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vol.1【ムスメは薬剤師✖️パーキンソン病?陰性続きの母の診断までの迷宮 】

私は調剤薬局で20年働く薬剤師である。
今までには治験コーディネーターや、夜勤を伴う病院勤務経験もある。

波瀾万丈な母は去年パーキンソン病と診断された。波瀾万丈な理由はまた機会があれば述べたいと思う。私も巻き込まれて波瀾万丈だ。
弟家族と同居しているが、言わずもがな、肩身が狭い。
彼女はまだ67歳。いわばセカンド遊び盛りである。しかし数年前に飼い犬の大型犬に散歩中に引っ張られ、肩は骨折するわ、その後は大腿骨は骨折するわ、でひどい目にあっている。
それもあってなかなかうまく動けない。まだ痛みが取れないらしい。
しかしそれ以外に最初に異変に気付いたのは手の震えだった。
なんかおかしいんじゃない?
脳外科に行って、本態性振戦と言われた。
まあ、それもあるだろう。それにしても若いなぁ。
その後、何度かウォーキング中に転ぶことがあった。1回目は単なる不注意かと思っていた。しかし眼底骨折して救急搬送されるほどだった。
でも2度目、
足だけが前に進んで止まらないの!1度目もそうだったの!
という母。
何かがやっぱりおかしい、と調べ始めた。

パーキンソンではないか?

一度脳外科で違うとはいわれているが、かかりつけの整形外科で紹介状をもらうことができ、専門の神経内科を受診した。
ここから私の送迎介護生活が始まる...
医師は診察してすぐに、

「おそらくパーキンソン病で間違いないと思う、
確定診断のために検査をしましょう」

と言った。
やっぱり!と私はなぜかほっとした。おかしい原因がわかるということはホッとするのである。
さらにパーキンソンは治療が幅広く研究されている疾患である。
わからない、と言われるより、治療の選択肢があるパーキンソンであると言われた方がまだ救いがあると思った。

ドパミンシンチ

これはPETに匹敵する高額な検査である。自己負担額3万円を超える。ドパミントランスポーターシンチグラフィの略称で、脳内のドパミン神経細胞の状態を画像化する検査である。特に、パーキンソン病やレビー小体型認知症などの診断に用いられる。仕事を休んで付き添いをした。
1人では通院ができない病院である。
母はナビを見ながら車を運転することがすでに困難であった。

結果は予想に反するものだった。

「陰性ですねぇ....」

ではこれはパーキンソンではないのか?
モヤモヤと疑問が残る。
黙っていると、医師はもう一つ検査をしてみましょうと言った。

心筋シンチグラフィー

である。これはMIBGという物質を注射し、心臓の交感神経の働きを画像で観察する。パーキンソン病では、心臓の交感神経が障害されるため、MIBGの心臓への取り込みが低下することが知られている。

この検査でも陰性だったらどうなるのだろう、
と思ったが、検査に同意した。

何回も放射性物質を体内に入れることには少し申し訳なさもあったが仕方ない。

母は頑張って2つの検査を終えた。

結果は...

「陰性」


医師も首を傾げる。
パーキンソンだと思ったのだけどなぁ。

診察室で途方に暮れていたわたし。
母はなんのことやらわかっていない。
その後様々な身体的所見を確認し始めた医師。

そして彼は、

「やはり、パーキンソン病だと思う」
と言ったのである。
続く...


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