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ダンジョン第40階層【実録】『大魔女の絶対的支配と丸投げ!掃除から始まる組織の解体と再構築』

前回の物語はこちら👇️👇️👇️


01:アビス・リターン・インビテーション〈深淵からの呼び出し〉


西都の拠点へ帰還した俺を待っていたのは、安息の時間ではなかった。

大魔女(現場責任者)の冷たい背中が、そのまま執務の間(執務室)へと向かっていく。

大魔女は突然、振り返る。

俺の方に向かって手のひらを上へ向けた。

そして、人差し指でクイックイッと二回。

無言で呼びつける合図をしたのだ。

背筋が凍る。

アビス・リターン・インビテーション〈深淵からの呼び出し〉である。

絶望的…………………………………!!

俺は休憩すら許されない。

絶対領域(アビス・フィールド)で消耗していく時間を続けなければならない。

すでに今日の過酷な東都校視察で、多くの魔力を吸い取られていた。

ステータスを確認すると、MP(精神力)の残量は限りなく、ゼロに近づいている。

過労死寸前の疲れた顔を引き締める。

重い足取りで部屋へ入る。

ソファに座るなり、いきなり大魔女が俺に鋭い意見を求めてきた。

「あなたは今回の件」

「どう考えてんの」

黙り込む俺。

重い口を開く前。

俺は極度の緊張から失敗を笑いに変えようとする。

痛々しいルーティンに走った。

真面目な顔で勢いよく立ち上がりながら答えようとした瞬間。

テーブルの角。

思い切り自分の太ももを強打したのだ。

「ぐふっ!」

情けない声を上げながら激痛に悶絶する。

無理やり余裕のドヤ顔を作る。

『おい、おっさん!』

『太ももを押さえて涙目でドヤ顔とか、哀愁を通り越してただの医療ミスだ ワン!』

『限界を超えたポンコツぶりが、完全に場の空気を凍結させている ワン!』

魔犬ツンの非慈悲な言語刃が、俺の心臓を鋭くつく!

痛恨的…………………………!!

俺は痛みに耐えた。

そして、我に返る。

一つ目の物理刃(自分軸)を心の中で強く詠唱した!

「発動せよ……! 」

未来志向の幻術〈Howへの強制移行〉ッ!!

「俺の提案は、徹底的な掃除です」

大魔女は、何を言っているか全くわからないという表情。

こちらに言葉を投げつける。

「徹底的な掃除ですって」

大魔女は予想もしていなかった意見に、完全に拍子抜けしていた。

「あなた、何考えてんの」

「私は東都校を今後どうすればいいのって、質問してるの」

「それなのに、全く関係ない掃除!」

「そんなの、清掃業者に頼めばいいでしょ」

「私たちには、そんな無駄な時間はないのよ」


02:パージ・アンド・リビルド・セオリー〈解体と再構築の理論〉


俺は重い口を再び開く。

「私にも、ちゃんととした理由があるんです」

「まずは、環境を変える」

「その意味は重要性です」

「まずは現場のものを、要るものと要らないものに分けます」

「これは、物理的なものに限った話ではありません」

不要な人材の選別も含まれているのだ。

「整理整頓する過程で、更なる情報収集をします」

「この要るか」

「要らないか」

「現場のスタッフに質問していく」

「本人たちの価値観を、深く知っていくことができるんです」

「それに対して、こちらの価値観を問う」

「そこには当然、矛盾が生じていきます」

「不満が、一気に増幅していくはずです」

「しかし、それは溜まった感情を吐き出させるための手段なんです」

「当然、東都校の魔導女師(女性講師)たちは長年自分たちの都合のいいようにやってきました」

「そのために、外部から指示されることを極端に嫌がります」

「特に上層部である」

「没落貴族(過去にすがる上司)の黒金はそうでしょう」

「会社や組織のルールとは異なる無法な我流のわがままをしてきたわけですから」

「その成り立ちの病理を、根本から断ち切る必要があるんです」

これが俺の導き出したパージ・アンド・リビルド・セオリー〈解体と再構築の理論〉だ。

革命的……………………………………!!

「そして、全体の方針と価値観を明確に提示する」

「なぜ、この方針なのか」

「なぜ、この価値観が必要なのか」

「それを、丁寧に説明するんです」

「しかし、決して対立してはいけません」

「そこには、信徒(生徒)がいるからです」

「我々の都合で、信徒(生徒)に迷惑は絶対に掛けられないんです」

「どうやって、魔導女師(女性講師)たちの気持ちを変化させていくのかが鍵です」

大魔女は、その意見を珍しく最後まで黙って聞いていた。

普段の大魔女なら、きっと途中で話を遮り、終わらせていただろう。

しかし、今回はいつになく俺の意見に耳を傾けていた。

絶対的な支配者の前。

本来、底辺の俺の意見など存在しないはずだ。

大魔女は俺の意見を聞いて、少し沈黙の時間が流れた。

何かを深く考えているのだろう。

沈黙から口を開いた。

「あなたの意見は、私とは価値観も発想も全く違う」

「しかし、そのことが以前の西都校に新しい価値観を生み出したのだから」

「その意見も、一理汲んでおきましょう」

俺は心の中で、静かに歓喜した。

これはほんの少しではあるが、絶対領域(アビス・フィールド)の中にも俺の意見が通る可能性が増えてきた証拠だ。

それは、あの大魔女が俺を認めていることに他ならない。

少し、嬉しくなった。

あの冷徹な大魔女が、人の意見に耳を傾けるなんて。

そう思いながら、俺は大魔女の美しい横顔に、つい見とれていた。

奇跡的……………………………!!


