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【恋愛小説】RØM3Ø & JUL13T (12)


ロレンスは、ここヴェローナでは珍しく薬草の栽培をしており、自然からAIまで研究する修道士である。

ロレンスは籠を持って外に出る。

「灰色の夜明けが、厳しい表情の夜に微笑むと、光りの縞模様が東の空を彩り、薄れゆく暗闇は人工の太陽の光に酔った様によろめく。

さあ、人工の太陽がもたらした、朝露で濡れる薬草や毒草を摘んで、我々の籠を満たそう。

万物を生み出す母なる大地は、同時に墓地でもあり、その場所から数多の効能をもった種が生まれる。

草木金石には未知の効能が尽きることなく隠されている。

どんなに使えそうにない種であっても使い道があり、どんなに有用な種であっても使い方を間違えれば予期せぬ過ちを生む。

弱々しく幼い蕚に毒や薬効が宿っていて、香りは良くても、口に入ると猛毒ということもある。

暗いほど光は目立ち、明るいほど影は濃く見える。

植物でもアンドロイドでも、また同じである。」

「おはようございます。素晴らしい詩ですね。」

ロミオがロレンスに挨拶をする。

「誰かと思えば、ロミオか。こんな朝早くに珍しい。何か悩み事でもあるとみえる。それも眠れないほどの悩みだろう。」

「その通りです。ロレンスさん。」

「造物主よ罪をお赦しください。まさか、ロザラインと会っていたのではないだろうな?」

「ロザライン?そんな人もいましたね。それも今や過去の話です。過去のことは忘れるに限る。」

「悩みが消えたのならそれもよい。はて、では何を悩んでいるのだ?」

「昨夜キャピュレット家の夜会に行きました。そこで騙し討ちにあったのですが、こちらも手傷を負わせました。二人の傷を治すには、あなたの助力が必要です。」

「何が言いたいのかわからんな。曖昧な話だと助力しようがない。」

「はっきり言いますと、私はキャピュレット家の美しい娘と結婚すると決めました。相手も同じ気持ちです。

残るは結婚式をどうするかです。いつ、どこで、どうやって、という問題がありますが、まずは結婚式の助力をするという約束をいただきたい。」

「はぁ?そなた、ロザラインが相手してくれなくて辛いとか、もう生きていけないとか言ってなかったか?ロザラインは忘れて別の相手と結婚する?
昨日の今日を地で行く者が本当におるとは……。」

「ロザラインはやめておきなさいと言ったではないですか。」

「そなたは、のめりこみすぎだと言ったのだ。」

「のめりこみすぎだから、恋を墓に葬れと、そう言ったではないですか。」

「前のを墓に葬って、新しいのを掘り出せとは言っておらんわ!」

「そんなに叱らないでください。私が想えば彼女が想う。彼女が想えば私が想う。ロザラインはそうではなかったというだけです。」

「ロザラインは、そなたが本気でないことを見抜いていたのだろうよ。浮ついた男よのう……。ま、一緒に来なさい、詳しいことは落ち着ける所で話そう。

事情によっては助力しよう。場合によっては両家の確執がなくなるかもしれない。」

「はい。急ぎましょう。あまり時間がありません。」

「焦るでない。あまり急ぐと転ぶぞ。」

ロレンスは先に、ロミオはその後ろについて行く。


続く





#恋愛小説
#SF
#ロミオとジュリエット

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