【恋愛小説】RØM3Ø & JUL13T (18)
「さあ、来るがいい!」
マキューシオとティボルトの決闘が始まる。
「ベンヴォーリオ、君も見てないでとめてくれ! 決闘をやめるんだ。マキューシオ、ティボルト、領主の厳命を忘れたのか?」
ロミオが必死にとめるが、二人とも全く聞く耳を持たない。
「二人とも、やめろ! 勝っても負けても、ただでは済まなくなるぞ!」
ベンヴォーリオも説得を試みる。
「臆したか? もっと打ち込んで来たらどうだ!」
「すぐに終わらせたら、観客にもうしわけないじゃないか」
高周波ブレードの刃が交差し激しく火花が散る。
「その程度か、口ほどにもないなマキューシオ」
「そうかい? じゃあ、これなら口に合うかな?」
マキューシオは空き瓶を投げつける。
ティボルトの剣に瓶が当たり瓶が砕け散る。
「くっ!」
砕け散った瓶の破片がティボルトの顔面をわずかに切り裂く。
「決闘には慣れていても、喧嘩には慣れていないようだね、お上品なティボルト殿?」
なおも挑発するマキューシオ。
「おのれえええ!」
ティボルトの怒りが頂点に達した。
ティボルトが構えを変える。
極端に低い姿勢。
剣を頭の上に構え、刃を上に向け左手で峰を支える。
「まずい! 距離をとるんだマキューシオ! 捨て身で来るぞ!」
ベンヴォーリオが叫ぶ。
「かわせるものなら、かわしてみろ! 狙いはただ一つ! 貴様だロミオ!」
ティボルトは轟音とともに、凄まじい勢いでロミオに向けて剣を突き出す。
「ぐっ……」
ティボルトの剣がマキューシオの胸を貫いた。
「マキューシオ!」
ロミオが叫ぶ。
「今のは僕らしくなかったかな……」
倒れるマキューシオ。
ティボルトはマキューシオの予想外の行動に呆然としている。
「全く、情けないな……。あいつ無傷じゃないのか?」
つぶやくマキューシオをロミオが抱き起こす。
「あいつ、顔に傷がついてたぜ」
ベンヴォーリオが答えた。
「顔に傷か……。ハハハ、ヤツも少しは見れた顔になっただろう」
「しっかりしろ、傷は重くない……」
ロミオが絞り出すように言う。
「君の言う通りだ。胸に穴が開いたくらいじゃ、大した傷じゃない。機能停止には十分だけどね……。なんて顔してるんだ、ロミオ、鏡でみせてやりたいよ。大丈夫だって、前より綺麗に復元されるさ……」
マキューシオが白い血を噴き出しながら言う。
「とにかく、どこか違う場所に連れて行くんだ!」
ベンヴォーリオとロミオはマキューシオを抱えて移動する。
「親戚になったばかりのティボルトが私に剣を向け、かばったマキューシオを突き刺した。ああ、ジュリエット、私はどうすればよかったんだろうか?」
嘆くロミオ。
「ロミオ、マキューシオが……機能停止」
「いつ終わるんだ……この悲しみの連鎖は……」
立ち尽くすロミオ。
「ロミオ、ティボルトが追ってくるぞ!」
「ティボルト! マキューシオは死んだ! 死んだんだぞ! 貴様、まだ血が足りないと言うのか!」
ロミオはティボルトを睨みつける。
「どうせ、そのうち復元するんだ。一人倒すも、二人倒すも同じこと。貴様もついでにスクラップにしてやる!」
ティボルトが剣を抜く。
「何度もやめるように言ったぞ! 貴様、そんなに血を流すのが好きなのか! ならば、貴様が血を流せ!」
ロミオが剣を抜く。
続く
いいなと思ったら応援しよう!
おやつくださいにゃ。