03:ルーシッド・エリミネーション・ジャッジ〈冷徹なる排除宣告〉


それにしても、組織全体をどう変えていくのか。

今度は大魔女が、自分の今後の方針を俺に伝えてくる。

「いいこと」

「私は、極めてシンプルよ」

「あの黒金を排除するの」

まさに、ルーシッド・エリミネーション・ジャッジ〈冷徹なる排除宣告〉である。

「そして、次の候補をどこで調達するか」

「内部なのか」

「外部なのか」

「それを、見極めるの」

「そして、私の縛理の書(マニュアル(規則))に対して、踏み絵を踏ませるの」

「やるの」

「やらないの」

「それで残った使える者だけを」

「私の下僕として働いてもらうわ」

俺は心の中で、深く考えていた。

奉納の招陣(営業)の世界は、残酷なまでに厳しい。

そういう意味では、大魔女の考え方は非常に合理的である。

競争原理の中で、容赦なく淘汰していく。

それで洗練された者だけが、生き残っていく。

それを、東都校のメンバーに問うつもりなのだろう。

冷徹的………………………………!!

俺は、奉納の戦果(営業成績)や契約の狩猟官(営業)の管轄に口を出すのはやめようと決意した。

「そうですね」

「それでいいと思います」

俺が素直に同調した瞬間。

急に大魔女が、ムッとした表情に変わった。

「何よ」

「それでいい」

「じゃないわよ」

「それが絶対なんだから」

「あなたの意見なんて、これっぽっちも求めてないわ」

あー、やっちまった。

理不尽的…………………!!

一見、お互いの意見が水と油のように反発しているように見える。

しかし、冷静に考えてみると、根本は同じなのだ。

アプローチの違いに目を奪われると、全く違うように見えるだけだ。

大魔女の意見の奥底にある本質を紐解く。、

大枠での合意を目指していこう。

俺は心の中で、二つ目の物理刃(自分軸)を強く詠唱した!

「発動せよ……!」

ステータス・アノマリー・スキャン〈魔法状態検知(空気読み)〉ッ!!

俺は急に笑顔になって、思うように伝える。

「梅木さんも、実は掃除が好きなようですね」

「だって、大きな粗大ごみを捨てることを、まず決めてますからね」

「黒金という、大きな粗大ごみを」

「そういう意味では、私たち、意見は完全に一致しますね」

大魔女は一瞬目を丸くしたが、反論はしてこなかった。

温和的……………………………!!


04:アルティメット・デリゲーション・トラップ〈究極の権限委譲〉


俺は真剣な表情に戻る。

大魔女に言葉を続ける。

三つ目の物理刃(自分軸)を心の中で高らかに詠唱した!

「いでよ……! 」

アルティメット・サクリファイス・オファー〈背水の陣の直訴〉ッ!!

「修練の差配(講座運営)のところは、私に任せてもらえませんか」

その覚悟の言葉を聞いた大魔女。

少し不思議そうな顔をして、こちらをジッと見る。

アルティメット・デリゲーション・トラップ〈究極の権限委譲〉の予兆である。

「あなた、何言ってるの」

俺の心の中で、嫌な汗が吹き出した。

ああ、またやっちまったか。

しかし、その後に続いた言葉は、俺の予想を完全に裏切るものだった。

「あなた、覚えてないの」

「私はあなたに、この話を持ちかけた時に言ったわよね」

「魔道指導(教務)のことは、あなたがやってちょうだい、と」

「魔道指導(教務)のことなんて、私、全く知らないわよ」

「とにかく、うまくやってちょうだい」

「失敗なんて、絶対に認めないから」

絶対的…………………………!!

あー、この人はこういう人だった。

すべてを俺に丸投げしているだけだ。

悪魔的…………………………!!

しかし、よく考えてみると、この上司には強く憧れる面もある。

部下に完全に任せるという潔さ。

そこには、確かな信頼を感じるのだ。

ただ単に、興味がないだけかもしれない。

しかし、俺の中では非常にポジティブに捉えることもできる。

ここからが、底辺から這い上がってきた異次元おじさんの本当の実力が試される戦いなのだ。

空前絶後的…………………………!!

東都校の深い闇と大魔女の冷酷な改革方針。

そして、俺に託された修練の差配(講座運営)の全権。

水と油のような二人だが、目指す先は同じ「組織の再生」だ。

俺のアナログな物理刃が、あの生気を失った魔導女師(女性講師)たちの心に火を灯せるのか。

決して後戻りできない。

真の死闘が今、始まろうとしていた。


【次回予告:ダンジョン第41階層】


修練の差配(講座運営)の全権を丸投げされた俺!

東都校の腐敗した魔導女師(女性講師)たちとの血で血を洗う対話が始まる!

価値観の衝突。

飛び交う不満。

そして、崩壊する我流のルール!

信徒(生徒)を守るため、俺の泥臭いアナログ魔法は魔導女師たちの心を解き氷すことができるのか!?

大魔女の冷酷なリストラの足音が迫る中。

タイムリミットは刻一刻と削られていく!

次なる死闘が今、幕を開ける!

次階層を見逃すな!

最後までお付き合いありがとうございます。

今までのあらずじをすぐに知りたいモブたちはこちら👇️👇️


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共鳴の「スキ」が、次なる階層の扉を開く鍵となる。

覚悟がある奴だけ、次のページをめくれ。

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