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【イラスト小説】コードの果て【#36】第6章 Reverse - クロノスの胎動|光と闇のAIバトル

イラスト小説『コードの果て』カシアがデスクの端末から巨大スクリーン画面を操作して、AIクロノスの設計図に切り替える画像。note、小説家になろうで連載中。「コードの果て」で検索!

カシアはデスクの端末から、壁に埋め込まれた巨大スクリーンの画面を切り替えた。

「まずはこれを見て。」

イラスト小説『コードの果て』巨大スクリーン画面に映るAIクロノスの設計図の画像。note、小説家になろうで連載中。「コードの果て」で検索!

レオンは思わず身を乗り出した。

画面に映るのは、ハッキングと敵AIとの戦闘に特化したクロノスというAIの「心臓部」の設計図。

セキュリティシステムの高速ハッキング、未知の弱点を瞬時に発見する機能、リアルタイム適応学習の構造、敵AIの攻撃を無効化する霧状形態……すべてが緻密に描かれている。

レオンは息を呑んだ。

「こんなものを……いったい誰が?」

カシアは静かに答えた。

「私よ。」

レオンは画面から目をそらし、彼女を見た。

「あなたが……一人で?」

「そう。私は設計図だけを描いたの。
コンセプトを形に落とし込み、全体の骨組みを固めたわ。
でも、そこまでが限界だった。」

カシアの声は穏やかだったが、微かな疲労がにじんでいた。

「コードの実装と、核となる高速適応の最適化……
これを完成させるには、あなたが必要よ、レオン。
あなたが天才だからこそ、この設計図を現実のコードに変えられるの。」

レオンは黙って画面をスクロールした。
指が自然に動き、設計の弱点が次々と目に入る。

「……危険すぎるだろ、これ。」

レオンは呟いた。

「危険だからこそ、必要なの。」

カシアはクロノス開発の目的を明かした。

「国家システムへのハッキング!?……本気なのか?」

「本気よ。世界は、表のルールでは変わらない。
慈善も、抗議も、すべて無力だった。
だから、私は真実を暴く力を、手に入れる。
あなたが、私の設計図を完成させて。」

レオンはカシアの瞳を見つめ返した。
そこにあったのは、冷たさだけではなかった。
深い決意と、自分の限界を認めた静かな覚悟。

「俺が断ったら、どうなるんだ?」

カシアは微かに首を振った。

「断る権利はあるわ。
好きなだけ逃げればいい。
才能を腐らせたまま……」

沈黙が落ちた。
レオンは深く息を吐き、再び画面に視線を落とした。

イラスト小説「コードの果て」CEO室で笑みを浮かべ、カシアに力を貸すことを告げるレオンの画像。「コードの果て」で検索!

「……面白い。いいぜ、カシアさん。俺の力、あんたに貸してやる。」

イラスト小説「コードの果て」レオンが力を貸してくれることを喜び小さな笑みを浮かべるカシアの画像。「コードの果て」で検索!

カシアの唇に、初めて小さな本物の微笑みが浮かんだ。

「ありがとう、レオン。」

画面の設計図が、再び動き始めた。
クロノスの胎動が、静かに、しかし確実に始まっていた。


次回【#37】稀有の天才

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