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"Both Sides Now" (Judy Collins) 歌詞和訳

Both Sides, Now, 作詞作曲は Joni Mitchell だが(1969年のアルバム Clouds に収録), この曲は「青い眼のジュディ」(*)こと Judy Collins が 先にスタジオ録音してリリースしている。Judy は Both Sides Now を1967年10月リリースの彼女の6枚目, 既に6枚目!のアルバム Wildflowers に収録,

その1年後にはシングル・リリースし, Billboard Hot 100 で最高 8位のヒットを記録した。そのUS盤のB面は Sandy Denny (Jan 6, 1947 – Apr 21, 1978) 作詞作曲の "Who Knows Where the Time Goes", 今日の note タイトル上の画像は同シングル盤レコードのジャケットから.. いや待て, あの画像では Time が複数形になっているではないか, 不思議に思って調べたらあれはなんと当時スウェーデンでリリースされたUS盤シングルのジャケットだったようで, その誤表記, なんとレア物!というわけで B面の話題が長くなってしまったよ。実は第1章第5節にあるようにこの B面にも関心が向いていて(因みに UK盤シングルの B面は Leonard Cohen 作詞作曲の "Hey, That's No Way to Say Goodbye" で, 筆者がとりあえず関心あるのは US盤B面の方!)。

*Judy Collins は, Stephen Stills 作詞作曲の "Suite: Judy Blue Eyes"(Crosby, Stills & Nash が 1969年5月29日にリリースしたセルフタイトルのアルバムに収録, 同アルバムのオープニング・トラック, 邦題「組曲: 青い眼のジュディ」)の Judy, その人。


"Both Sides Now" by Judy Collins, 歌詞和訳

"Both Sides Now" by Judy Collins, 歌詞和訳

厳密に言うと, この曲を最初にレコーディングしたのは Judy Collins ではないようで ..

"Both Sides, Now" is a song by Canadian singer-songwriter Joni Mitchell. One of the first recordings is by Judy Collins, whose version appeared on the US singles chart during the fall of 1968. (The earliest commercial release was by Dave Van Ronk and the Hudson Dusters, under the title "Clouds", released in June 1967.) The next year it was included on Mitchell's album Clouds, and became one of her best-known songs.

https://en.wikipedia.org/wiki/Both_Sides,_Now

Judy Collins のヴァージョンは, 彼女が 1967年10月にリリースした 6枚目のアルバム Wildflowers に収録され, 1年後の1968年10月にシングル・リリース, Billboard Hot 100 で最高 8位のヒットを記録した。シングル盤(US盤シングル)のB面は, Judy Collins の 7枚目のアルバム(1968年11月リリース)のタイトル・トラックになる "Who Knows Where the Time Goes" で, この曲は Sandy Denny (January 6, 1947 – April 21, 1978) が 作詞作曲(Sandy Denny については 本章第5節で少しばかり)。

なお, よくよく聴いてみたら(歌詞サイト覗いてみたら, でもあるけど!), Judy Collins' Both Sides Now と作詞作曲者の Joni Mitchell's Both Sides Now は, 歌詞が 若干だけ違っていた。

Both Sides Now from Judy Collins' sixth studio album Wildflowers, released in October 1967

英語原詞 https://genius.com/Judy-collins-both-sides-now-lyrics

天使の髪が 弓なりになって流れ (*1)
アイスクリームのお城が 空に浮かぶ
そして 至るところに 羽根の峡谷 (*2)
私はそんなふうに 雲を見てきた

だけど今や, 雲はただ太陽を遮るだけ
みんなの上に 雨や雪を降らせるの
すごくたくさんのことができたはずなのに
雲が 邪魔をするからできないんだ

私は 雲を両側から眺めてきた
上からも下からも, それでもなぜか
私が思い出すのは 雲が描いた幻影だけね
雲のことなんて, 本当には何もわかってない

巡る月と 6月と, 観覧車 (*3)
めまいがするほど踊ってるように感じる
おとぎ話が現実になるたびに (*4)
私はそんなふうに 愛を見てきた

だけど今や, 愛はただのショーに過ぎないの
去る時には みんなを笑わせておかなくちゃ
気になるのなら, 彼らには気づかれないようにね
自分をさらけ出したらだめなの (*5)

