“全部大切”は危険信号―― ケースワーカーの優先順位整理術
優先順位をつける
「優先順位をつけてやりなさい」と言われても、何を基準に判断すればいいのか分からない。━━━
そう思うことありませんか?
私も駆け出しの頃はよく言われました。そして、"何をもって優先なんだろう?"と思いながら、手のつけやすそうなところから動いていました。
これって優先順位をつけるどころではないですよね。実際のところ、こういう状態の若手職員って、たくさんいると思います。
優先順位をつけない末路
ケースワークにおいて優先順位をつけること、実はとても重要なことなんです。
理由は、支援の質やクライエントの生活基盤に大きく影響するから。
そして、優先順位をつけなかった結果、クライエントの命やお金、家族関係の危機に繋がるなど、支援が崩れてしまうこともあります。
誤解していること
周りの人も含めて、誤解していることがあります。
それは、優先順位のつけ方が分からないのではなくて、そもそも次のことができていないから、優先順位をつけられないのです。
(1)タスクを把握していない
これでは優先順位どころではありません。
まず、自分が何をすべきなのか、しっかり把握しましょう。
(2)見通しが立っていない
ゴールや、ゴールまでの道筋が見えていないということです。見通しが立っていないのに、優先すべきかどうかなんて分かりません。
(3)優先すべきことが分からない
何を優先すべきかの判断がつかないと、順位はつけられませんよね。
では、どうするのか
優先順位をつける前に、次のことを実践してみましょう。
(1)タスクの見える化
まずはタスクを一覧にしてみましょう。
共有と加工をしやすいので、できる限りパソコン上で見える化しましょう。
(2)期限と重要度の設定
作成したタスク一覧に、その期限と重要度(数値化する:1〜10点数)を一緒に書きましょう。
(3)周りに共有する
期限と重要度は、周囲にも確認してもらいましょう。主観だけより精度が上がります。
余談ですが、共有することで自分自身の状況を周りに知ってもらえるメリットもあります。
優先順位をつける
有効なのが、“緊急度”と“重要度”を分けて考える視点です。
・緊急かつ重要
・緊急ではないが重要
・緊急だが重要ではない
・緊急でも重要でもない
まずは、抱えている支援を4つに分類してみましょう。
👉️ アイゼンハワー・マトリクスの活用
まずは図で整理してみましょう

図のように整理することで、優先順位が明確になります。
優先順位は①→④の順で高くなります。
あくまで参考ですが、今抱えている仕事と照らし合わせてみてくださいね。
明日からできること
優先順位をつけなさい、という言葉は、とても抽象的な指示なんですよね。ましてや、優先順位の捉え方は人それぞれになりやすい。
そこで、「アイゼンハワー・マトリクス」を活用して、周りの人とタスクの分類分けをしてみましょう。
"この仕事の緊急度と重要度を一緒に考えてくれませんか?"
この一言で、"優先順位"という抽象的な表現から、具体的な議論へと一気に進化させることができます。
“全部大切”と抱え込むほど、支援は崩れます。
必要なのは、熱意だけでなく整理も。
優先順位とは、支援を守るための技術です。
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