見出し画像

「え、折れた!?」を防ぐ!骨粗鬆症は“骨の泥棒”。今すぐできる対策とは ~40代から始める骨活のススメ~

最近、階段が敵に見えてきたアラフォー薬剤師です。でも、敵は階段だけじゃなかった…骨密度もだった!ということで、骨密度についてお伝えします!


骨粗鬆症は“骨の生活習慣病”だ。静かに進行し、ある日突然「え、折れた!?」となる病だ。


骨粗鬆症。名前は聞いたことがあるだろう。
でも多くの人は「まだ自分には関係ない」と思っている。

──実際のところ、それは油断だ。
なぜなら骨粗鬆症は、音もなく忍び寄る“骨の泥棒”だからだ。

骨は生きている


骨はただの硬い棒ではない。毎日「壊す(骨吸収)」と「作る(骨形成)」を繰り返して新しくなっている。

ところが年齢を重ねると、このバランスは崩れる。
「壊す係」は残業続きでバリバリ働き、「作る係」は定時退社で早めに帰宅──そんな職場のようになってしまう。

結果、骨の中はスカスカになり、ちょっとした衝撃でもポキッと折れてしまうのだ。
薬の影響で骨粗鬆症になってしまうこともあるので要注意である。

このバランスが崩れると骨がスカスカになる


日本の骨粗鬆症の実態


数字を見てほしい。
• 腰椎で診断:男性1.4%、女性13.9%
• 大腿骨頚部で診断:男性4.1%、女性18.3%
→ 推計患者数は 1,590万人(男性410万人、女性1,180万人)。

一方、2023年の調査で「治療を受けている人」は138万人ほど。
つまり、ほとんどの人が「まだ大丈夫」と思って放置しているのが現実だ。

骨折は人生を変える

2022年の国民生活基礎調査によれば、介護が必要になった原因の第3位は「骨折・転倒」だ。
要介護では13.0%、要支援では16.1%を占めている。

「ちょっと転んだだけなのに」──その一度の転倒で、生活は大きく変わる。
骨折は単なるケガではなく、人生のシナリオを書き換えるイベント なのだ。


女性は特に要注意だ


更年期を境に女性ホルモンが急降下する。
骨を守っていたエストロゲンが減ると、骨は一気に弱くなる。

40代・50代の女性は「まだ大丈夫」ではなく「今こそ気をつける年齢」だ。
シミや体重は鏡を見れば気づくが、骨は沈黙している。だからこそ厄介なのだ。

女性の骨密度の変化


骨粗鬆症は予防できる


骨粗鬆症は怖い病気だ。
だが、生活習慣病である以上、予防の手はある。
1. 食事:カルシウム、ビタミンD、たんぱく質を意識する。

例:カルシウム:乳製品、小魚、緑黄色野菜、ビタミンD:魚介類、きのこ類、たんぱく質:肉、魚、卵、大豆製品)

2. 運動:骨は「刺激」が好きだ。階段を使う、軽い筋トレをする。骨に「まだいける」と思わせることが大切だ。日光を浴びることも重要だ。
3. 検診:40歳を過ぎたら骨密度検査を。自分の骨の状態を知るのは、将来への安心につながる。

骨粗鬆症の治療には薬もある


骨粗鬆症は「歳だから仕方ない」病気ではない。
食事・運動だけでなく、実は薬による治療の選択肢も多い。

主な薬の種類
1. 骨を壊すスピードを抑える薬(骨吸収抑制薬)
 ビスホスホネート製剤やSERM(サーム)、デノスマブなど。
 壊す係に「ちょっと休んでくれ」とブレーキをかける薬だ。
2. 骨を新しく作る薬(骨形成促進薬)
 テリパラチドなどの副甲状腺ホルモン製剤。
 普段サボりがちな「作る係」に「もっと働け!」とカツを入れる薬だ。
3. 両方に作用する薬
 最近では、骨を壊すのも抑えて作るのも促す「いいとこ取り」の薬(ロモソズマブなど)も登場している。

治療のポイント
• 薬は「効き始めるまで時間がかかる」ものもある。
• 継続が大事。途中でやめると骨はまた弱くなる。
• 自分に合った薬を医師と相談して選ぶことが大切だ。

薬は「最後の手段」ではない


「薬はイヤだ」「副作用が怖い」と思う人は少なくない。
だが実際には、薬の治療で骨折リスクはしっかり減らせる。骨粗鬆症は「気づいたら骨折していた」という病気だ。骨折してからでは遅い。
薬は“最後の手段”ではなく、“未来の骨を守る手段”なのだ。

まとめ

• 日本に1,500万人以上の患者がいる。
• 骨折・転倒は介護生活の入口になり得る。
• 女性は更年期からリスクが一気に上がる。
• しかし予防と治療の手段はある。

「まだ大丈夫」と言っている今こそ、未来の自分を守るチャンスだ。
骨折をしてから「あの時ちゃんと検査しておけば…」と思う人は少なくない。
でも逆に言えば、今から検査を受け、必要なら薬を始めれば、未来の骨折を防ぐことができる。

骨は、私たちの体を支える「見えないインフラ」。
電気や水道と同じで、普段は意識しないけれど、なくなったら生活は成り立たない。

「私の骨、まだ現役?」と気にかける習慣をつくることが、かっこいい大人の健康術なのだと思う。

あなたの骨は大丈夫?


参考文献

https://www.jstage.jst.go.jp/article/kenkouigaku/31/4/31_414/_pdf



いいなと思ったら応援しよう!