私は 愛を両側から見てきた
勝つことと負けること, それでもなぜか (*6)
私が思い出すのは 愛の幻想だけね
愛のことなんて 本当には何もわかってない

涙と恐れと, 誇りを感じること
「愛してる」と声に出して言うことに
夢と計画とサーカスの群衆 (*7)
私はそんなふうに 人生を見てきた

でも今は 旧友たちの振る舞いがおかしくなってる
首を横に振って, 私が変わったって言うの (*8)
確かに何かを失ったわ, でも何かを得たんだ
毎日を生きるなかでね

私は 人生を両側から見てきた
勝つことと負けること, それでもなぜか
思い出すのは 人生の幻影だけ
人生のことなんて, 本当には何もわかってない

…… ♫ …… ♫ …… ♫

訳注 および 解説(歌詞解読)

*1 Bows and flows of angel hair … 作詞作曲者 Joni Mitchell のヴァージョンでは 彼女の公式サイトの歌詞ページによると Rows and floes of angel hair だが(*1-2), Judy Collins は Bows and flows と。

「天使の髪が 弓なりになって流れ, アイスクリームのお城が 空に浮かぶ, そして至るところに羽根の峡谷, 私はそんなふうに 雲を見てきた」 .. それ自体は案外 特別なことではなく, 似たような経験は多くの人がしているのではないかと思う。というのは, おそらく「感性」人並み程度に違いない筆者も, 子供の頃など特に, 雲を見て「そんなふうに」想像力を働かせた思い出があるくらいだから。例えば, 夏に見る雲などは 大海の大波, 巨大な波に見えたりして, 自然の脅威いや驚異を感じたりしたものだった。

春夏秋冬, 雲は確かに, 見る者の想像(想像力)を掻き立てる。

2026年1月1日 筆者の故郷にて撮影

*1-2 なお, Joni Mitchell のヴァージョンの歌詞和訳については, 前回の note 第1章第1節「"Both Sides, Now" from Joni Mitchell's 1969 album Clouds, 歌詞和訳」および 同 第2節「訳注 および 解説(歌詞解読)」を参照してください。

*2 And feathered canyons everywhere … Joni Mitchell ヴァージョンの歌詞では And feather canyons everywhere, しかしこれは同じ和訳で構わないでしょう。

*3 Moons and Junes and Ferris wheels … 「観覧車」だけでなく, 「月」も「6月」も複数形。だから接頭辞的に「巡る」を付した。

この項, 前回の note 第1章第1節「"Both Sides, Now" from Joni Mitchell's 1969 album Clouds, 歌詞和訳」に続く第2節「訳注 および 解説(歌詞解読)」の *2 の記述を, 以下にそのまま転載します。

以下は 些か 深読み気味の長い注釈。

因みに June, 6月は日本では梅雨(つゆ, ばいう)のイメージも強い月だが, 一方で日本を含む北半球では 1年のうちで最も昼間の時間(日の出から日没までの時間)が長くなる夏至がある月だ。

西洋世界では(鬱陶しい「梅雨」の雨の印象が重なる日本などとは違うようで!)長い冬が明けて花々が咲き更には昼間の時間が長く明るい時期からなのか, どうにもこうにも開放的になるようで(笑), 夏至の風習として例えば,

北半球では、性欲をかきたてる日とされており、スウェーデンの民俗学者によると、夏至を祝うミッドサマーの祝日から9ヶ月後に生まれる子供が多いという。ギリシャ北部では、未婚女性がイチジクの木の下に自分の持ち物を置くと、夏至の魔法により将来の夫の夢を見るという伝承がある。ポーランドではスラブ民族の祝日、「イワン・クパラの日」の夜には、人々が恋に落ちるという言い伝えがある。イギリスのストーンヘンジでの夏至祭りは、ドルイド教に由来し、男性神、女性神の出会いを祝う意味があると言われている。シェイクスピアの夏の夜の夢もこういった恋に狂乱する人々をテーマにしている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/夏至#風習

