見出し画像

埋もれた才能が花開く場所。メタバースは"もう一人のあなた"を解放する

 埋もれている才能が花開く場所。メタバースにはそんな一面があります。

 「メタバース」には色々な概念や定義があるので、一言でまとめるのは非常に難しいです。ここでは私が説明するときによく使う、インターネット上に存在する仮想空間をメタバースとして書いていきます。

 メタバースには、現実とは異なるルールや文化が広がり、バーチャルならではの新しい体験が広がっています。外から眺めると、メタバースは全く理解ができない、画面の中に存在する自分と全く関係がない世界に見えるかもしれません。

 私なりにメタバースを解説すると、メタバースは誰かと一緒に過ごす場所であり、友達と一緒にゲームで遊ぶことも出来ます。この世界で長い時間を過ごした私にとってメタバースは、それだけの場所ではありません。

 色々なところで書いていますが、私にとってメタバースは、「チャレンジできる場所」であり「自己表現ができる場所」です。

 自分語りで恐縮ですが1つの例を挙げさせてください。

 漠然とDJに憧れていた私はメタバースに出会ったことで、バーチャルなDJとしてのキャリアをスタートしました。

 そして先日、現実側の世界と繋がったDJイベント「桜逢祭」に出演を果たしました。これは私にとっては大きな1歩でしたし、私の人生で忘れることのない貴重な経験でした。

 現実世界では、私たちはたくさんの制約を受けています。年齢や、肩書き、周囲からの目、失敗への恐れ、何よりそれらを理由に自分自身が無意識下につけてしまった足枷。それが現実世界の限界です。

 けれど、バーチャルな世界には、それらの制約をいったん置き去りにできる自由さがあります。何かに挑戦して失敗しても、怪我をするわけでも、金銭的に取り返しのつかない損失を負うわけでもない。

 この気軽さこそ、私がバーチャルな世界を好きな理由のひとつです。リアルな自分を一度脱ぎ捨て、まったく新しい自分に挑むことができるのです。

 私がこのメタバースに期待している理由のはじまりは20年以上前、ドリームキャストというゲーム機でプレイした「ファンタシースターオンライン」がきっかけでした。

 そこから「リネージュ」をはじめとする数多くのMMORPGを経て、今、メタバースと呼ばれる空間にたどり着いたのです。

 長い時代を経て、多数の世界を渡り歩いてきたのですが、ずっと共通していたのは、「バーチャルな世界はリアルとは違うもうつの世界」ということです。

 現実世界では、おそらく私は温和な性格の部類に入ると思います。人当たりも、悪くないはずです、悪くないと信じています。ですが、以前書いた記事でも紹介しましたが、MMORPGの中では煽り合いを楽しむようなプレイもしていました。

 なぜそんな振る舞いができたのか──それは、そこがバーチャルだからです。

 名前も、見た目も、現実世界の自分とは違う。物理的な制約もない。だからこそ、バーチャルな世界では、普段の自分が抑えている欲望を解放できる、やってみたかった事を試してみる。そんなことができる世界なのです。(もちろん、ゲームの規約やルールの中での話でね。)

 でも、そういう「もう一人の自分」を生きられる自由が、バーチャルな世界には存在しています。

 そして、メタバースには、ただ過ごすだけではないもう1つの側面があります。それは、「発表の場」であるということです。

 ミュージシャンにとってのストリートライブ、DJにとってのナイトクラブ、アイドルにとってのライブハウス。リアルの世界に多くの発表の場があるように、バーチャルの世界にも、そうした「発表の場所」が広がっているのです。

 インターネットの登場により、「ニコニコ動画」や「YouTube」といった発表の場所が生まれました。それらはコミュニティも兼ねています。自分の声や音楽や作品を、ただ一方的に発信するだけではない。それは新しい交流の場とも言えます。

 そして、メタバースはそこに「空間」という次元を持ち込んだ新しい表現の場です。アバターを通じて、立体的な空間の中で、偶然誰かと出会い、直接感情を共有できる。

 現実世界に近い、それでいて現実とは違う感覚こそが、メタバースならではの魅力だと私は思います。

 それでは、これからこの世界はどのように広がっていくのでしょうか。

 これから、メタバースの世界にはさらに多様なクリエイターたちが飛び込んでくることでしょう。

 音楽を奏でる人、アイドル活動に挑戦する人、ワールドやアバターといった3D空間を使った立体造形に挑む人、ラジオのような語りの発表をする人もいるでしょう。

 前述したとおり、メタバースには「空間」があります。平面的なSNSや動画サイトでは再現できない、3次元的な体験ができます。

 この3次元的な空間の中で、歩き回れる、誰かと出会える、一緒に時間を過ごせる。偶然や空気感も含めた創造ができることが、メタバースの最大の面白さだと私は思うのです。

 バーチャルな世界は、誰にとってもチャレンジできる場所だと思っています。現実では難しいこと、ためらってしまうことも、バーチャルなら最初の一歩を踏み出せるでしょう。そこから、自分の中に埋もれていた新たな才能の芽に気づけるかもしれません。

 私の場合は、それがバーチャルな世界で活動するDJへのチャレンジでした(才能があるかはわかりませんが)。あなたの場合は何でしょうか? 願わくば、メタバースがご自身の中に隠れていた欲望や埋もれていた才能が解放される場であってほしいと私は思います。

 そして、埋もれていた才能が解放されることにより新しい文化が生まれるのではないでしょうか。ニコニコ動画で大きく盛り上がったボカロ文化があるように、YouTubeで大きく盛り上がったVTuber文化があるように、メタバースから生まれるまだ見ぬ新しい文化があることでしょう。

 そうやって新しい文化が生まれた世界にはまだ見ぬ、まだ生まれていない多くのクリエイターが参入し、ユーザーと共に成長していくことでしょうし、それはそう遠くない未来だと私は思います。

 「ROBLOX」や「Fortnite」で活躍する若い世代のクリエイターが多く生まれたように、年齢や肩書きに囚われない多くのクリエイターがメタバースの世界に集結し、この世界がさらに大きく盛り上がるのだろうと私は思っています。

 その先には、メタバース発のレコード大賞を受賞するようなシンガーが生まれたり、メタバースで作られた3Dオブジェクトが大英博物館で飾られるような。そんな未来が私の目には映っています。

 メタバースの中には現実世界では見たことがない、見ることがない世界が広がっています。確かに、最初は戸惑うかもしれません、ですが、その戸惑いを超えたその先にはあなたを解放する扉があるのです。

ライター:咲文でんこ

いいなと思ったら応援しよう!

咲文でんこ📡 読んでいただいてありがとうございます! スキやフォローが励みになりますので、面白いなと思ったらぜひポチッとよろしくお願いします!

この記事が参加している募集