【第三回】なるべく低予算でゲーミングPCを作ろう!【メモリ/ストレージ編】
こちらの記事は第三回となっています。
今回の記事は比較的内容が独立しています。そのため、ストレージの換装であったり、メモリの買い替えなどのときの意見の一つとしても読んでいただけます。
前回ならびに前々回の記事については以下を参照してください。
さて、前回はゲーミングPCでもっとも重視されるGPUについて話しました。そこでは、世論のいうハイスペックなGPUでなくとも、一般人が十分満足でき得る環境を提供してくれるということを主張しました。
今回は、CPUやGPUとも若干毛色が異なるメモリ編となっています。
現代ではもうメモリ16GB環境は時代遅れ?
ストレージにも明確な性能差があるって聞いたけど本当?
第三回目となる今回はメモリに焦点を当てていこうと思います。
メモリとストレージ関連の話は、CPUやGPUよりも若干用語がごちゃついているので、ゆっくり読み進めることをおすすめします。
※なお、今回もすべて私論です。
メモリ(RAM)/ストレージとは?
現代の殆どのコンピュータはノイマン型コンピュータです。これらは、プログラムとデータを同じ記憶容量に保存するという特性を持ちます。
第一回では、CPUはコンピュータの脳であり心臓であると言いました、しかし、現代のコンピュータは高速なデータの読み書きが伴って初めて高性能なCPUが真価を発揮できます。
すなわち、CPUは常にデータを参照し続けるため、CPUが処理する速度かそれ以上の速度でデータを読み出し/書き込みし続けることが理想なのです。
我々がストレージと呼んでいるコンピュータにとってのデータの保存先は補助記憶装置と呼ばれます。補助記憶装置の特徴としては、コンピュータに通電していなくてもデータが保存され続けるということです。
一見当たり前に思えるかもしれませんが、これは案外記憶装置としては特殊なのです。「記憶装置」という日本語訳が若干意味合いを歪めてしまっています。
メモリは通常主記憶装置と邦訳されます。
コンピュータにとって、それぞれ補助記憶装置(ストレージ)は「本棚」に、主記憶装置(メモリ)は「作業机」によく例えられます。
すなわち、ストレージはコンピュータにとって「データ(書類)を長期的に保存しているが、如何せん量が多すぎて読み出しに時間がかかる」装置であり、メモリは「データ(書類)を一時的に参照する分には申し分ない速度だが、如何せんそのものが小さいな」という具合です。
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ただし、この例えには若干の語弊があります。
ストレージとメモリの読み出し/書き込み速度の違いは、保存しているデータ量に直接的に依存しているわけではなく、機械そのものの構造によるものです。上述はあくまで「喩え」であることに注意してください。
ただ、ややこしいですが…ストレージはデータを保存しすぎると動作が遅くなることがあります。(オーバープロビジョニング、次回詳しく扱いたいと思います)
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ストレージは通電していなくてもデータが失われないと先ほど説明しましたが、メモリは通電していないとデータが失われます。
すなわち、メモリはデータの一時的な保管場所ということです。
この、通電していなくてもデータが失われないことを「不揮発性メモリ」、通電していなければデータが失われてしまうことを「揮発性メモリ」と呼びます。
ゲーミングPCにおけるメモリ/ストレージ
メモリ: サイズ
さて、ゲーミングPCに視点を戻して、まずはメモリについて考えましょう。
ゲーミングPC作りにおいて、メモリとストレージでは明確に重要視するべき部分があります。それぞれ、メモリは「サイズ」、ストレージは「速度とサイズ」となります。
ゲーミングPC作りを考えるほとんどの人にとってOSの候補はWindowsでしょう。一部Linuxという人もいるかもしれませんが、そんな人たちはこんなNoteを読んでいない(と仮定していい)でしょうから、今回はWindowsを前提に話を進めてしまいます。
