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ありのままの自分で就職面接を合格した話(アサーション#4)

アサーションは、自分も相手も大切にする表現方法です。コミュニケーションを楽に改善したい人に向けて、このnoteで何度か紹介しています。

なぜ、ここまでアサーションをイチ押ししているのか。私が今の勤め先への就職が叶ったのは、ずばり、アサーションのお蔭だからです。私には発達障害(ASD)があり、上手く会話をすることができません。ところが、アサーションについて実際に採用面接で力説したところ、みごと合格することができました。

どのような面接だったのか、その模様について語りますね。障害を開示にした面接の具体例を知りたい人はもちろん、等身大の自分をアピールできるようになりたい人に、参考にしてほしいです。

(アサーションのこれまでの記事は、こちらからどうぞ↓)

転職エージェントの設立者と知り合いに

私が今の勤務先の面接に進むことができたのは、なんと、福祉情報サイトでライターをしていたのがきっかけです。そのサイトの縁で某NPOの運営者と知り合い、その運営者を通して、某転職エージェントを設立したばかりの人を紹介してもらいました。

「私は特例子会社で働いているのですけれど、賃金が低く、やりがいも感じられなくて、困っているんです。できれば転職したいです!」

と、行く先々で自分の悩みを正直に打ち明けてきたのが、功を奏したんですね。とんとん拍子で、障害者雇用に特化したエージェントと繋がることができました。エージェントの設立者を、仮にSさんとお呼びします。

縁を通じて知り合ったせいか、Sさんとは友だちのように打ち解けることができました。仕事の紹介などのやりとりは、メールに限らず、LINEでも行っていました。たまにSさんはタメ語でLINEをしてくることも。「ごめんなさい!ちゃんと敬語を使うべきでしたね!」と、後から苦笑交じりに謝られたこともありました。それくらい、和やかな関係だったということですね。

(当時の転職活動について、詳しくはこちら↓)


採用面接に漕ぎつけるまで

さて、そんなSさんから、ある日1通のLINEが。添付された求人票を開くと、今まで応募したどの企業よりも、魅力的な条件が並んでいました。

「この会社、ぜひおすすめです!応募してみませんか?」とSさん。
「前向きに検討します」と私。

LINEを閉じた後は、思わずふーっと、溜息が零れました。

2020年秋。感染症は猛威を奮っていて、私の転職活動は半年以上連敗続きでした。こんないい会社に、私が受かるわけがない。そう半ば諦めながら、とりあえず応募書類を企業に送っていただくよう、Sさんにお願いしました。

ところが、です。私の予想に反して、すぐに書類選考通過のお知らせをいただきました。まさか面接に進むとは120%思っていなかったから、私はパニックに。面接はオンラインでなく、対面で行うとのこと。当日はドキドキしながら、会社に向かいました。


いざ!面接へ出陣!採用軍団の王将VS弱小兵

面接会場である会議室に入室して、すぐ目に飛び込んできたのが、大きな机に置かれた透明なアクリルのパーテーション。その向こうには面接官が3名、それぞれが1〜2メートルほどの距離を置いて、並んで座っていました。こんな仰々しいシチュエーションの面接、今まで体験したことがありません。

私が志望したのは、人事関連の部署です。なので、採用軍団の王将たちが、自ら面接官となって乗り込んできたようなものですね。微弱な兵士にすぎない私は、手ごわそうな面接官を見るなり、すっかり縮み上がってしまいました。

自己紹介・志望動機・障害に対する配慮事項……自分の心臓がバクバク高鳴るのを聞きながら、私はしどろもどろになって、面接官の質問に答えていきました。あまりに緊張しすぎて、舌が上手く回りません。

(ああ、もうこれは落ちたな……)

と、内心はお手上げ状態。でもここで、面接から逃げるわけにはいきません。


アサーションで難題を乗り越える

面接開始から30分以上経過したとき。ある面接官が次のような質問を投げかけてきました。

面接官:あなたは誰かと意見が対立したとき、どのように対処しますか?

へ?……想定外の質問に、私は頭が真っ白になりました。

私:正しいと思う意見を採用します。

私は迷いながら、そう答えました。好き嫌いの感情に流されることなく、正しい意見を軸にした方がいいと思ったからです。

面接官:じゃああなたは、自分の意見が正しかったら、それを押し通すんですね。

面接官は念押しするように、強く問いかけました。協調性の有無を判断されている、と、私は直感しました。

私にはASDの特性があります。ASDは白黒つけなければ気が済まないような、両極思考の傾向が強いことで知られています。このまま面接の場で正しさだけを主張したら、道が完全に断たれそうで怖くなりました。

私:いえ、自分が100%正しいとは限らないです!

そう答えた瞬間、面接官は驚いた様子で、私の目を見たような気がしました。

自分の弱みをあっさりさらけ出してしまったことに、我ながらびっくりしながら、私は力をこめて話し続けます。

私:アサーションという言葉もありますよね。私は相手を尊重したうえで、自分も尊重して、折り合いをつけたいです。そして、よりよい答えを見つけたいと思います。

しばし、会場は水を打ったように静かに。

面接官はひと呼吸置いたあと、声を和らげて聞いてきました。

面接官:それなら、喧嘩することはないですね。

私:そうですね……

沈黙の波紋が広がった後、面接官は別の質問を投げかけました。

そうこうしているうちに、面接は終了。開始からなんと、1時間も経過していました。私はほっと胸を撫でおろしながら、会場を後にしました。

手ごたえなんて全くありませんでしたが、不思議と自分なりに答えられた清々しさがありました。


まさかの内定!ありのまま面接に挑んでよかった

さて、面接の翌々日。私のLINEに、驚くべき知らせが飛び込んできました。

「内定の連絡をいただきました!おめでとうございます!」との、Sさんからの速報です。私はヘタヘタと力が抜けそうになりました。

最後の最後まで、絶対採用されないだろうと思っていた企業から、まさか内定通知をいただけるなんて。信じられないような思いで、その事実を噛みしめながら、私は面接でのやり取りを振り返っていました。

アサーションの話をしたのが、採用の決め手だったに違いありません。あの話をしてから、面接の雰囲気が穏やかになって、リラックスして答えられるようになったのを、思い出しました。ありのまま飾ることなく自分を出せたことが、思わぬ内定に結びついたのでしょう。


まとめ

私がアサーションのお蔭で、現在の勤め先に就職が決まったときのことをお話ししました。

面接で予言された通り、今まで職場で喧嘩をしたことはありません。いろいろな人と折り合いをつけながら、働いているところです。

私はこの転職活動において、学んだことがあります。

「自分の弱さは表現してもいい。弱さを真摯に向き合い、受け止めるのが大事」……ということ。

私は行く先々で、自分の仕事の悩みを打ち明けてきたから、転職エージェントの設立者と知り合うことができました。そして採用面接において、自分が100%正しいとは限らないと認めたことから、面接官から人柄を評価してもらえたのでしょう。

アサーションは本当に、身を助ける知恵となると思います。

ありのままの自分を表現できるようになりたいあなたに、ぜひおすすめしたいです。


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