし採血には必ず麻酔が必要なので、絶対に血液検査が必要だ!という時以外私はやりません。
🐹結局飼い主が愛を持って接するのが一番早期発見
体重を測り
食べ方や飲み水の減り方を見て
便と尿の色や出方、性状を見て
本人をよく見て
時折触ってあげる。
そうやって接してる方は獣医であるこっちもよく見つけたね!?というような病気を見つけてきてくれます。
普段のハムちゃんを見ている飼い主さんが、いつもとの違いに気づけるんです。
(大人より子供が見ていることだってあります)
ペットドックに出してるから安心🎵と過信せず
自分でもしっかり観察してあげることが大事です!
この記事があなたとハムスターのかけがえのない時間をより豊かに、そして少しでも長くする手助けになれば嬉しいです…
次回は実際の治療編!
ここまで読んでいただきありがとうございました。

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