など, とにかく色恋沙汰, 恋, 恋愛, に関わるものが多いようだ。

雲, , 人生の順に, それぞれを「両側から見てきた」と歌う "Both Sides, Now", その中で「私は を両側から見てきた」(I've looked at love from both sides now)という [Chorus] 部分につながる [Verse 3](Moons and Junes and Ferris wheels 〜 I've looked at love that way)に, June は相応しい言葉ではあるだろう。

そういえば June bride という言葉もある。日本における「ジュン・ブライド」は鬱陶しい「梅雨」の6月に結婚式を挙げるカップルが少ないことをビジネス上の障害とみたブライダル業界が 1970年代辺りから始めた「(業界が仕立てた)風習」の類なのだが, 西洋世界には確かに「6月に結婚する花嫁は幸せになれる」という伝承あるいは迷信があるようだ(あったと言うべき?今も多少はある?)。

そもそも, 英語の June は,

June is ultimately derived from the Latin month of Iunius, named after the ancient Roman goddess Juno (Latin: Iūnō). The present English spelling was influenced by the Anglo-Norman join, junye and junie. It was also written in Middle English as Iun and Juin, while the spelling variant Iune was in use until the 17th century. It displaced the Old English name for June, ærra liþa.

https://en.wikipedia.org/wiki/June#Etymology

June は 古代ローマの女神ユノ(Juno, ラテン語では Iūnō, ジュノー)に因んで名前が付けられたラテン語の 6月の名 Iunius に由来している, との由。そして, この女神ユノ(ユーノー, Juno)は,

ユーノー(ラテン語: Juno, Iuno)は、ローマ神話で 女性の生活と結婚を守護する女神。また、女性の守護神であるため 月とも関係がある。主神ユーピテルの妻であり、ローマ最大の女神である。聖鳥は鵞鳥。ギリシア神話のヘーラーと同一視される。

https://ja.wikipedia.org/wiki/ユーノー

というわけで, 上述の June bride(「ジュン・ブライド」)は, 6月に結婚することで 花嫁が結婚生活を守護する女神 Juno の「ご加護」を得る, そんな願望・祈りを背景とする伝承だとも言える。

話, 脱線するけど(なぜだ, 宣伝だ!), 女神 Juno の夫 ユーピテル は, 英語では Jupiter で, このローマ神話の神ユーピテル(Jupiter) を語源とするのが Jupiter, つまり太陽系の惑星のひとつである 木星

ほんと「脱 宣」, 脱線の宣伝だった。

閑話休題, Moons and Junes and Ferris wheels … 複数形の「月」と複数形の「6月」と, (複数形の)観覧車 〜 巡る月と 巡る6月と, 観覧車 〜 巡る月と 6月と, 観覧車

要するに, 6月 がここで歌われるのには, 6月 を意味する June が語源上 古代ローマの女神ユノ Juno と深い関わりがあり, 上記のように Juno は「ローマ神話で 女性の生活と結婚を守護する女神。また、女性の守護神であるため とも関係がある」, そして季節の上でも 6月は 1年で一番 昼の時間が長い夏至を含む月であり, 明るく, 花々が咲き誇る夏の始まりの時期でもある, そういう諸々からの発想があるのではないかと思う。

上にも書いたが, 雲, , 人生の順に, それぞれを「両側から見てきた」と歌う "Both Sides, Now", その中で「私は を両側から見てきた」(I've looked at love from both sides now)という [Chorus] 部分につながる [Verse 3](Moons and Junes and Ferris wheels 〜 I've looked at love that way)に, June は(さらには Moon も), 相応しい言葉ではあるだろう。

そして 観覧車 は, 時代が回る, 時が流れる, 季節が 巡る, そんなことをイメージさせるメタファー的なものになり得る。さらに, 全てを複数形にしていることで, 季節(や「月」)の 巡りを強調する効果が 出ているように思う。