WindowsPCは起動されると、メモリにWindowsOSの一部を読み込みます。実は、WindowsはOSそのものが若干大きいため、他の主要OSに比べてシステムそのものが要求するメモリサイズが大きくなってしまいます。
故に、ゲーミングPCのメモリは最低でも16GB、本音を言えば32GBは欲しいといったところです。
現に私の環境では、Google Chromeでブラウザゲームを周回しつつ、Youtubeを聴きながらこのNoteを書き、Lineなどの連絡ツールを実行しながら作業して、ざっとメモリの使用量が13GBほどです。
驕っているわけではありませんが、私はそれなりにPCの扱いが上手である自信があります。そんな私が毎日注意しながらPCのバックグラウンドの動作などをモニタリングして、不要なツールを削除して…というメンテナンスを欠かさずに行い続けて13GBですから、ここからもう数年たった頃には16GBは相当つらいことになってしまうでしょう。
ゲーミング環境は動作の安定性が第一です。速度ではありません。
速度と容量ならば、ほとんどの場合で容量を先に確保することが基本です。メモリはケチってはいけません。
当然、メモリにも速度の違いが明確に存在します。
メモリにはDDRと呼ばれる規格が存在して、DDR4とDDR5のメモリが主流です。実際、DDR5のメモリがDDR4のメモリに比べて非常に高性能ではありますが、第一回、第二回の主張と同じく、わざわざ数万円かけて買うほどではないかなと思います。
16GBのDDR5のメモリを買うよりも、32GBのDDR4のメモリを買う方が建設的です。
ストレージ: サイズ
ストレージのサイズは、最低でも1TBは欲しいところだと思います。
特に3Dゲームをするなら、512GBはかなりカツカツになりますね。
また、ストレージの寿命を考えると、実はストレージは容量100%をパンパンに使い続けている状態を続けてしまうとすぐ故障します。
この現象については、次回に、その対処法とオーバープロビジョニングという技術に触れることで簡単に解説したいと思います。
結論だけを知りたいという方も居るでしょうから結論だけをここでは述べさせていただきますが、おおよそSSDは全体用量の10%は空の状態で運用することが必要になります。
ストレージ: 速度
これは私論ですが、ストレージ速度は"それなりに"重視した方がいいです。
というのも、耳にタコができるほど話していますが、現代のPCは常にストレージからデータを読み出し続けるため、単純な速度差がかなり普段使いの快適さに影響を与えるからです。
(ゲーミング用途でHDDを使う変人は居ないと仮定して、)内蔵SSDの接続方式はNVMeがゲーミングPCの常識としてよいと思います。
また、データの転送速度を表す規格のPCIeについても、Gen3×4(古い)とGen4×4(新しい)が主流です。できるだけデータ転送速度が速い方を買うことをお勧めします。
これは私の感覚ですが、凡そ読み出し3GB/sec、書き込み2GB/secもあれば十分でしょう。
総括
メモリもストレージもPCの主要パーツです。これがなければPCは動作しません。
メモリもストレージもCPUやGPUよりもあまり性能差が出ないように感じますが、世代間のデータ転送速度が非常に異なります。
その点だけしっかりと注意すれば、問題なく選べるかと思います。
また、メモリもストレージもマザーボードに接続するため、マザーボードの性能を正しく知っていることが必要になります。
ただし、PCIeは後方互換性があるため、Gen4×4のストレージをGen3×4にしか対応していないマザーボードに接続することもできます。(当然性能はGen3×4にフォールバックします)
なお、メモリやストレージの買い替えなどを検討している方は、Windowsであれば、Windows+Rで「ファイル名を指定して実行」というウィンドウにmsinfo32と入力して実行すると、今使用しているPCパーツの詳細を知ることができます。BTOで買ったけど、パワーアップしたいなあという人でもこれで安心に換装できます。
さて、今回は以上にして、次回の【寄り道編: オーバープロビジョニング編】でまたお会いしましょう。【マザーボード編】はその次とさせていただきます。
ではまた。
