JFL CUP開幕によせて(Honda FCファンの自己紹介・2026)
序:これまでのあらすじ
2023年。とあるきっかけから思い立ち、観戦記や雑感を書き始めた。
その年の秋、4年ぶりに引き寄せた優勝に歓喜した。
2024年。大本命だとたかをくくっていた。
ところが、現実は違った。栃木シティと高知ユナイテッドに打ちのめされた。筆者は愕然とした。
最終順位も7位。「Honda FCも、ついに衰えたか」。そんな言説を、目にするようになった。
2025年。先年の反省を元に、危機感を記事にした。
実態はどうか。FCソウルに練習試合で勝利して驚き、開幕からの足踏みにヤキモキした。
逆転の神試合に脳を焼かれ、福井ユナイテッドFC戦での敗報に打ちひしがれた。
ミネベアミツミ戦の惨敗に顔を曇らせ、いわてグルージャ盛岡戦ではいよいよ無理かとおののきもした。
しかしHonda FCはやってのけた。サマーブレイクを経て攻撃が噛み合うようになり、レイラック滋賀を叩き伏せた。
いわて、YSCC横浜、沖縄SVをねじ伏せ、時に足踏みしながらも前へと進んだ。
そして最終節を前に、2年ぶりの優勝。
最後に勝利の花を添えることはできなかったものの、優勝セレモニーには歓喜雀躍した。それほどまでに、感慨深い優勝だった。
そして2026年。Honda FCは新たな船出を開始した。
その舳先が望むのは。変わることなき、大いなる野望。
その行く先に待ち構えるのは、過渡期という名の密かな暗雲。船員たちの大きな入れ替わりが、Honda FCを揺るがすのではないかという不安。
筆者はそれについての思いを、余すことなく書き綴った。Honda FCの行く先を、正しく見据えるために。
本稿ではそんな筆者の自己紹介と、JFL CUPなる半年限りの特殊大会について。過去の記事も交えつつ語る。ご笑覧いただければ、幸いだ。
一:その道のりは、静けさから~自己紹介編~
では軽く、自己紹介と現在に至るまでの経緯から。
名前はOYG。本田技研工業とは一切関係がない。一般浜松市民なだけの、Honda FCファンだ。
かつて1996年にあった旧JFL優勝にてHonda FC(当時は本田技研工業サッカー部)の存在を知り、2019年の対浦和レッズ戦勝利で、とうとう脳を焼かれた。
その後、惜敗に終わった鹿島アントラーズ戦の直後に都田――Honda都田サッカー場で初の現地観戦を行い、2020年に、静かなエコパで観戦の楽しさを知った。
その後もつらつらと観戦を重ね、観戦記を書いた。
そしていつしか、都田のバックスタンドに席を構えるようになってしまった。
実のところ、2025年のその辺りから、観戦記の回数が減ってしまった。応援に熱が入ってしまったのが理由の一つである。
筆者の脳が、応援と試合処理のマルチタスクに対応できなかったのだ。
よって今季からは素直にリアルタイム的な観戦記は諦めることも考えている。
数試合ごとのまとめや、雑感――最近記したような観察的スタンス――に振り切る。そんな思案を、行っているところだ。
なんならここ数日頻繁にあげている記事たちが、その対象と言えるだろう。
そんなわけで、昨今のOYGはHonda FC崇拝スタイルから、Honda FC観察スタイルに変化しつつある。
その契機はまあ色々とあったのだが、長くなるのも良くないので別の機会に話したり話さなかったりする。
だが、別にHonda FCへの崇敬の念を捨てたわけではない。否。むしろ深まっている。
その歴史と背景に敬意を払い、今後も繋げていくことを切に願っている。
ただ、盲目的でなくなった。なれなくなってしまった。それだけだ。
そんなHonda FCファンによるJFL CUPの考察は、こうなる。
二:超短期・勝利重点の決戦~JFL CUPの資料を読み解く~
そんなわけで、JFL CUPの話だ。
長々とルールを綴るのは少々手がかかるので、大筋はリンク先に委ねる。筆者からは、大事だと思った点について語らせてもらおう。
まず一つ。東西8チームずつに分かれた、2グループ制だ。
交流戦はない。ホームアンドアウェーもない。わずか7節。普段の4分の1以下。超短期決戦だ。
続けて。このグループラウンドにおいて、引き分けはない。90分で決着がつかない場合、PKとなる。いずれにしても、勝ち負けが分かたれるのだ。
さらに。今季の勝ち点は特殊だ。90分勝利は、4点。PK勝利だと、2点。
90分で勝つことの比重が大きい。つまり、勝利至上主義の戦いになる。
この過酷なバトルロワイアルの先、グループ1位2位にのみ、新たなステージが待ち受ける。
プレーオフラウンドだ。1位同士、2位同士が戦い、順位を定める。
決勝トーナメント方式ではなく、ホームアンドアウェーの、純粋なる決着戦だ。
こっちは特殊な勝ち点もない。とにかく相手より多く点を取る。それだけの戦だ。実にわかりやすい。
と、ざっくり説明した。ああ、一つ重大な特徴を忘れていた。
この大会、仮に最下位になったとしても下部との入れ替えはない。代わりにJ参入も発生しないが、要点はそこではない。
少し極端になるが、言ってしまおう。
この大会を全部使って、実戦形式での新人育成に注力する。そんな真似すら、許されてしまうのだ。
JFL CUPでの順位は落ちるが、秋からのJFL本番でいち早く抜け出せるかもしれない。
そう考えれば、やる価値が出る可能性はある。
批判に耐える必要はある。秋で成績が出なければ、無意味に終わる。だが、そんな博打に出るチームがいるかもしれない。
可能性だけは、腹の中に据えておいた方がいい。そう考えると、本番の予想にすら使いにくい戦いである。試金石としては、十分なのに。
閑話休題。正直なところ、この大会の価値を今判ずるのは難しい。
だが、Honda FCにとっては有利に働く可能性がある。今季あまりにも多くなった新人の、実戦的な育成機会にもできるからだ。
しかし甘えてばかりはいられない。常勝を求められるきらいのある彼らは、JFL CUPにおいても優勝を目標としている。
育成にかまけてそれを逃すようでは、本末転倒でしかない。
そのバランスを定めるのが、今季首脳陣最大の仕事となるだろう。手腕に期待だ。
なお、私は信じるのみである。
結:いよいよ彼らが帰ってくる
2026年4月4日。いよいよ都田にサッカーが帰ってくる。
いや。Honda FCは都田が練習場。表現が正確ではない。
実戦が、あの戦場が帰ってくるのだ。
新たな時代。新たな大会。新たなメンバー。
ゼロからではない。だが普段の出発位置とは、全く異なるかもしれない。そんな彼らが、どんな戦いを都田に描くのか。
期待を胸に、今回はここまでとする。