ではでは, 深読み, 穿ち過ぎの気配が見え隠れするこの注釈はこの辺にして, 次の「訳注」へ。

*4 The dizzy dancing way you feel, when every fairy tale comes real … ここは Joni Mitchell の ヴァージョンでは The dizzy dancing way you feel, as every fairy tale comes real なのだが, every があることから, ニュアンス的に和訳は同じで「めまいがするほど踊ってるように感じる, おとぎ話が現実になるたびに」でいいのではと思う。

*5 Don't give yourself away … give oneself away は「内心をさらけ出す」「正体を見せる」「馬脚を現す」「ボロを出す」「化けの皮がはげる」「お里が知れる」といった意味で使われるフレーズ。

*6 From win and lose and still somehow … ここは Joni Mitchell の ヴァージョンでは From give and take, and still somehow

*7 Dreams and schemes and circus crowds …「夢と計画とサーカスの群衆」。circus は「大騒ぎ」「大混乱」「騒々しい道化芝居」「茶番劇」などの意味合いでも使われる言葉である。このラインの「サーカス」にはそんなニュアンスも込められているのではと想像する。

なお, schemes も複層的に解釈できるものと思われ, 歌詞の和訳の中では「計画」という日本語に置き換えたが, scheme が「計画」「構想」「企み」「悪巧み」「陰謀」など 文脈により色々な意味合いになる言葉であることを踏まえると, この歌詞の中の schemes はそんなふうに様々に解釈できるものとしてこのラインの中にあるものと考えていいように思う。

*8 They shake their heads … head はもちろん「」だが, shake one's head は, 日本語で言うなら「(否定・拒否・不賛成などの意思を示すために)首を 横に振る」。

なお, 「首を 縦に振る」場合は「頷く」「首肯する」と同様に, 「首を 横に振る」とは逆の意, 要するに賛成や同意を示すことになるわけだが, この歌の歌詞の中では「首を振って」だけでも上記の意味が十分伝わるだろう。それに「横に」を外してシンプルにした方が「詩」(詞)的な語感が出る。そういうわけで迷った。

迷った結果, 筆者は結局, 「首を振って」に対して 首を 横に振り(笑), この歌の 〜 They shake their heads, they say I've changed 〜 は「首を横に振って, 私が変わったって言うの」と訳すことにした。

因みに, 「脱線」話題だが, ジェスチャーはもちろん国によって色々な違いがる。例えば インドやパキスタン, スリランカなどでは, 日本などとは反対に「首を横に振る」のは肯定の意思表示である。

ではでは!

「脱線」「派生」話題, その 1-1, 青い眼のジュディ 〜 "Helplessly Hoping" & "Suite: Judy Blue Eyes"

Judy Collins は, Stephen Stills 作詞作曲の Suite: Judy Blue Eyes(Crosby, Stills & Nash が 1969年5月29日にリリースしたセルフタイトルのアルバムに収録, 同アルバムのオープニング・トラック, 邦題「組曲: 青い眼のジュディ」)の Judy, その人。

今日の前口上より

Stephen Stills と Judy Collins は 1967年(英文 Wikipedia 記述によれば 1967年なのだが, The Guardian 記事によれば 1968年)に出会い, 恋人同士になる。しかし 二人の恋愛関係は 1969年に終わりを告げる。Stephen が Judy に振られる結末。シンプルに言えば, Suite: Judy Blue Eyes は失恋の歌。超絶の名曲。Suite: Judy Blue EyesSuiteSweet にかけたらしい(発音は同じ)。同じアルバムに収録された, やはり Stephen Stills 作詞作曲の Helplessly Hoping, あれも彼が Judy Collins との恋愛と別離の経験にインスパイアされて作った名曲。

以下は, その 2曲の音源。

Helplessly Hoping from Crosby, Stills & Nash's self-titled album released on May 29, 1969 🎶 歌詞和訳

最初に書いておくと, この歌の(わりと?)よく知られた邦題は「どうにもならない望み」で, それは元の意味から遠く離れてしまってるようなわるい邦題ではないし, だから歌詞の中に登場する "Helplessly hoping" は意地張って(時々その種の意地を張るのです, 筆者は)別の日本語表現にすることもないだろうと考え, そのまま援用することにしました。

この歌は Stephen Stills の作。同じアルバムの 1曲目 "Suite: Judy Blue Eyes" と同様に, 当時恋人だった(そして別れた)Judy Collins との別離というヘビーな経験に触発されて作った曲のようです。

以下の第3章第1節より

(歌詞和訳は上掲 note の中で)

そして,

「組曲: 青い眼のジュディ」, こっちは歌詞和訳してないのです。いつかやるかも!

