【恋愛小説】RØM3Ø & JUL13T (7)
「もしや、そやつはモンタギューの息子ロミオではないのか?」
キャピュレット卿がティボルトに尋ねる。
「はい、そのロミオです。」
ティボルトはロミオの方を向いたまま答える。
「ティボルト、少し落ち着きなさい。そやつの様子をみるに、騒ぎを起こしたわけではないのだろう?放っておきなさい。騒ぎはこの宴にふさわしくない。」
モンタギューとの争いより、騒ぎをおさめるのを優先したいキャピュレット卿。
「あ、あの男を放置するのですか!とても承服できません!」
ロミオを指さし、キャピュレット卿の命令を拒否する。
「私の言うことが聞けないと?この家の長は誰だ?まさか、来賓の前で騒ぐお前か?さあ、言うことを聞くのだ。」
「こんな屈辱耐えられません!」
なおも食い下がるティボルト。
「どうあっても、私の言うことが聞けないと?いいだろう、やってみろ。お前は身分、財産、文字通りの全てを失うことになるぞ!
――さあ、皆様、騒ぎは終わりです。夜会の続きをお楽しみください!」
手を叩いて、会場の人々に夜会の再開を促す。
「敵を前にして放置しろとは!怒りで体の震えが止まらん!
――しかし、ここは退場するしかない。
今夜のことがキャピュレットの将来に、取り返しのつかない影を落とす。
俺はそんな気がしてならない。」
怒りで体を震わせながら広間を出て行くティボルト。
広間の混乱に乗じ、ジュリエットに近づくロミオ。
その前で跪いて、その手に触れる。
「お騒がせしたこと、あなたの神聖な手に触れた罪を、お許しください。
罪といえば、聖者に口づけをすると罪が清められるという儀式があります。」
「――聖者にも手はあります。聖者の手にその手を触れることで、口づけとするのが清めの儀式と心得ます。」
「聖者にも唇があり、巡礼者にも唇がありますね。」
「唇は祈りのために使うものですよ。」
手を触れたまま二人は群衆から離れる。
「我が聖者よ、願わくば、手ではなく、その唇で罪を清めてください。祈りを捧げましょう。どうか、この心があなたに届きますように。」
「切なる祈りの心は伝わりました。しかし、聖者の心は動くものでしょうか。」
「それは聖者がお決めになること。敬虔な巡礼者に祈りの褒美を。」
ロミオはジュリエットに静かにキスをする。
「こうして、あなたの唇で、私の罪が拭われました。」
「では、巡礼者さんの罪は私の唇に移ったのですか?」
「聖者に罪が移った、それはいけません。その罪を、今すぐ私に戻してください。」
ロミオはジュリエットに再びキスをする。
「――ふふ、今、罪はどこにあるのでしょうか。」
続く
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おやつくださいにゃ。