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最近笑ったこと2つ


義母のおおらかさは、だいたい予定を狂わせる


四十九日の進行は、何度か止まった。

犯人は、義母だ。

普段から気さくな義母は、息子たちにとっては「予測不能生物」らしい。

義父の四十九日のこと。

お寺の和尚さんとも、すでに仲良しの義母。
和尚さんは、義母が話しやすい相手だと認識してているようで、
顔を合わせるとすぐ世間話を始めようとする。

和尚さん自身も気さくな人で、私が挨拶した時に開口一番、

「今日は忘れられない日になるね」

久しぶりに大雪が降ったからだ。

ほぼ初対面なのに、まるでご近所の顔見知りみたいな雰囲気で話しかけてくださった。
私は人見知りなので、たじろぎ、
「そうですねぇ、ははは。」
とやり過ごしてしまった。

ありの巣穴のような入り口から、
鍾乳洞さながらに話題を広げられる器量のない自分を恥じた。

最近離婚された和尚さんは、人と話したくてしかたがないのか、
はたまた、そもそもお喋り好きなのか、
集まってくる親戚たちに、旺盛に話しかけにいく。

が、他の親戚たちも、"早く帰りたい組"。
どの人に話しかけても反応が薄く、
所在なさげに落ち着かない和尚さん。

しかし、義母に話しかけると、どの会話に対しても、
名キャッチャー古田敦也さんのごとく、全力で受け止める。

そして、静かに手を前で組み、体を相手の真正面に向けたら、
「あらそうなの?!うちもね〜」
と、本腰を入れて話を広げようとする。

お互い自分の話ばかりなので、会話というより近況報告合戦だが、
二人の世間話が始まるたびに、進行がストップ。
田舎らしいのんびりとした法要だった。

そんなこんなで、やっと納骨まで終わって、
「さあ終わりだ帰ろう!」と車に向かおうとした矢先、
石材屋さんが義母に「俺、明日病院なんだよね」と頭を掻きながら、てへぺろする。

あれ?デジャブ?

すると、義母の手が、おのずとスッと前で組まれ、
「あらま。」
と、じっくり話を聞く体制に入った。

それを見た息子たちが、
「お母さん!」
と、突っ込まなかったら、石材屋さんの診療内容まで聞いていただろう。

義母の、人を惹きつけるおおらかさに、思わず親戚一同吹き出した。

お雛様を出した☺️
毎年娘二人と写真を撮っている。
「結婚式で、生い立ちムービーみたいに流したら感動するね」
と娘らが言うから、今年も撮っとかないと❣️



緊張は、突然ほどける


入試会場へ向かう道すがら、私たちの前のお母さんが突然、
「きゃっ!!」
と声をあげ、視界から消えた。

試験の朝は、空気が少し硬い。
同じ電車から降りた集団が、校門まで列をなして歩いていた。

そんな中、赤いポストコーンに正面からぶつかって、バランスを崩したのだ。
目の端に、リズミカルによろめくシルエット。

たくさんの受験生や親の視線が集中して恥ずかしかったのか、
顔を真っ赤にしていた姿が可愛らしくて、
私たちは顔を見合わせたと同時に、頬を綻ばせてしまった。

その日は、初めての入試。
娘も私も肩に力が入っていた。
だからこそ、その悲鳴に、春風が吹いた。

その一瞬、私の脳裏に、様々な妄想が駆け巡った。
娘さんはきっと、朝から緊張してたに違いない。
お母さんは激突する前、周囲の建物なのか、看板なのか、斜め上を指さして、よそ見をしていた。
緊張を解こうと、会話のきっかけになるものを探してキョロキョロしていたのだろう。

私も同じだった。
娘が深呼吸できるような言葉を必死で探していた。

ほんの数分後、娘は私の手の届かない世界へ歩いていく。
その前に。

けれど、やっぱりお母さんも浮ついていて、前のコーンに気づかなかったのではないか。

手には娘さんのものであろうお弁当。
ソワソワしながらお弁当を詰めるお母さんの横顔まで浮かんだ。

あの時、あの親子と同じ電車に乗れて良かった。
会場に向かう列のあちこちに、ぽっぽっと梅の花が咲くようだった。


あなたの最近笑ったことはなんですか?

合格祈願に行ったついでに、梅の開花状況チェック。
花も良いけど、膨らみきった蕾がボツボツ並んで 
焼き鳥みたいになってるところが、
私にとっての一番見頃❤️



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