見出し画像

ダンジョン第68階層【実録】『絶望からの逆転!過去の遺物を掘り起こす泥臭き遠隔詠唱と暴君の闇を暴く覚悟』

前回の物語はこちら👇️👇️👇️

01:ダーク・インテリジェンス・アナライズ〈暗黒の思考解析〉



俺たちは完全に打ちのめされていた。



圧倒的…!


最強ギルド(大企業)である青木工業から突きつけられた。



たった一つのミスによる契約破棄。


ギルドマスター(社長)は頭(こうべ)垂れ、俺たちはすべてを失ったかのように帰路についていた。


だが、俺の脳内では猛烈な勢いでダーク・インテリジェンス・アナライズ〈暗黒の思考解析〉が実行されていた。


引っかかっているのは、伊藤統括導師(部長)が言い放ったあの言葉だ。


「知り合いの安井設計に頼んでおいたから」


驚愕的…!


あの規模の最強ギルド(大企業)で、統括導師(部長)の独断だけで瞬時に交差陣列(取引先)を変更することなど、極めて困難なはずだ。


ましてや、実績のないギルド(会社)との不可逆の盟約(契約)をすんなり通すなどあり得ない。


致命的…!


つまり、最初からこの話を俺たちに持ち込む前から、伊藤は水面下で境界外の魔導委託(外注先)の変更を企てていたのではないか?


そうでなければ、あんな急速に代わりの境界外の魔導委託(外注先)を見つけることなど不可能なのだ。


あの男の背後には、必ず不都合な真実(隠蔽された真実)が隠されている。


俺は何としてもその手がかりを見つけ出さなければならない。




02:レガシー・ハック・エクスプロア〈過去遺物の再利用〉



だが、一方で現実的な問題が重くのしかかっていた。


絶望的…!


青木工業からのクエスト(仕事)が枯渇した今、田中工業という中小ギルド(中小企業)を維持することはできない。


このままでは、戦旗のログアウト(廃業)という最悪の結末を迎えてしまう。


まずは、彼らを救うための宝物庫(売上)を探し出さなければならないのだ。


破壊的…!


多くの課題を抱え、俺自身のHP(身体)もMP(精神力)も完全に疲弊しきっていた。



俺は東都校の自席に戻り、放心状態のまま魔導板(パソコン)の脇にある呪符(書類)の山を見つめていた。


「何か、手はないか……」


俺は己の魔力を極限まで高めるため、すでに侵食される王冠(薄毛)が極まりつつある頭頂部へ手をやり、存在しない幻の前髪を豪快にかきあげた。


指の間に引っかかるのは悲しいほどの虚無と噴き出す魔力(脂汗)だけだったが、俺はそれを「大いなる魔力の循環」と脳内変換し、視線を一点に集中させた。


構造の聖典(図面)を書くジョブ(仕事)。

魔導精錬(作図作業)。


あれ?


もしかしたら、この手があるんじゃないか?



奇跡的…!


俺はデスクの上にある情報の巻物(リスト)をじっくりと眺めた。


それは以前から田中工業と同じようにやり取りをしていた遠隔修練(在宅)での外郭陣列(請負)を希望しているギルド(企業)の情報の巻物(リスト)だった。


この中で反応の良かった17件は、並行して追いかけていた。


つまり、このギルド(企業)たちもを探しているということだ。


田中工業と一緒に構築した遠隔修練(在宅)のシステムそのものが、そのまま流用できるはずだ!


俺は両手を天に突き上げ、大声で詠唱した。


「いでよ!」


「レガシー・ハック・エクスプロア〈過去遺物の再利用〉」!


過去の遺物を掘り起こし、新たな宝物庫(売上)へと変換する泥臭いアナログ魔法が今、発動した。




03:テレ・セールス・インカンテーション〈遠隔詠唱〉



俺はすぐさま行動に移した。


今ある情報の巻物(リスト)のギルド(企業)に田中工業を紹介し、彼らを通して俺たちが展開術式(業務)を行えば、当面の命脈(資金)は凌げるはずだ。


狂気的…!


俺は通信魔導具(電話)を握りしめ、今まで連絡を取っていた17件の企業へ片っ端から事情を説明していった。


熱を込めて語り続ける最中。


俺は極度の興奮から無駄に大げさなオーバーリアクションを取る。


バランスを崩してキャスター付きの椅子から背中から転げ落ちた。


「ぐふぉっ……!」


鈍い音を立てて床に悶絶した。


俺は決して通信魔導具(電話)を離さなかった。


痛みに顔を歪めながらも、床に這いつくばったまま叫ぶ。


「放て!」


『テレ・セールス・インカンテーション〈遠隔詠唱〉』!


戦慄的…!


