それでも“最後の砦”である警察と、どう向き合うか【ストーカー犯罪の闇③】
これまで2回にわたり、ストーカー行為への向き合い方や対処法についてお伝えしてきました。
https://note.com/coffy_agent/n/n265a0f8c227f
https://note.com/coffy_agent/n/n4d68d764cb23
ストーカー行為に直面したとき、
多くの人は「自分でなんとかしなければ」と思い込みます。
でもそれは、最もしてはならないことかもしれません。
警察に相談した瞬間から、対応の指揮は“国家の責任”に委ねられます。
だからこそ、自分での交渉や判断は絶対に避けなければならない。
本稿では、警察との向き合い方のほか、
さらに――
なぜこうした悲劇が何度も繰り返されるのか。
その背景にある“制度の限界”にも、元刑事としての視点から触れておきたいと思います。
〇警察の指示に従う
警察に一度相談したり、被害届を出してしまうと、バックに警察が付いたという安心感から気持ちが大きくなってしまい、自分でストーカーと対峙する人がいます。
ですがそれは絶対にやめて下さい。
先に述べたように、相談を受理した警察では擬律判断により今後の対応策を計画します。それがいかなる計画であったとしても、絶対条件として、当事者同士を二度と会わせないという計画が必ず盛り込まれ、それを警察は必ずあなたに指示します。その指示には絶対に従って下さい。
前述したように、何気ない行動が相手のストーカーに対して、誰も想像しないような、まさかと思う誤解を生じさせる結果に繋がります。
ちょっとした変化や出来事に対して、ストーカーは常にその解釈を「交際の可能性」「復縁のチャンス」など自分に都合良くねじまげて受け止めてしまう、そんな歪んだ心理の持ち主です。
ですので、重複した説明になってしまいますが、対処は全て警察に任せ、それにより全身全霊で相手を拒絶しているという強い意志を示すべきなのです。
他にもいくつも対策方法として示すことができますが、日常生活を通じてその全てを行うことは困難を極めますし、またそのことにとらわれるあまり、被害者であるにもかかわらず更に苦痛を強いられることとなってしまっては本末転倒なので、ここでは特に重要と思われることをピックアップしました。
〇警察の限界
私は元刑事なので、ストーカー事件における取り扱いや捜査の難しさを良くわかってはいるものの、冒頭に紹介した川崎ストーカー殺人事件では、事件を捜査する上で、何を理由にどのような判断を警察が下した結果、あのような悲惨な事件になってしまったのかおおよその見当はつきます。
捜査方針や判断に誤りはなかったのか、今後詳細な調査が必要であることは言うまでもなく、その結果によっては、私は治安戦略アナリストとして再びこの事件を分析することとなるでしょう。
正直言って、現行法の範囲内での取り締まりは既に限界を迎えており、法の限界は必然的に現場警察官の限界を誘発する結果となってしまっている疑念は拭えません。
しかし、それを踏まえた上でも、やはり最初に書いた「警察の責務」にあるように、個人の生命を守ることをその責務とする警察は、国民にとって最後の砦であることには変わりはなく、誇りと使命感を持って事件解決に全力を尽くさなければならないのは言うまでもありません。
欧米のそれに見るように、性犯罪者やストーカー前科者に対してGPSの装着を命令するなど、もう一段踏み込んだ強固な法整備と対策が必要な時期に、我々も来ているのだと感じます。
最後に、川崎の事件で若くして亡くなられた岡崎彩咲陽さんをはじめ、これまで理不尽なストーカー行為により命を奪われたすべての被害者の方々のご冥福を心からお祈り申し上げるとともに、ご遺族の方々に安らぎと支えが少しでも届きますようお祈り申し上げ、終わりにいたします。
またお会いしましょう!