Suite: Judy Blue Eyes, the opening track on Crosby, Stills & Nash's self-titled album released on May 29, 1969 🎶

しかし, なんとまぁ, 素晴らしい曲だなぁ。

「脱線」「派生」話題, その 1-2, 青い眼のジュディ "Suite: Judy Blue Eyes" 〜 49年後の Stephen と Judy

で, これは驚き, 初めて見ました, このヴィデオ!.. 2018年6月収録のインタヴューかな, だからこの時, Stephen Stills は 73歳, Judy Collins は 79歳。

二人が 一緒にインタヴューを受けていて, 以下, 若干だけ意訳含みで後半部分を日本語にすると,

0:59~ インタヴュアーが Judy に「あなたはいつ初めて Suite: Judy Blue Eyes を聴いたの?」

Judy 曰く, 「1969年の誕生日だったわ。サンタモニカでコンサートしてた頃よ。ホテルにいて私は Stephen と話してたんだけど, 彼が直ぐ戻ると言って席外して, 花束と素晴らしいマーティンのギターを持って来たのよ, 誕生日のプレゼントにね。で, 彼はそこで座って(私の前で)Suite: Judy Blue Eyes を歌ったわけ。明らかに私のことを歌った歌ね。私は Stephen に言ったの, 『ビューティフルな歌ね, でもこの歌で 私を取り戻すのは無理よ(笑)』。だけど私たちは その後もずっと友だち同士なの」

隣りに座って Judy のこの話を聞いてる Stephen Stills の表情がなんともいえない感じ(笑)。

1:43~ の Stephen Stills の返しは一部聴き取りにくいけれど(英語字幕もそこは出ない, 笑), たぶん, おおよそこんな感じ,

「ある日, 俺は.. ああ 確かこう言ったんだ…『僕ら, いさかいは全部すっ飛ばして上手くやればよかったんだ』。すると 彼女は俺を見て(こう言ったんだよ)..『ノー』(笑)」

で, Judy 曰く「『ノー』よ。そうしたら 彼は Suite: Judy Blue Eyes を書かなかったことになるじゃない(笑)」(*1)

上に書いた通りで, Suite: Judy Blue Eyes の Suite は Sweet と発音が同じ。何はともあれ, 数十年の時を経て, 素晴らしい二人の関係, What A Wonderful World というか, What a wonderful relationship! あるいは What wonderful besties! .. ってな感じ。

当時 振られた側の Stephen の今の心の中が 実際そうだといいけど(笑)。どれだけ時間が経過しても少しくらいは苦味, bitter な味わいがあったりするだろうか。まぁそんな時は 夜通しこれ聴いたらいい Bitter Sweet Samba

そもそも Judy も Stephen も他人同士, いやそうじゃなくて彼らは筆者にとって赤の他人, 心の中の真実までは分かりません。でもそうだったらいいなぁ, とは思う, What wonderful besties!

ではでは。

… ♫ … ♫

*1 下掲リンク記事に, 2017年の Stephen と Judy によるツアーの際(彼らはその年に Everybody Knows というタイトルのアルバムを Stills & Collins のクレジットでリリースしている)の二人の会話に関するくだりがあり(以下の, 記事からの転載 2段落目), 上のヴィデオの「1:43~ の Stephen Stills の返し」部分に重なるところがある。その部分では聴き取れない箇所を想像で訳しているので, はっきりしないが, もしかしたら, その部分の Stephen の話は, 下の2段落目(2017年の二人のツアーのリハーサル中の会話)に当たるもの .. なのかもしれない。

This rapport has not only resulted in this tour but in their first joint album, Everybody Knows, whose title cheekily refers to their famous liaison. Both the show and the album feature the same clear subtext: friendship trumps romance.

