第16話「Beach Time」
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8月4日。
3泊4日の日程で行われた合宿もこの日が最終日。朝食を食べ終えて各々大広間で待っていると○○がやって来た。
○○『ちょっと話があるから食堂まで来てほしい。』
食堂に向かうとそこにはピンキーがいた。全員着座したのを確認して話し始める。
ピン「まずは合宿ここまでお疲れ様。」
『お疲れさまでした!』
ピン「連日暑い中よく頑張ったな。そこで、だ。今ちょっと相良と話してたんだが…オレたちからお前らにご褒美をあげようと思う。」
『ご褒美!?』
○○『ここの宿から歩いて3分の所に海水浴場がある。あとはわかるね?』
井上「まさか…」
『海!!』
ピン「ご名答だ。ということで…相良!」
○○『者ども、準備にかかれ!!』
『オーッ!!』
ドタドタと食堂を出ていくメンバーたち。それを見てピンキーがひと言。
ピン「海行くって言ったけど…あいつら水着持って来てんのか??」
○○『さぁ…どうなんでしょうね。』
○○も準備を済ませ玄関に向かうと、武元がすでに待っていた。
○○『あれ?他のみんなは?』
武元「まだ準備中。」
○○『そっか。ていうか、みんな海入る道具って持って来てんの?』
武元「いちおうプール道具一式とプライベート水着持って来いって天から指令があったんだよね。」
○○『あいつ……(呆』
武元「まあいいじゃん。天のおかげで今日は楽しめるんだから。」
○○『それもそうだね。』
やがて全員やって来たので海水浴場へ移動する。
『海だーっ!!』
ピン「オレと相良でいろいろ準備するから、その間に着替えてきなさい。」
『はーい!!』
ピンキーと○○でパラソルを立てたり、シートを敷いたりしていると……
田村「おまたせー!」
中嶋「お待たせしましたー!!」
着替え終わったメンバーたちが続々とやって来た。
森田「相良くんも着替えてきたら?」
○○『いや、オレ持ってきてないんだよ。水着。』
守屋「そうなの??」
○○『どうせ山﨑が冗談で言ってんだろと思ってタカくくってた。』
山﨑「じゃあ○○は…」
○○『うん、海に入るのはお預け。ていうか、オレのことはいいから遊んで来い!!』
幸阪「梨名ちゃん行くよ!」
井上「ちょ、待ってって!!」
○○の遊んで来いの言葉を待ってましたとばかりに幸阪が井上の手を引いて海へ走り出した。
○○『幸阪って…あんなキャラだったっけ。』
松田「まりの、井上のことになると突っ走るよね。」
○○『それもそれでどうなんだか…』
松田「それはそうと、相良くんはどうするの?水着持ってないから海入れないんでしょ??』
○○『オレ?オレは…ここで荷物番か?ほら、松田も行っといで。』
松田「うん。私もまぜてーーーーーー!!」
松田が武元たちの方に駆け出していくのを見届け、パラソルの下に入ろうとした○○。
○○『藤吉はいいの?海入らなくて。』
藤吉「私はいい。日焼け嫌だし、そもそも泳げないし。」
○○『そうなんだ。まあオレも泳げないけど。』
そう言いながらパラソルの下に入る。
○○『……』
藤吉「……」
○○『何読んでんの?』
藤吉「……バッドエンドのやつ。」
○○『なんか分かんないけど藤吉ってそういうの好きそう。』
藤吉「そうかな。」
○○『うん。偏見だけどね。』
藤吉「そう…」
○○『……』
藤吉「……そういえばさ。 」
○○『何?』
藤吉「帰りのバスって何時に出るって言ってたっけ。」
○○『確か2時ぐらいだったかな。あとでピンキーに確認してみる。』
藤吉「ありがとう。」
その後も他愛もない話をする2人。
山﨑「……(`・н・´)」
向井「天さん?」
山﨑「あれ。」
山﨑の指さす方にはパラソルの下で話す藤吉と○○の姿が。
向井「あー……」
山﨑「……(`・н・´)」
“バシャッ”
向井「そーゆーのは一旦置いといて今は楽しみましょうよ!」
山﨑「……いーとーはー!!」
向井に水をかけられた山﨑、すぐさま反撃に転じる。
向井「ちょ、天さん冷たい!!」
山﨑「純葉が最初にやったんでしょーよ!!」
○○『……何をやってるんだあの2人は。』
藤吉「さあ…」
武元「なーんか楽しそうなことやってんじゃん。」
田村「うちらも混ぜてやー!」
だんだん水をかけ合う人数が増えていく。
○○『そのうちオレたちにまで火の手…いや水の手が回ってきそうだな……』
藤吉「だね。」
○○『逃げる?』
藤吉「……どこに?」
○○『あそこ。』
そう言って海の家を指さす○○。
藤吉「そうしよう。」
○○『そうと来れば見つからないうちに行こう。』
スーッとパラソルを脱出し海の家へ向かった2人。
店員「らっしゃいやせー」
○○『すいませんラムネ2つ。』
店員「かしこまりましたー」
料金を払って店員からラムネを受け取り、海の家の前のベンチに腰掛ける。
『「ふーっ……」』
○○『ハモったw』
藤吉「ね。w」
ピン「おう、相良と藤吉。どうしたんだ??」
○○『あの戦火から逃れてきました。』
ピン「戦火?」
藤吉「あれです。」
2人の指差す方にはほぼ全員で水をかけ合うメンバーたちがいた。
ピン「あー…ありゃ確かに戦火だわ。」
『あー!』
3人『??』
次の瞬間、水かけをやめて猛スピードでこちらに向かって来た一団。
村井「パラソルに誰もいないと思ったら!」
山下「しかもラムネなんか飲んでるし!」
ぎゃーぎゃーと文句を言うウサギとネコが1匹ずつ。
○○『いや、これ自腹だからね?』
山﨑「そういう問題じゃない!」
そう言って○○のラムネを奪って飲む山﨑。
ピン「騒いでるところ悪いけど、もうすぐ昼食べに宿戻るからな。」
『えーっ!!』
○○『どうせ帰り支度なんて1ミリもやってないんでしょ。』
『……』
○○『図星か…』
ピン「オレと相良で片付けるからその間に着替えて来なさい。」
『はーい』
宿に戻り昼を食べて帰りのバスに乗る。
ピン『すいませんお世話になりました。』
『ありがとうございました!!』
女将「こちらこそありがとうございました。」
帰りのバス車内ははしゃぎ疲れたメンバーたちの寝息が響いていた。
○○『……』
彼の脳裏には、藤吉のあの一言が焼き付いたままだった。
藤吉「相良くんが入ったら、私が嬉しいから。」
○○『どういう意味なんだろう…』
考えている間に○○も夢の中へ滑り込んでいった。
○○『!?』
ハッと目が覚めた○○、その時バスは東関東道を走っていた。休憩で席替えをしたらしく、彼の隣には山﨑が座っていた。
山﨑「……zzz」
○○『(山﨑……いつの間に?)』
その時、カーブの遠心力で彼女の頭が○○の肩にもたれ掛かるようになった。
○○『(普段あんな騒がしいのにこういう時は子供みたいな顔で寝やがって…)ふぁ…』
眠気に誘われた○○、山﨑に肩を貸しつつ自らも再び夢の中へ落ちていった。
To be continued…
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