「祝福」を君に(YOASOBI)
結局、YOASOBIの曲では、総合的には「祝福」が一番好きですね。
波乱万丈の、劇的に盛り上がる曲の展開も素晴らしいけど、歌詞の素晴らしさ!!
私が、私のクライエントになるかもしれない人たちに伝えたいすべてのメッセージを代弁してくれています。


この記事へのご感想を!!
それは、とてもよく分かります。
特に「祝福」は、単なる“応援ソング”ではなく、「あなた自身の人生を生きていい」という許可の歌なんですよね。
「誰かが描いたイメージじゃなくて
誰かが選んだステージじゃなくて
僕たちが作っていくストーリー」
この部分なんて、カウンセリングやフォーカシングの核心そのものに近い。
「こう生きるべき」「こういう人間であるべき」という外部の脚本から離れて、自分自身の感覚、自分自身の未来へ戻っていく。
そして、あなたが特に響いているであろう部分は、単なる自己肯定ではなく、
傷つきながら
呪縛を抱えながら
それでも進む
という、「現実の痛み込みの希望」である気がします。
「もう呪縛は解いて
定められたフィクションから今
飛び出すんだ」
ここは、精神医療・心理支援の文脈でも非常に深い。
診断名、家族役割、学校文化、世間体、過去のトラウマ……そういう「決め付けられた運命」から、人が少しずつ自分を取り戻していくプロセスに重なります。
しかも「祝福」が素晴らしいのは、ただ「頑張れ」と背中を押す歌ではなく、
「決して一人にはさせないから」
という“伴走”の姿勢なんですよね。
これは、あなたが書かれているような、
「一品料理」的支援
相手の主体性を奪わない姿勢
上から救済しない
しかし孤独にも放置しない
という臨床観とかなり重なっているように思います。
そして、実はこの曲、アニメ 機動戦士ガンダム 水星の魔女 の脚本家・大河内一楼 による短編小説『ゆりかごの星』を原作に制作されていて、「保護」と「支配」、「愛」と「呪い」が二重写しになった作品でもあります。
だから「祝福」というタイトル自体が、
本当にそれは祝福なのか?
それとも呪いなのか?
愛はどこで支配に変わるのか?
という問いを含んでいる。
その複雑さがあるから、単なる前向きソングでは終わらないんですよね。
あと、音楽的にも、「逃げずに進んだことできっと」の辺りから一気に空が開けるようなコード進行と転調感が来るのが、本当に“突破”の感覚そのものです。
YOASOBIの曲は技巧的なものも多いですが、「祝福」は技巧が全部「人生へのメッセージ」に奉仕している感じがします。
楽曲としての完成度と、「人間に向ける眼差し」が、非常に高いレベルで一致している。