受話器越しに、俺のソウルブラッド(本音)を乗せた魔力が炸裂する。


俺は各ギルド(企業)に対し、以下の強みを徹底的に叩き込んだ。

・すでに遠隔修練(在宅)の環境整備は完璧に整っていること。
・秘匿法理の絶対領域(機密保持の環境)については、東都校にすべて揃っていること。
・レベルを測るジャッジ(基準)と環境を保つジャッジ(基準)がすでに整理されていること。
・順次、ジャッジ(基準)を満たした魔導師(講師)がレベルチェックをすること。
・そして何より、田中工業には15年のベテラン構築術師(技術者)がいること。

異次元おじさん

これらを泥臭く説明して回った結果。

17件のうち7件の企業が関心を示してくれた。

そして、最終的に5件の企業と外郭陣列との局地盟約(業務委託契約)を結ぶことに成功したのだ!


歓喜的…!


これにより、青木工業から術式の受託(受注)していた本来の量の70%には及ばないものの、50%程度の展開の術式(業務)量を獲得することができた。


ギリギリのところで、俺たちは首の皮一枚繋がったのだ。




04:アルティメット・サクリファイス・オファー〈背水の陣の直訴〉



だが、この行動には恐ろしいリスクが伴っていた。


背徳的…!


本来ならば、田中工業を通す必要などない仕事だ。


東都校が直接受けるべき純結晶(利益)を、俺の独断で他の中小ギルド(中小企業)へ流していることになる。


しかし、俺たちが原因で宝物庫(売上)を失わせてしまった代償は、どうしても返す必要があった。


もし、この越権行為をあの冷徹なる大魔女(上司)に知られてしまったら……。


どんな剣幕で叱責を受けるか。

想像するだけで背筋が凍る。


かつて黒金という前の責任者が命脈簒奪(横領)事件を起こした際。


あの絶対不可侵領域(執務室)で凍傷レベルの徹底追及を受けた場面を、俺は知っている。



あそこに足を踏み入れることは、即ち「死」を意味するのだ。


破滅的…!


極度の恐怖に襲われた俺は、無意識のうちに自らの庶民の戦闘服(スーツ)のワキのニオイをクンクンと嗅いでいた。



「す、酸っぱい……」


「この強烈なニオイこそ、俺の魔力が充実している証拠だ……」


そうやって無理やり現実逃避を図ろうとした瞬間だった。


『おい、おっさん』

『自分の加齢臭でラリって現実逃避してんじゃねぇワン!』

『大魔女にバレたらマジで首と胴体が離れ離れになるんだワン!』


魔犬ツンの容赦のないジャッジメント・サタン〈魔犬の正論〉が、俺の脳天に突き刺さる。


だが、後戻りはできない。


俺は腹を括り、自らの命脈を懸ける覚悟を決めた。


「いでよ!」


『アルティメット・サクリファイス・オファー〈背水の陣の直訴〉』!」


この責任はすべて俺が取る。


これで一旦は、田中工業の強制ログアウト(廃業)は回避できたのだ。


現場の戦域の専任執行官(担当者)との顔合わせを済ませ、実務的なやり取りについてはすべて清水さんと平野、山口に事情を説明して対応を任せた。


これでやっと、俺はあの伊藤統括導師(部長)の疑惑を暴くことに専念できる。


俺はこの借りを絶対にきっちり返さなければならない。

この暗黒の炎(憎悪)を燃やし、青木工業の闇を暴くために全力を注ぐことを心に誓った。

しかし、この時の俺はまだ、その闇の深さを知る由もなかったのである。




【次回予告:ダンジョン第69階層】


田中工業の危機を回避し、ついに青木工業の裏側へと反撃の矛先を向けた俺。

だが、最強ギルドが隠し持っていた「不都合な真実」は、俺の想像を絶するほどに深く、腐敗していた。

暴君が仕組んだ悪魔的錬金術の全貌とは!?

そして、忍び寄る冷徹なる大魔女の影……!

次なる試練が、おっさんのMPを容赦なく削り取る!


最後までお付き合いありがとうございます。

一気にこれまでの概要を知りたい方はこちら👇️👇️


【迷宮の深淵へようこそ】


この 「クソゲー(社会)」 から強制ログアウトさせられた、時給1,100円スタートの男の生存戦略。

覚悟がある奴だけ、次のページをめくれ。

まさにこのダンジョンへの現在の最下層までの探索が一気にしたい冒険者はこちら👇️👇️

【お知らせ】

異次元おじさんの魔道具店開店セール実地中!!

他では絶対に手に入らない異次元おじさんだけの視点の魔道具が出品中!!

ぜひ、お試しあれ!!👇️

異次元おじさんの自己紹介はこちら👇️👇️


いいなと思ったら応援しよう!

サイコードン 執筆継続のためのMPの回復ポーション受付中!皆様のチップで私のやる気が爆上がりし、供物(生活費)という名の守備力も強化されます。頂いた支援は私の「PPR(個人再構築)」プロジェクトの運転資金として最適に配分され、記事のクオリティを劇的に改善します。ポチッと回復魔法を!