見出し画像

Leicaに恋した5年間。最後にNikon Zfを選んだ理由

Leicaが欲しかった。

昔から、ぼんやりとした憧れがあった。
でも、試し撮りをした瞬間、その憧れは「恋」に変わった。

そこからの5年間。
僕は、ずっとLeicaを追いかけていた。

Q2。
SL2-S。
M11。

どれも、本当に素晴らしいカメラだったと思う。

でも、最後に手元に残ったのは、Nikon Zfだった。

今日は、Leicaに恋した5年間と、その先でようやく見つけた“自分に合うカメラ”の話。

はじまりは、Leica D-Lux

最初のLeicaは、D-Luxだった。

今思えば、あそこで満足していれば、ここまで深くハマることはなかったのかもしれない。

でも、Leicaというブランドには、不思議な引力がある。

もっと触れたい。
もっと知りたい。

そんな感覚だった。

スペックでは説明できない、“撮影体験そのもの”への憧れ。

僕はたぶん、その空気に惹かれていた。

 Leica D-Lux @2017

Q2|最初の成功体験

本格的にLeicaへハマったのは、2021年に手にした Q2がきっかけだった。
あのカメラは、本当に完成度が高かった。

"雨が待てるカメラ"と呼んでいた

Summiluxがついてくる。
いや、Summiluxにボディがついてくる。

そう思えば、実質半額だ。なんて本気で思っていた。

防塵防滴。
マクロ。
動画性能。

今振り返っても、“万能型Leica”としてかなり優秀だったと思う。

何より、シャッターを切るたびに幸せだった。

でも——

当時の僕には、28mmは広すぎた。
そして、欲望には終わりがなかった。

SL2-S|憧れの先にあった重さ

次に手にしたのは、SL2-Sだ。

 Leica SL2-S

理由はシンプルで、尊敬している写真家の南雲暁彦さんが使っていたから。
写りも、体験も、本当に素晴らしかった。

でも…重かった。
持ち出すのが次第に辛くなり、気づけば、部屋や近所でしか撮らなくなっていた。

重いだけじゃない。
スナップに持ち出すには、少し大きすぎた。

このあとM11を買うまでに、半年もかからなかった。

M11|最高峰の違和感

M11は、ひとつの到達点だった。

 Leica M11

レンジファインダー。
コンパクトなボディ。
極上の描写。

これで終わりだと思っていた。

でも、どこかで違和感があった。

その正体に気づいたのは、足を怪我したタイミングだった。
それまで“楽しかった制約”が、一気に“使いにくさ”へ変わったのだ。

手ぶれ補正がない。
ピントがシビア。
6000万画素は、正直オーバースペック。

それまで魅力だったものが、そのまま負荷になってしまった。

そこで初めて気づいた。

「Leicaを持ちたい」という気持ちと、
「自分の写真を撮りたい」という気持ちは、必ずしも一致しない。

 Leica M11 @2024

問題は、機材ではなかった

僕はずっと、“自分に合うカメラ”を探しているつもりだった。

でも実際は、“Leicaを持っている自分”を追いかけていた部分もあったのだと思う。

どれだけ高価で上質な絵の具でも、水墨画を描きたい人には必要ない。
大事なのは、スペックではなく、自分の撮りたいものとの関係性だ。

このあたりは、以前書いたこの記事でも触れている。

「もっといいカメラ」を探し続けていた頃の話。
▶︎ カメラ沼、やめました。|Nikon Zfを1年使って気づいたこと

Nikon Zfという“答えを決めてこないカメラ”

怪我をきっかけに、
Nikon Zfへ移行したのは、ある意味偶然だった。

Nikon Zf / AstrHori 50mm F2

でも、結果として、それは大正解だった。

このカメラは、何でもできる。

AFでも撮れる。
MFでも撮れる。
ラフにも撮れるし、丁寧にも撮れる。

しかも、使っていて気持ちがいい。

不思議だったのは、Zfを手にしてから、“物欲(カメラ欲)が加速しなかった”ことだ。

以前は、常に次のカメラを探していた。
でも、Zfを使い始めてから、その感覚がかなり減った。

新しいカメラは確かに気になる。
でも、Zfを越えられない。
だから、欲しくならない。

その理由はシンプルで、
このカメラは「正解」を押しつけてこないからだと思う。

便利ではある。
でも、「こう撮ればいい」までは決めてこない。

だから結局、構図も、距離感も、タイミングも、自分で決めるしかない。

万能なカメラほど、その人の個性が出る。
最近は、そんなことを考えている。

それでも、Leicaは好き

もちろん、Leicaが嫌いになったわけではない。
むしろ、いまでも大好きだ。

そして、いつかまた使う日が来るかもしれない。

ただ、今の僕にとって、Leicaに求めているのは“デジタルの機能”ではなかった。

レンジファインダー。
巻き上げ。
不便さも含めた撮影体験。

そう考えた時、Leicaは、フィルムでいい。
そう思えた。

カメラ選びは、性能だけでは決まらない

カメラ選びは、スペックだけでは決まらない。
憧れもあるし、気分もある。

だから、「好きなカメラを持つ」ということ自体は、とても大事だと思っている。

でも、そこに「自分の撮りたいものとの相性」まで加えると、選び方はかなり変わる。

これは、Leicaだけの話じゃない。
GRも、SIGMAも、ハッセルブラッドも。
クセのあるカメラほど、その影響は大きい。

もし今、どうしても欲しいカメラがあるなら。
「所有」と「撮影」を、少し分けて考えてみるのも、ひとつの方法かもしれない。

僕は、5年かけて、ようやく自分の基準を見つけたのだと思う。

長く、果てしない旅だった。
でも、後悔はひとつもない。
むしろ、全てが良い思い出だ。

もし、あの経験がなければ、今でもLeicaに憧れ、所有欲を拗らせて、恋焦がれ続けているだろう。

 Leicaとの恋は、これからは程よい距離で続いてく。
そんな気がしてる。

合わせて読みたい

カメラ沼、やめました。|Nikon Zfを1年使って気づいたこと

Nikon Zfを使って1年|おすすめの最適アクセサリー完成形

使用機材

▶︎Nikon Zf

▶︎AstrHori 50mm F2

Andyのデジタル写真集

定価350円〜660円(試し読み無料)
*Kindle Unlimitedなら無料読み放題

quiet TOKYOー都市の空気ー


LUCENT BLUEーいつかの光、これからの風ー

NOSTALGIA: 心の旅

「雨光幻影」ー滲む世界と、溶ける色彩―


いいなと思ったら応援しよう!

Andy|Leicaに恋して。 いただいたチップで、コーヒー飲みながら次の記事を書かせていただいております✨