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パット先生が教えてくれたのは、英語じゃなかった。子どもに「信じてもらえる人」になるということだった。

「英語の前に、信頼がある」──パット先生が教えてくれた、ことばの育て方

こんにちは。ディーン千賀子です。

沖縄で英語塾とホストファミリーを運営しながら、これまで300組以上の親子の英語教育とキャリア教育に向き合ってきました。

今日は、「英語のレッスンに入る前に、いちばん大切なことって何だろう?」というテーマで、ぜひあらためてご紹介したい先生がいます。
それが、私の夫でもあるアメリカ出身の、パット先生

この記事は、こんな悩みを感じている親御さんにこそ、読んでいただきたいと思っています。

「うちの子、英語は習ってるけど、なかなか口を開かない…」
「やる気がないわけじゃないけど、英語が“自分の言葉”になっていない感じがする」
「英語の前に、まず人との関わりが苦手かも…?」

そんなとき、子どもに必要なのは、「もっと教えること」ではなく、
“安心できる人”との出会いかもしれません。

英語を話せるようになる前に必要なのは、「話してみたい」と思える心の土台
そしてその土台は、「この人は自分を受け入れてくれる」と思える信頼からしか生まれない。

パット先生は、そのことを実践し続けている、まさに「心で育てる英語の先生」です。

ぜひこの記事を通して、
「英語の力」は、「人との関係性の中でこそ育つ」ということを、あらためて感じてもらえたら嬉しいです。


「英語の前に、人と人との信頼」

私たちはつい、「どうやって文法を教えよう?」「発音をよくするには?」と“スキル”に目がいってしまいます。

でも、パット先生の考え方はちがいます。

“英語のレッスンでいちばん大切なのは、信頼。
英語は、人と人とがつながる道具だから。
まず子どもが「この先生なら大丈夫」と思えないと、ことばは入ってこないんだよ”

そう語るパット先生は、実はNLPコーチングやハーバード式交渉術を学び、心理学や対話のスキルを深く身につけてきたプロフェッショナルです。
さらに、子どもの心理発達を重視するハーバード式のインターナショナルスクールでの指導経験もあり、「英語を教える」だけでなく、「子どもの心に寄り添う力」にも長けた先生なのです。

でも、彼がそれらを使うとき、それはまるで魔法のように自然で、温かく、子どもたちの心をふわっと開いてくれます。

パット先生は、レッスンが始まる前に、必ず子どもたちにこう語りかけます。

「Hi! 今日はなにしてた? ゲーム?それ、ぼくも好きだよ」

そして、子どもの目線に合わせてしゃがみ、ゲームの話や、好きなキャラクター、学校であったことに耳を傾けます。

そのとき大事にしているのがこちら:

