中村龍之介(東海大相模3年)
ハマスタ弾も黄金カード3タテ
昨夏から4季連続の神奈川最終決戦が実現した、東海大相模と横浜の黄金カード。大注目の一戦だけあって、試合序盤には横浜スタジアムのウイング席が設けられて以降、神奈川高校野球史上初の満員札止めが報じられたほど。
試合は中村龍之介の今大会3発目となる、先制3ランホーマーで動く。高校通算28本塁打、ハマスタ中段席まで運ぶ特大の一発だった。
卒業後は大学野球からプロ目指す
ところがタテジマブルーの得点は、ここまで。結果は3-11、横浜を相手に3季連続の決勝同一カード敗北と苦汁を飲む形に。
かれこれ半世紀以上も続く、東海大相模と横浜における夏の頂上決戦は今回で10度目。まさに節目の対決は横浜に軍配が上がり、これで5勝5敗の互角としている。
中村は今後について「大学進学」とコメント。現時点でプロ志望届は提出しない方向だ。
負けても名を残す男
三色共演いざ春奪取へ
センバツ2025の有力候補に上げられながらも、関東大会の初戦敗退で2季連続の聖地切符を掴み損ねた、タテジマブルーが代名詞の東海大相模。
大熱戦の末、珍しく中村も3タコと封じられ惜敗を喫した山梨学院が、奇しくも滑り込みでセンバツ切符を掴むことに。
それとは対照的に今年は早々、校内でも大きな変化があった。冬の国立快進撃で話題をさらった、タテジマイエローこと東海大相模のサッカー部だ。
選手権初出場ながらベスト4進出の大旋風を巻き起こし、例年にはない専らサッカームードに沸いた。
野球部のような名門の肩書きを持たないサッカー部が、東海大相模の名を紡いだ冬。そして春の熊谷を決めた、赤をチームカラーとするラグビー部もしかり。
シグナルサイクルで行けば、次はバトンが再びタテジマブルーの元へと戻ってくる手筈だ。ちょうど新緑、春季神奈川大会の頃に。
現在18試合連続「無三振」
そんな神奈川の球春開幕はセンバツ直後、第1シードの東海大相模は4月中旬頃が初陣になる。巻き返しはもちろん、ここまで中村も無三振記録を継続中なだけに、初陣から見どころは尽きない。
東海大相模へ。中村選手と福田選手を取材しました。現在のチームのこと、秋日本一のライバル横浜への思いなど…。近日中に記事にします。
— 和田秀太郎(神奈川新聞運動部) (@kanagawashu) January 22, 2025
昨夏は内野のユーティリティー的役割を担っていた佐藤選手が捕手に挑戦するそうです。原監督は「あいつは周りがよく見えているから」と言います。 pic.twitter.com/U33jFyivUn
中村が最後に三振を喫した公式戦は昨春の神奈川大会決勝で、かれこれ約1年にわたる。今年も決勝進出なら、100打席連続三振ゼロに迫る数字での記録更新になるだろう。
もちろん勝利ありきではあるものの、高校生で100打席という数字が規格外すぎるのも確かだ。とりあえず無三振記録の詳細については、下部の全データに記してある。
名門の若きプリンス
タテジマ・ブルーを率いる原俊介監督から絶大な評価を得る2年生打者、それが名門の3番に座る中村龍之介だ。
今夏の東海大相模は、早くも4人の2年生がスタメン固定として名を連ねる。
なかでも昨夏までの旧チーム、つまり去年引退した3年生に混じりつつ、1年春から主力メンバーとして出場していたのは、中村と現4番の金本貫汰の2人しかいない。
そうしたなか当時の金本は、夏の大会直前に手首を骨折したことでベンチ外に。その代替として白羽の矢が立ち、チャンスを見事モノにしたのが中村龍之介だ。
それ以来、中村は驚異的なペースで安打を量産している。
このままのペースで行けば、名だたる強打者を輩出してきたタテジマ・ブルーの歴代記録を、大幅に塗り替えることは間違いない(後述の全データ参照)。
まさに東海大相模が誇る「至宝」だ。
レジェンドOB「原俊介監督」
実は原監督も東海大相模のOBであり、かつて巨人に10年在籍したプロ野球選手。
高校時代には正捕手としてセンバツ(3年時)に出場し、同年のドラフトで東海大相模初の1位指名を受けて巨人に入団、という筋金入りのレジェンドOBだ。
2021年9月から前任の名将・門馬敬治監督に代わり、新指揮官として再びタテジマ・ブルーに袖を通すことになった原監督に「打撃の天才」と言わしめたのが中村龍之介だ。
そんな中村は小顔なゆえに画面越しでは大きく映らないが、身長184cmと体格も申し分ない。
やや細身ながらリーチを使いこなせる天性のバネは、大谷翔平さながらの伸び代を十二分に感じさせる世代トップクラスの選手だ。
中村龍之介:夏の甲子園2024
高校野球の激戦区として知られる神奈川で、最高峰の打棒を誇った中村龍之介。
2発を含むチーム2位の13安打と大爆発し、自身初の聖地でも県予選と何ら変わらない卓越したバットコントロールを遺憾なく発揮している。
甲子園チーム2戦目で4安打4打点をマークし、一躍話題を振りまいた。
打率.545 OPS 1.188 出塁率.643 長打率.545
神奈川大会の詳細は後述の全データに記載してあるので、このまま読み進めてくれ。
49年ぶり2人目の偉業達成
ちなみに東海大相模における2年生での1試合4安打は、同校のレジェンドOBにして巨人の4番を務め、ひいては監督としても名を残した原辰徳以来の快挙。
持ち前の長打は鳴りを潜める結果にはなったが、次はそうもいかないだろう。
秋からのセンバツ出場に向けた、中村龍之介の一挙手一投足は必見でしかない。
中村龍之介:プロフィール
「なかむら りゅうのすけ」2007年9月生まれ
神奈川県座間市出身
座間市立南中学校(湘南ボーイズ)
当時は自宅から自転車で1時間半かけて練習場へ
184cm78kg 左投げ左打ち
50m6.2秒 遠投100m 高校通算28発
ポジション:外野手(ライトメイン)
自身初の甲子園チーム2戦目で打棒爆発
4安打4打点を記録する
東海大相模の2年生で1試合4安打は原辰徳以来
一塁到達4.08秒(夏の神奈川2024vs向上)
二塁到達8.04秒(夏の神奈川2024vs藤嶺藤沢)
※座間市出身著名人:モンスター井上尚弥
中学時代は神奈川が誇る名門チーム、湘南ボーイズの一員として頭角を現した中村龍之介。
湘南ボーイズのチームメイトには1学年上で同じ東海大相模の藤田琉生と高橋侑雅のほか、桐光学園の中村優太、健大高崎の杉山優哉、帝京の城田陸ら豪華なメンツが揃う。
慶應に進んだ同期の原遼希は、新チームの4番候補に目される群雄割拠の神奈川注目スラッガーの1人。今後の神奈川四天王対決で、必ず名前が出てくる慶應の中心打者だ。
そんなエリート集団の中で揉まれた中村は、入学直後の春季神奈川チーム初戦に出場。春はこの一戦に留まったが、夏は前述の通り3年生顔負けの活躍を見せている。
ということで、ここからは中村龍之介の足跡を全データ形式で振り返っていこう。
まずは目次からだ。
中村龍之介:全データ
夏の神奈川大会2023(ベスト4)
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松井稼頭央がPL学園時代に打ち立てた「大阪大会の奪三振記録」は未だ破られていない。
