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太極剣は身体の一部になるのか? ー 刺すことができても、反撃されたら終わり

刺す動作には、強い違和感があった。

動作としては刺している。
しかし、
「刺せていない」感じがする。

関節が詰まっている感じ、
と言えばいいのだろうか。

肩から先が、
一本の棒のようになっていた。

上手く刺せないので、
腰まで大きく回して剣を前へ出す。

それでも足りない。
無理がある。

「引き切れる」
のに、
「刺せない」
そんな状態だった。


どうにかしたくて、
何度も刺した。

刺し過ぎて
猛烈に肩が痛くなった。

肘も、
手首の関節も痛い。

一日休んでも、
まだ痛かった。

痛いので、
今度は手を伸ばさす適当に刺してみた。

これはダメだ、
やはり刺せていない感じがする。
コンニャクくらいしか貫けそうにない。

しかし、
そこで一つ気づいた。

今までの刺しは、
肩も肘も手首も、
全部伸び切っていたのである。

それ以上、
伸ばそうとしても、
もう伸びないのは当然。

つまり、
「とにかく刺す」
というやり方では、
上手くいかないのだと思った。


そこでAIに聞いてみた。

返ってきた答えは単純だった。

「肘から空間を押し出すように刺す」
そして、
「関節をロックしない」

というものだった。

そうか。
私は、自分で関節を止めていたのだ。

関節が止まれば、
そこから先へは動けない。

次の動作にも移れない。


早速、
肘を意識して刺してみた。

十回ほど刺した頃だった。

不思議なくらい力が入っていない。

下腕が軽い。

肩や関節の痛みも感じない。

代わりに、
二の腕が涼しくなってきた。

そう、
私にとって、
身体が涼しく感じる時は、
気が通っている時だった。

嬉しかった。

刺すことで、
気を感じたのである。


しかし、
同時に違和感もあった。

剣と下腕が、
頼りなくなった感じがする。
くにゃくにゃだ。

今攻撃されたら、
避けることはできる。

しかし、
相手の攻撃を受けることはできない。

そう感じた。

腕と剣を支える
「筋力」まで、
抜いてしまっているようだった。

刺すと、
満足感と安心感で、
そこでほっと一息ついてしまう。

しかし本来は、
そこから次の技へ、
次の攻撃へ、
流れ続けなければいけない。

そのためには、
次へ移るための、
最低限の力は必要なのだろう。

今後の課題だと思った。


(つづく)


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