“That’s a good message to send,” Collins says, several days after the Long Island show. “When we started rehearsing for the tour, Stephen said to me: ‘My God, we should have done this instead of the romance.’ And I said: ‘But then you wouldn’t have written Suite: Judy Blue Eyes, so that wouldn’t have worked.”

記事は 英文 Wikipedia(以下にリンク)記述の脚注からみつけたもの。

Collins elaborated in a 2017 interview:
Afterwards, we both cried – and then I said: "Oh, Stephen, it’s such a beautiful song. But it’s not winning me back." I’ve always understood that people have to write about their lives. Most of all, I felt the song was flattering and heartbreaking – for both of us. Neither one of us walked away from that relationship relieved. We were feeling like, "Whoa, what happened?”

https://en.wikipedia.org/wiki/Suite:_Judy_Blue_Eyes#Background


「脱線」「派生」話題, その 2, "Who Knows Where the Time Goes?" (Sandy Denny) by Judy Collins, Sandy Denny 〜 "Blues Run the Game" (Jackson C. Frank) by Sandy Denny, Jackson C. Frank, Simon & Garfunkel 

ここは, 個人的「備忘録」。この「つながり」は, 筆者にはわりと最近になって頭に入ってきたもの。いつか, あらためて「ノート」したい。

以下, 今日の本章第1節より転載。

Judy Collins のヴァージョンは, 彼女が 1967年10月にリリースした 6枚目のアルバム Wildflowers に収録され, 1年後の1968年10月にシングル・リリース, Billboard Hot 100 で最高 8位のヒットを記録した。シングル盤(US盤シングル)のB面は, Judy Collins の 7枚目のアルバム(1968年11月リリース)のタイトル・トラックになる "Who Knows Where the Time Goes" で, この曲は Sandy Denny (January 6, 1947 – April 21, 1978) が 作詞作曲(Sandy Denny については 本章第5節で少しばかり)。

Who Knows Where the Time Goes (written by Sandy Denny), the title track on Judy Collins' seventh studio album released in November 1968

Who Knows Where the Time Goes by Sandy Denny (January 6, 1947 – April 21, 1978), 以下のヴァージョンでは the が無いね。

そして,

Blues Run the Game (written by Jackson C. Frank) by Sandy Denny (January 6, 1947 – April 21, 1978)

Blues Run the Game from the self-titled debut and only studio album by Jackson C. Frank (March 2, 1943 – March 3, 1999)

(produced by Paul Simon)

そして,

Blues Run the Game (written by Jackson C. Frank) by Simon & Garfunkel

名曲の名演の, 連鎖。

"Both Sides, Now" by Joni Mitchell, 歌詞和訳

"Both Sides, Now" from Joni Mitchell's 1969 album Clouds, 歌詞和訳

Both Sides, Now from Joni Mitchell's second studio album Clouds, released in May 1969

英語原詞
https://jonimitchell.com/music/song.cfm?id=83 (*9)

天使の髪が 列を為して流氷のよう (*1)
それに 空に浮かぶアイスクリームのお城
そして 至るところに 羽根の峡谷
私はそんなふうに 雲を見てきた

だけど今や, 雲はただ太陽を遮るだけ
みんなの上に 雨や雪を降らせるの
すごくたくさんのことができたはずなのに
雲が 邪魔をするからできないんだ

私は 雲を両側から眺めてきた
上からも下からも, それでもなぜか
私が思い出すのは 雲が描いた幻影だけね
雲のことなんて, 本当には何もわかってない

巡る月と 6月と, 観覧車 (*2)
めまいがするほど踊ってるように感じる
おとぎ話が現実になるたびに
私はそんなふうに 愛を見てきた

だけど今や, 愛はただのショーに過ぎないの
去る時には みんなを笑わせておかなくちゃ
気になるのなら, 彼らには気づかれないようにね
自分をさらけ出したらだめなの (*3)

私は 愛を両側から見てきた
与える側からも 受ける側からも, それでもなぜか (*4)
私が思い出すのは 愛の幻想だけね
愛のことなんて 本当には何もわかってない

