#02 なぜ私は夫を分析し続けたのか──生き残るための安全確認
親や友人に相談しても解決しなかった悩み。
相談機関を利用して初めて
「夫が変わらない限り夫婦関係は再構築できない」と知った。
夫婦関係で悩んでいる方に、ぜひ知っていただきたいことがあります。
これは、私が実際に相談機関を利用して気づいたことです。
同じように「自分が変われば夫婦関係は良くなる」と悩んでいる方の参考になればと思い、私の実体験を書きました。
~なぜ私は夫を分析し続けたのか~
私は長い間、夫を分析しているのだと思っていた。
でも、本当に知りたかったのは夫ではない。
「悪いのは私なのだろうか」。その答えだった。
私は長い間、自分がおかしいのだと思っていた。
夫婦関係がうまくいかないのは、私に原因があるのではないか。
私が変われば良くなるのではないか。
そう考えていた。
だから私は、答えを探し続けた。
最初は自分を疑った。
ADHDだからだろうか。
空気が読めないからだろうか。
言葉が直球だからだろうか。
もっと上手に伝えれば分かってもらえるのではないか。
もっと努力すれば良くなるのではないか。
そんなことばかり考えていた。
気づけば私は調べ続けていた。
ADHD。
モラハラ。
境界線。
発達特性。
認知行動療法。
人はなぜこういう行動を取るのか。
なぜ話が通じないのか。
ネットで調べ、AIにも何度も質問した。
女性相談や家族相談、精神保健福祉センター、夫婦相談にも足を運んだ。
なぜそこまで調べたのだろう。
今なら分かる。
私は夫を責めたかったのではない。
本当は、
「私が悪いのだろうか」
という問いの答えを探していたのだ。
振り返ると、私は夫を分析していたというより、夫の行動を予測しようとしていたのかもしれない。
今日は機嫌が良いだろうか。
何が地雷になるだろうか。
どう言えば怒らせずに済むだろうか。
どうすれば傷つかずに済むだろうか。
本当に分からなかった。
それは分析というより、生き残るための安全確認だった。
被害者が相手を分析するのは珍しいことではない。
むしろ自然なことだと思う。
人は理解できないものを恐れるからだ。
理由が分かれば安心できる。
原因が分かれば対処できる。
そう考える。
私もそうだった。
しかし、調べれば調べるほど不思議なことが起きた。
私は自分の問題を探していたはずなのに、
少しずつ夫婦関係そのものの問題が見えてきたのだ。
話し合いが成立しない。
論点がずれる。
こちらの気持ちが受け止められない。
同じことが何度も繰り返される。
私だけが努力している。
そんな構図が見えてきた。
女性相談で言われたことも衝撃だった。
私はずっと、
「どう直せば夫婦関係が良くなるのか」
を相談していた。
しかし返ってきたのは、
「奥様ばかりが努力されていると思います。お互い努力しないと上手くいきません。」
という言葉だった。
私は初めて、
自分だけの問題ではないのかもしれないと思った。
そしてもう一つ気づいたことがある。
理解することと、
受け入れることは違う。
理解することと、
我慢することも違う。
そして、
理解することと、
相手が変わることは全く別の話だった。
私は長い間、
「なぜ夫はそうなるのだろう」
と考えていた。
けれど本当に必要だったのは、
「私はどうしたいのだろう」
だった。
別居してから、私は初めて自分の考えを整理できるようになった。
ChatGPTとの対話で思考を言葉にし、相談機関で専門家の意見を聞き、
我が家の「部屋の中の象」を伝える事で息子や妹からも率直な意見をもらえた。
夫と距離を置いたことで、
相手の反応を予測することよりも、
自分が何を感じているのかを考える時間が増えた。
その時間が、少しずつ私を回復へ向かわせてくれた。
私にとって別居は、回復への大きな一歩だった。
今は、相手の分析に使っていた時間を、
少しずつ自分の人生へ向け始めた。
簿記の勉強。
仕事。
note。
投資。
新しい暮らしの準備。
未来について考える時間が増えていった。
今でも時々分析してしまう。
長年の癖だから簡単には消えない。
けれど以前とは違う。
昔は相手を変えるために分析していた。
今は自分を守るために理解している。
そして理解したら、そこで終わりにする。
相手の人生は相手の課題だからだ。
回復とは、相手のことを考えなくなることではないのかもしれない。
相手を理解した上で、自分の人生に戻ってこられるようになること。
私は今、その途中にいる。
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