「都内のレストランにも卸せそう」と言われて。地方の食品製造事業者が消耗しない販路開拓、3つの段階
こんにちは!
中小企業マーケティング支援をしている、田畑さなえです。
「いい商品ができた。でもどう売ればいいのかわからない」
「販路を広げたいけど、何から手をつければいいか分からない」
商品の形はあるのに、その次の”どう売るか”で手が止まっていませんか?
この記事は、1人〜50人規模の地方の食品製造事業者・家族経営の事業者さんに向けて書いています。
新しい市場を開拓するのは大変です。だからこそ、やみくもに動いて消耗する前に「段階を設計」という考え方が重要。
憧れの販路に突撃!ではなく、自社の足元から無理なく販路を広げていくのを推奨しています。
「都内のレストランにも卸せそう」この一言にリアリティはありますか?

結論:新しい市場の開拓を、突撃で進めると消耗します。
以前、ある食品製造事業者さんの支援に関わっていたときのことです。「都内のバーやレストランにも売れそうですね」と、別の方からアドバイスがあったとのこと。
確かに、アイデアとしてはニーズがありそうです。でも少し立ち止まって考えてみましょう。
どうやってバーやレストランとコネを作っていくのでしょうか?自分たちでテレアポをしていくのでしょうか?
ただでさえ忙しい経営の現場です。既存のお客様からの電話注文を受けながら、いつ、どうやって都内のお店をリストアップして、電話をかけるのか。
……あまり現実的ではありませんよね。
飛び込み営業やテレアポは人員あってこそ。少人数の現場で、慣れない新規開拓に時間と気力を注ぎ続けるのはどうなのでしょうか。
もちろん「都内のレストランに卸したい」という夢はとても素敵です。否定するのではなく、そこへは順番があります。
販路を選ぶ前に確認しておくことは?

結論:出発点は、憧れの売り先ではなく自社です。
新しい販路を探し始める前に、確認してほしいことが2つあります。
1つめは、制約条件。
人手や時間はどれくらい割けるのか。どれだけ商品が作れるのか。忙しい現場が無理なく動ける範囲はどこまでか。ここを見ないまま「いざ東京へ!」と走り出すと、消耗するかもしれません。
「どれだけ作れるか」についてはこちらの記事でも書いています。
2つめは、使える人脈・販路です。
知らない相手を開拓する前に、「自分たちが持っているコネ」を棚卸ししてみてください。今すでにある取引先、地元の繋がり、応援してくれる既存のお客様など。次の一手は案外近いところにあります。
この2つを確認すると「いきなり都内へ突撃」ではなく、現実的な出発点が見えてきます。
消耗せずに販路を広げる「段階設計」とは?

結論:足元から一歩ずつ。突撃ではなく「向こうから来てもらう・紹介してもらう」販路を選びます。
販促の方法は、大きく2つに分けると整理しやすくなります。
TOC(消費者向け):一般のお客様に直接売る方法
SNS発信、広報・PR、既存のお客様とのコミュニケーション、自社ECや産直サイト、ふるさと納税、直売所、催事・物産展など
TOB(事業者向け):お店や企業に卸す方法
展示会・商談会、卸・商社、そして公的機関のマッチング支援など
特に知っておいてほしいのが、TOBの「公的マッチング」です。よろず支援拠点や商工会議所では、無料でバイヤーとの商談機会を用意しています。
たとえば東京商工会議所は、年間2,500件を超える商談機会をつくっているほど。自分で知らないお店に電話をかけなくても、「紹介してもらう」「向こうから来てもらう」道もあります。
そしてこれらを「段階」で並べます。
足元を固める:既存のお客様、地元、直売所や自社ECなど、今すぐ無理なくできるところから
「もらう」販路で広げる:展示会や公的マッチングで来て”もらう”・紹介して”もらう”。ここで実績を積む
憧れの販路へ:実績と人脈ができた頃には、都内のレストランも届く距離になっている
大切なのは、いきなり3段目に飛ばないことです。1段ずつ上がっていくことが現実的です。
「展示会の準備の仕方」はこちらの記事でも書いています。
まとめ
「いい商品ができた、次はどう売ろう」と考えたとき、憧れの販路に一足飛びで突撃するとすり減るかもしれません。
「都内のレストランに卸したい」その夢は素敵。でも一気に突撃せず、段階を設計する
販路を選ぶ前に「制約条件」と「使える人脈」を確認する
TOC(消費者向け)とTOB(事業者向け)を使い分け、突撃ではなく“来てもらう・紹介してもらう”販路から積む
地方の食品製造事業者・家族経営の事業者さん。大切な商品を、無理なく、着実に届けていく道を一緒に考えましょう。
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商品の売り方から、発信の設計まで、一緒に考えます。
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最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