涙と恐れと, 誇りを感じること
「愛してる」と声に出して言うことに
夢と計画とサーカスの群衆 (*5)
私はそんなふうに 人生を見てきた

でも今は 旧友たちの振る舞いがおかしくなってる
首を横に振って, 私が変わったって言うの (*6)
確かに何かを失ったわ, でも何かを得たんだ
毎日を生きるなかでね

私は 人生を両側から見てきた
勝つことと負けること, それでもなぜか
思い出すのは 人生の幻影だけ
人生のことなんて, 本当には何もわかってない

私は 人生を両側から見てきた
上からも下からも, それでもなぜか
思い起こすのは 人生の幻影だけ (*7)
生きることの意味なんて, 本当には何もわかってない (*8)

…… ♫ …… ♫ …… ♫

*訳注および解説(歌詞解読)は, 次節にリンクを載せる初出 note の中で。

初出 note 〜 "Both Sides, Now" (Joni Mitchell) 歌詞和訳

以下, リンクおよび目次。

【 目次 】
1. Both Sides, Now 〜 歌詞和訳
 1) "Both Sides, Now" from Joni Mitchell's 1969 album Clouds, 歌詞和訳
 2) 訳注 および 解説(歌詞解読)

 3) Both Sides Now, リリース前のライヴ音源
 4) "Both Sides Now" from Joni Mitchell's 2000 album Both Sides Now
 5) Clouds 〜 Joni Mitchell's 1969 album

2. Joni Mitchell と CSN と Judy Collins 〜 Both Sides Now

3. 付録 〜 「脱線」 および 個人的「派生」話題
 1) ディランをディスる 〜 ジョニ・ミッチェル曰く「ディランは盗作者よ」(LAタイムズ), 本人曰く「それは言ってない」けど, 一方で 「ディランは音楽的にあまり才能がないわね」

 2) 我が家から歩いていける公園を カミさんと歩きながら, 紅葉・黄葉を鑑賞 〜 コリーヌ・ベイリー・レイ が, ニール・ヤング に答える

4. The Circle Game

Joni Mitchell と CSN と Judy Collins 〜 Both Sides Now

以下は, 前回 note の同名「見出し」の章からの転載(Judy Collins と CSN の Stephen Stills との関係は 今日の本 note 第1章第3節および第4節にもあり)。

最初に書いておくと, CSN とはもちろん, Crosby, Stills & Nash のこと。

さて, Joni Mitchell 作詞作曲の Both Sides Now(Joni の 1969年リリースのアルバム "Clouds" に収録された時は "Both Sides, Now", 彼女の 2000年リリースのアルバム "Both Sides Now" 収録のオーケストラ付きヴァージョンは "Both Sides Now" でカンマ無し, Judy Collins の 1967年のヴァージョンもカンマ無し, 些細な?話だけど, 本章では「面倒」を避け カンマ無しで記します), 長い括弧内だね, ともあれ, この Both Sides Now を, Joni Mitchell 本人よりも先にスタジオ録音して自身のアルバムに収録した(そしてその翌年シングル盤としてもリリースした)のが Judy Collins で,

その Judy CollinsCSNStephen Stills と一時「恋愛関係」になり結局は別れる(Judy が Stephen を振る)のだが, その恋愛と別れの経験にインスパイアされて Stephen Stills は 1969年リリースの CSN のセルフタイトルのアルバム "Crosby, Stills & Nash" に収録された Suite: Judy Blue EyesHelplessly Hoping(後者の歌詞和訳はこちらで)を書いている。

一方, Joni MitchellCSNDavid Crosby と短期間ながら「恋愛関係」にあった(Joni の 1968年リリースのデビュー・アルバム "Song to a Seagull" をプロデュースしたのは David Crosby である)。二人の「恋愛関係」の終わりは, Joni が David Crosby を振ることで訪ずれるのだが, その際, Joni は彼に別れを告げる歌を書き, なんと David Crosby 本人を含む友人達の前でその歌を 披露している, しかも彼が一度で理解しない可能性を懸念して二度も歌っている(このエピソードは BARKS の 記事 や rockin'on の 記事でも取り上げられた)。この別れの曲は, Both Sides Now("Both Sides, Now")が エンディング・トラックとして収録された Joni の 1969年リリースの 2作目のアルバム "Clouds" に同じく収録されており, その LP の A面4曲目の "That Song About the Midway" がその曲である。

