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【恋愛小説】RØM3Ø & JUL13T (31)


パリスを空いている場所に寝かせる。

ロミオは眠るジュリエットを見る。

「ジュリエット、死でさえ君の美しさを奪うことはできない」

ティボルトの方を見る。

「ティボルト、こんな形で再会するとは思わなかったよ。私が君にしたことを許してほしいとは言わない。せめて、ジュリエットのとなりで眠ることを許してくれないか」

ロミオはジュリエットの前に立つ。

「ジュリエット、私は君の眠りを覚ますことはできないが、ともに眠ることならできる。

君はきっと私だけでも生きてほしいと言うのだろうが、君のいない人生は私にとって生きることにはならない。

君が永遠に眠るなら、私も永遠に眠ろう。
たとえ、死が二人を分かつとも」

ロミオは瓶を取り出す。

「目よ、その姿を忘れるな。腕よ、その温もりを忘れるな。唇よ、その息吹を忘れるな!」

毒を一気に飲む。

「指が痺れる、目がかすむ、体が動かない……、ああ、本物の毒に間違いない……」

ロミオは、ジュリエットに覆いかぶさるようにして息絶えた。

――教会の墓地の反対側から、ロレンスがバールを持って現れる。

「造物主よ、お守りください。今夜、何度、墓に足をとられたことか。……そこにいるのは誰だ?」

「私です、バルサザーです」

「ほう、そなただったか。して、ここで何をしているのだ?」

「ロミオ様のお供で……」

「そのロミオはどこに? もしや、ジュリエットの墓に入ったのか?」

「はい」

「急がねば、そなたも来るがよい」

「いえ、ロミオ様に立ち去るように言われました。せめて見張りだけでもと思い、ここに立っていました」

「そうか、ならばここにいなさい。様子を見てこよう」

ロレンスはジュリエットの墓に近づく。

「ロミオ! どこだ? ああ、何だこの血は? 墓の入口にべったりと……。ここで一体何が?」

墓の中に入るロレンス。

「ロミオ! いや、これはパリス殿ではないか!すでに機能停止している……」

明りを奥に向けてロミオを探す。

「ロミオ! しっかりしろ。ロミオ! ……何てことだ、ロミオまで機能停止している」

ジュリエットに覆いかぶさるロミオを移動させ、どうにかならないものか考える。
まずは状況を整理する。

「ロミオとパリス殿の傷を見るに、ロミオとパリス殿が争い、パリス殿がロミオに破壊された後、ロミオが
機能停止した。しかし、ロミオの傷は致命的なものではない、となると毒か」

ロミオの近くに落ちていた瓶を発見する。

「やはり毒か……」

「う……」

ジュリエットが目を覚ます。

「あ、ああ、修道士様、ここはどこです?」

「……ここはキャピュレット家の墓の中だ」

「それで何をされているのですか?」

「ロミオが、そなたを連れに来たのだ」

「ロミオはどこに?」

ジュリエットは、辺りを見回すと、変わり果てた姿のロミオが目に入る。

「ロミオ! ロミオ? 修道士様、ロミオが!」

「落ち着くのだ。どうやら毒をあおったようだ……。運命とは実に受け入れがたいものだ……」

「運命、運命とは何ですか? ロミオが死ぬことですか? 私だけ生きることですか? そんなもの、そんなものは信じません!」

外から大勢の気配がする。

「ジュリエット、急いでここから出なければ!」

「ロミオを置いては行けません!」

「私が時間を稼ぐ、その隙に逃げなさい!」

ロレンスは墓を出る。

「ロミオ、ああ、なぜこんなことに……」

瓶を拾うジュリエット。

「空、少しも残してくれないのね……。1滴でもあれば、あなたの元に行けたかもしれないのに」

涙が溢れる。

「綺麗な顔、今にも目を覚ましそう。知ってる、ロミオ? 王子様がキスをすると、眠っているお姫様が目を覚ますの。

なら、お姫様がキスをすると、眠っている王子様が目を覚ましてもいいと思わない?」

ロミオの顔を見つめるジュリエットは、その唇に毒液が僅かに付着していることに気づく。

「ねぇ、ロミオ、この量で死ねると思う? 永遠の別れになるか、永遠の誓約になるか。二つに一つ」

ジュリエットはロミオにキスをする。


続く




#恋愛小説
#SF
#ロミオとジュリエット

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