不動産投資|『本当に見るべき指標』は何?
勤務医の夫と不動産投資を始めて8年目。
いまは個人・法人あわせて7物件を運用しています。
今年は退去が多く、NO.3アパートでは4戸のうちの2戸が、ほぼ同時に空室になりました。
一時的とはいえ、修繕も重なり、
このアパートはしばらく赤字物件に。
そのとき、夫から言われました。
「赤字になるアパートって、
持ってる意味あるのかな?」
心配性な夫らしい率直な疑問です。
「意味無いってことはないと思うよ」と私。
「僕にちゃんと説明できないってことは、自分でも整理しきれていないんじゃない?」
……説明してきたつもりだったんですけど。
でも、ここは改めて、自分の言葉でちゃんと説明できるようにしたいと思いました。
我が家は何が不安だったのか
法人全体では赤字ではないものの、キャッシュフローは多くなく、
資産が増えている実感も持てずにいました。
——正直、私自身も何度も迷ってきました。
不動産投資って、
「どの数字を見れば安心できるのか」が、とても分かりにくいんですよね。
だから現状を確認するために、いまは所有物件を査定に出しているところです。
そんな私がこの8年間、失敗や不安を抱えながら少しずつ整理してきた
「見るべき指標」をまとめてみます。
指標を整理してみる
① 年間キャッシュフロー(手残り)
→ 生活へのインパクトを見る指標
月々、手元にいくら残るのか。
これは投資家にとって、いちばん分かりやすい数字です。
キャッシュフローが出ていると、
「ひとまず大丈夫」と心が落ち着く。
反対に、赤字になって給与から補填する月があると、不安になります。
ただ、ここで何度も悩みました。
キャッシュフローが大きい
=良い投資?
…どうも、そうばかりとは言い切れない。
利回りは高いけれど、
資産価値がほとんど残らない物件だったら、
将来の出口で詰む可能性もあります。
この数字で分かること
• 毎月の余裕資金
• 赤字リスクの有無
• 精神的なストレスの大きさ
注意点
• 減価償却や固定資産税の時期でブレやすい
• 「今だけ良い物件」を選びがちになる
短期的な安心感としては大切。
でも、これだけで判断すると危ない場合もある。
そう感じるようになりました。
② 純資産(=資産額 − 残債)
→ 投資家としての“真の実力”
何年か経って、
「やっぱり一番安心出来るのはここかな」と思うようになった指標です。
借金をしながらでも、
自分の持ち分がどれだけ増えているか。
それが純資産。
見ると分かること
• 投資の成果が積み上がっているか
• バランスシートの健全性
• 金融機関からの見え方
純資産が安定して増えていくと、
銀行の反応も、少しずつ変わったように感じます。
③ 含み益
→ “いつでも現金化できる安心感”
含み益は、普段は見えません。
でも、いざとなったら売れるという状態は、想像以上に心を楽にしてくれます。
見るポイント
• 売却して手残りが出るか
• 組み替えの余地があるか
• 立地の強さで価値が残っているか
含み益がある物件を持っていると、
「最悪の事態でも逃げ道がある」と思えるようになりました。
④ 元金返済の進行
→ 勝手に資産が積み上がるスピード
これは途中から、見方がガラッと変わりました。
返済って「支出」だと思っていたけれど、
実は、資産を積み上げている行為。
毎年どれだけ元金が減っているかを見るようになると、全体像が把握できます。
• 保有期間が長くなるほど破綻リスクが下がる
• 純資産が自動的に増えていく
• 金利上昇にも耐えやすくなる
株や投信にはない、不動産投資の強みだと感じています。
⑤ 金融機関の評価
→ 次の一手が打てるかどうか
どんなに利回りが良くても、
銀行評価が悪い物件ばかりでは、成長が止まる。
と感じています。
見るべきは、
• 積算評価
• 収益還元評価
• 返済比率
これらが整っていると、
借換えや条件交渉がしやすくなるようです。
結局、どれが一番大事?
答えは、
正直に言うと「これ」と言い切れるものはありませんでした。
大事なのは、
どの数字も見ながら、
焦らず育てていくこと。
私なりの整理
🎯 短期:キャッシュフロー
🧭 中期:元金返済
🏛️ 長期:純資産・含み益
たとえるなら、
• CFは「今月の生活の余裕」
• 元金返済は「自動積立貯金」
• 純資産・含み益は「将来の資産力」
このバランスが取れているほど、
心穏やかに不動産投資を続けられます。
スタートが遅く、ある程度の預貯金と夫の給与収入があった我が家の場合、短期的な赤字には耐えられる状況でした。
そのため、「まずキャッシュフローを最大化する時期」は、あえて飛ばし、
将来の資産形成を優先する選択をしました。
高CFよりも、
純資産が積み上がる物件を選ぶところから始めた
という感覚です。
投資の“健康診断”として
今年は、所有物件を査定してもらうことにしました。
• 年間キャッシュフロー
• 年間元金返済額
• 査定額
• 残債
• 含み益
• 純資産
• 返済比率
これらを出せば、投資全体の状態が見えてくると思います。
データを見ながら、夫と一緒に確認していくつもりです。
最後に
キャッシュフローが少ないと不安になる。
でも、それだけでは測れないものもある。
8年間迷いながら、ようやく整理できた指標を書きました。
不動産投資は、空室や修繕に心を持っていかれがちですが、
不安の正体を分解していくと、
見るべき指標は自然と絞られてきました。
数字が見えると、
不安は「感情」から「判断材料」に変わります。
同じように、
「これで合っているのかな」と迷いながら進んでいる方が、
ご自身の状況に合った指標を見つける、そのヒントになれば嬉しいです。
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