【恋愛小説】RØM3Ø & JUL13T (27)
――キャピュレット邸。
「ここに書いてある通りの客人を招待しなさい」
キャピュレット卿が使用人に命じる。
「料理人を20人ほど雇って来なさい」
別の使用人に命じる。
「料理カテゴリのランキングから集めます。Badの項目が少なすぎる者は省きます」
「それはなぜだ?」
「インチキっぽいじゃないですか? しかし、サーバーが爆破されたので最新ではなく、古いデータしかありません」
「行け行け、そなたに任せる。乳母よ、ジュリエットはロレンス修道士殿のところへ言ったのか?」
「さようでございます」
「修道士殿の説教で、少しは考えを改めてくれるといいのだが。あの娘は気まますぎる。まったく、誰に似たのか」
キャピュレット夫人が睨んでいる。
ジュリエットが姿を見せる。
「あら、お嬢様が嬉しそうな顔をして、お帰りになりました」
「それで、修道士殿は何と? 修道士殿とお会いしたのだろう?」
「ロレンス様は、お父上に従うようにと。お父上は狭量な方ではない、心から謝罪すれば快くお許しになられるだろうと。
父上、お許しください。これからは命令に従います」
ジュリエットは跪いて謝罪する、上目遣いを忘れずに。
「パリス殿に早くこのことを知らせなさい。早く縁談を済ませよう」
キャピュレット卿は使用人を呼びつけ、満面の笑みで命令する。
「ばあや、一緒に部屋へ来て。明日着なければならないドレスを選ぶのを手伝ってちょうだい」
「あらあら、あんなに泣いて嫌がっていたのに。……ジュリエット、時間をかけて選ぶのよ」
キャピュレット夫人が微笑んでいる。
「乳母よ、一緒に行ってやりなさい」
キャピュレット卿が命ずると、ジュリエットと乳母は部屋を出る。
「もうすぐ夜ですよ。準備が間に合うのですか?」
キャピュレット夫人は少し疑っている。
「娘の晴れ舞台だ、たとえ間に合わなくても間に合わせてみせる。キャピュレットの名に懸けて。あなたもジュリエットの着物を選んでやりなさい。
私は徹夜で準備する」
――ジュリエットの部屋。
「ええ、そのドレスが一番素敵だわ。それはそうと、ばあや、今夜は私は一人で静かに過ごしたいの。祈ったり、考えたりして、心の整理をするために。邪魔されたくないから、皆に伝えてもらえる?」
キャピュレット夫人が部屋に入る。
「あら、もう選び終わったの? 手伝おうと思ったのに」
「はい、もう決めました。今夜は忙しいでしょうから、ばあやもお使いください」
「それもそうね。急なことで、いくらいても手が足りないわ。乳母さんにも手伝ってもらいましょう」
嫌そうな乳母。
「それではお休みなさい。体調を整えておきなさい」
キャピュレット夫人が乳母を引っ張って去る。
ベッドに寝て、薬の瓶を見つめるジュリエット。
「……みんな、さようなら。
……また会えるかな?
迷いなどしないと決めたはずなのに、とても恐ろしい。
血が凍り付きそうなほど寒気がする。
大声で呼んだら、ばあや来てくれるかな?
――違う、今必要なのは、ばあやじゃない。
必要なのは覚悟。一人でやりとげる覚悟が。
あなたの覚悟をみせなさい、ジュリエット!」
薬の瓶をとり、吐き気ごと一気に飲み干す。
すぐに眩暈を覚え、意識が失われていく。
続く
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