“She came in and she was kind of different,” Crosby told Howard Stern on SiriusXM recently. “She's like, 'I've got a new song,' and we were all there, and we all said, 'Oh, fantastic, a new Joni song!' And she starts to sing it, and it's plainly a goodbye to me. And then she sang it again in case I didn't get it the first time – unbelievable! Everybody in the room was going, 'Oh.' Everybody. ... It's hysterically funny.”

https://ultimateclassicrock.com/joni-mitchell-dumped-david-crosby/

つまり, Joni Mitchell に振られた側の David Crosby 曰く「そりゃもう, みんなで 大笑いしちゃうくらい 面白かったよ」。

それはまるで, Both Sides Now歌詞 にあるような光景!

But now it's just another show
You leave 'em laughing when you go
And if you care, don't let them know
Don't give yourself away

だけど今や, 愛 はただのショーに過ぎないの
去る時には みんなを 笑わせておかなくちゃ
気になるのなら, 彼らには気づかれないようにね
自分をさらけ出したらだめなの

そして, David Crosby はこんなふうに言っている。

Crosby added that “it's not just me – I don't think Joni gets along with any of her exes. … I was very happy when she went with Graham [Nash]. Graham was, I think, the best of us for her. The best experience she had with a guy was with Graham.”

https://ultimateclassicrock.com/joni-mitchell-dumped-david-crosby/

その通りだったようで, その後, Joni Mitchell は(CSNDavid Crosby と別れた後), 同じく CSNGraham Nash と「恋愛関係」になり, 同棲する。そして, この時期, つまり Graham NashJoni Mitchell(と Joni の2匹の猫)と一緒に ロサンゼルスの Laurel Canyon にあった Joni の家に住んでいた時期に, 彼が Joni のピアノ伴奏により 1時間で書き上げたのが, Crosby, Stills, Nash & Young(CSNY)1970年3月リリースのアルバム "Déjà Vu" に収録された "Our House"(彼が Joni と同棲していた Laurel Canyon にあった Joni の家, それが「僕達の家」, "Our House")である。

因みに 同じアルバム "Déjà Vu" に収録された曲 "Woodstock" は Joni Mitchell 作詞作曲の歌で Stephen Stills が リード・ヴォーカル, さらに 同曲は 同年すなわち1970年4月リリースの Joni Mitchell の 3作目のアルバム "Ladies of the Canyon" にも収録され, 同アルバムのエンディング・トラックである "The Circle Game" には CSN つまり Crosby, Stills & Nash が The Lookout Mountain United Downstairs Choir という別名のクレジットによりコーラスを 付けている

"Both Sides Now" の 歌詞 より

Moons and Junes and Ferris wheels
The dizzy dancing way you feel
As every fairy tale comes real
I've looked at love that way

巡る月と 6月と, 観覧車
めまいがするほど踊ってるように感じる
おとぎ話が現実になるたびに
私はそんなふうに を見てきた

But now it's just another show
You leave 'em laughing when you go
And if you care, don't let them know
Don't give yourself away

だけど今や, はただのショーに過ぎないの
去る時には みんなを笑わせておかなくちゃ
気になるのなら, 彼らには気づかれないようにね
自分をさらけ出したらだめなの

I've looked at love from both sides now
From give and take, and still somehow
It's love's illusions I recall
I really don't know love at all

私は 両側から見てきた
与える側からも 受ける側からも, それでもなぜか
私が思い出すのは 愛の幻想だけね
愛のことなんて 本当には何もわかってない

♫ … ♫ … ♫ …

余談になるが(余談じゃないかも?), CSNY(Crosby, Stills, Nash & Young)1974年リリースのコンピレイション・アルバム "So Far"(「今までのところ(は)」といったニュアンスになるフレーズ)の カヴァー・アート, つまり ジャケットの絵は, Joni Mitchell が描いたものである。

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