  • 👀 子どもの目線に合わせて話す

  • 🎮 子どもの好きなことを一緒に楽しむ

  • 🙌 子どもの動きや表現をまねして、笑い合う

…まるで、親戚のおじさんのような安心感

子どもはすぐに「この人は自分のことを見てくれてる」「受け入れてくれてる」と感じます。

「パット先生、大好き!」から始まる英語

面白いのは、パット先生のレッスンを受けた子どもたちが、まず言うのがこれ。

「パット先生、すっごく楽しい!」
「英語わかんないけど、会いたくなる」
「なんか、もっと話したくなる!」

そう、「英語」よりも先に、「パット先生のことが好き」になるんです。でも不思議と、そこから「英語が話せるって楽しい!」に変わっていく。

それはまるで、私たちが赤ちゃんのとき、日本語を自然と話しはじめたように。

ことばって、「伝えたい」「話したい」という気持ちから生まれるものなんですね。

NLPコーチングとは

NLPコーチングとは、言葉や行動、感情を整えることで、相手とのコミュニケーションをより深く、より信頼できるものにしていく技術です。

プロの交渉人やカウンセラーが使うようなスキルを、子どもたちとの関係にも応用しているのが、パット先生のすごいところ。

たとえば、子どもがイライラしていたり、不安そうにしていたりするとき。
普通の先生なら、「どうしたの?」と聞いて終わりかもしれません。

でもパット先生は、子どもが無意識に発している言葉や動き、呼吸のリズムを読み取って、そっと「共鳴」するように寄り添います。

まるで心を合わせるように、ゆっくりとした口調で同じペースで話す。
そのうち、子どもは少しずつ落ち着いて、「あ、ここは安心していい場所なんだ」と感じ始める。

英語を学ぶというのは、ある意味、心を開くこと。
間違えてもいい、下手でも伝えたい──そんな「勇気」が必要です。

だからこそ、心を受け止めてくれる大人の存在が、英語力の土台を育ててくれるのです。

“心で育てる英語”というスタイル

パット先生は、「英語は情報じゃなくて“感情”だ」とよく言います。

「I’m happy!」「I don’t like this」「Thank you!」
どれも、心の動きを“声”にするものなんだ。

その言葉を聞いて、私はいつも思い出します。

子どもたちが「ありがとう」「だいじょうぶ」を最初に覚えるように、「英語のスタートも、感情からでいいんだ」と。

子どもに“外国人に受け入れてもらえた”という体験を英語が上手になる前に、もっと大事なことがあると私は思っています。

それは、

「自分が、外国人の先生にちゃんと受け入れてもらえた」
「ことばが伝わって、笑ってもらえた」

この「受け入れてもらった」という実感が、英語だけじゃなく自己肯定感を育ててくれるんです。

「話してもいいんだ」「伝えようとしていいんだ」「間違っても大丈夫」

そんな風に、子どもたちは心の中に少しずつ、“Will=話したい気持ち”を育てていきます。

パット先生が“コーチングと心理学”を学び始めた理由

そんなパット先生ですが、実は以前は「英語を教える」ことだけをしていたわけではありません。

彼はもともと、沖縄の米軍基地で20年近く勤務していたキャリアの持ち主。
退役後は米軍基地と沖縄民間企業をつなぐ仕事を起業していました。

でも内面では、深い苦しみを抱えていた時期があったのです。

それは、ある日突然起こった、彼の息子の事故死
アメリカ在住のパット先生の息子さん(私の義理の息子)が21歳という若さで亡くなってしまったのです。彼にとって計り知れない悲しみでした。
気丈にふるまいながらも、すっかり生きる希望を失くしていく彼を、私は必死に励ましていましたが、どうしてよいのか分からず行き詰まりを感じていました。

「なにをしても、心が晴れない。」
「前向きになりたいのに、抜け出せない。」

私は今でもこの時期のことを思い出すと暗いトンネルの中にいるような気持になります。
パット先生自身も子どもを亡くした哀しみから、米軍と民間をつなぐ仕事もできなくなり、苦しんでいました。まったく笑うこともできなくなっていたのです。
さらにその時期は、6才の息子アーニの育児や起業に対する価値観の違いで、私たちはついつい口論にもなっていました。

そんなとき、Facebookで目にしたのが、マイケル・ボルダックの「達成の科学」セミナーでした。

そこには「起こった出来事そのものを変えることはできない」「しかし、その出来事に対する意味付けは100%自分の思い通りに出来る」とありました。

正直半信半疑だったのですが、今の状況が少しでも変わるならばと、夫婦で参加してみたのです。
マイケル・ボルダック自身も彼が幼い時に家族を亡くした経験をしていて、彼なら今のパット先生の気持ちを理解できるのではと思ったのです。

左 パット先生 右 マイケル・ボルダック

それから、パット先生は初めてセミナーに参加したあと、NLPのコーチになるために東京やタイで勉強を重ねました。

2017年には、マイケルを沖縄に呼びたい!と私も奔走し、実際に沖縄講演を実現することが出来ました。
コンベンションセンター1,500人分のチケットをいきなり売るのは無理だと色んな人に言われましたが、あきらめずに取り組んだ結果、チケットは完売!
セミナーも大盛況をいただきました。

セミナー運営事務局のスタッフたち
少しずつパット先生に笑顔が戻ってきたころ
パット先生とNLPを学んだメンター・仲間たち


それから私とパット先生は、家族を失った悲しみを昇華し、心理学や目標達成コーチングを学びました。そして夫婦として・家族としての軸が定まっていきました。意見の違いがあっても、口論になるのではなく建設的な会話が出来るようになりました。

パット先生もNLPコーチを始める

NLPコーチとしてパット先生は活動を始めました。
このクライアントは、日本で育ったバイリンガルでインターナショナルスクールを卒業されていました。
しかし日本になじまなければと無理をしておられ、一時期はメンタルも不安定でしたが、コーチングを通して、「自分は自分らしく生きていいんだ!」と思えるようになり、今では楽しく生活されています。


そして一人息子のアーニも心理学や心理発達に重きを置いているインターナショナルスクールへ入れ、パット先生自身もそのスクールで教え始めました。

パット先生 右は息子のアーニ
インターナショナルスクールで教え始めたパット先生
寄り添う語り方であっという間に子どもたちに人気に
笑顔が増えてきたパット先生 中央は息子のアーニ

ですから、パット先生が子どもの心に寄り添い、つねに同じ目線で優しく語れるのは、彼自身が子どもを失くしているせいもあるんです。

子どもがどんなに繊細な心を持っているか。今、この瞬間に子どもと向き合って話せることが、どんなに貴重なことか、気持ちが通じあうことどれだけ大切か、彼は心の底から理解しています。

そして私たちは、心理学やNLPコーチングがいかに有用なのかを自分たちの人生を通して理解した経験から、これらをレッスンに取り入れた英語レッスンを始めたのです。

子どもが伸びるのは、「ことば」じゃなく「まなざし」から

私たちは、つい英語を「どう教えるか」に目がいきがちです。

でも、本当に大切なのは、
「どう信じて、どう受けとめてあげるか」なんじゃないかと、私も上記の出来事があってから思うようになりました。

先生のまなざしに安心して、のびのびと動く子どもたちを見ていると、「ことばって、こうやって育つんだなあ」と、しみじみ感じます。

最後に:親ができるのは、“まなざし”のパスを渡すこと

私たち親ができるのは、完璧じゃないかもしれません。

でも、

  • 子どもが好きな世界を一緒に楽しんであげること

  • 子どもが話しかけたくなるような温かさを持つこと

  • 失敗しても笑って、「いいよ、やってみよう」と言ってあげること

それが、“英語の前の信頼”になるんだと、パット先生から学びました。

英語は、ツールであり、感情であり、人と人とをつなぐ魔法のようなことば。

それを子どもたちが“楽しんで”育てていけるように、これからも【英語 × キャリア × 心の教育】をテーマに、親子の学びを応援していきたいと思います。

最後まで読んでくださってありがとうございました。よろしければ「スキ」や「フォロー」で応援していただけると嬉しいです。

一緒に、子どもたちの未来を育てていきましょう。

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