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新築から33年が経ちました

2026年2月。
今から33年前、私は家を新築した。

そこに住むべく諸事情があったとはいえ、決定はあまりに急だった。

そもそも家を建てる気など更々なかったのだから、事前調査もなければ、十分な貯蓄もない。ただ一つ確かなのは、実家にあった古い家を壊し、新しく建て直さなければならないという現実だけだった。

すべてはハウスメーカーとの打ち合わせの中で決まっていった。

頭金は、わずかな貯蓄をはたくしかない。
残りは、当時の高金利……バブルの余韻が色濃く残る時代のローンだった。

ほぼ全額借入。

正直、怖かった。
だから必死になった。

繰り上げ返済を重ね、家計を締め、無駄を削り、ただひたすら返した。

その結果、ローンは思いのほか早く完済できた。あの頃の必死さは、今となっては少し誇らしい。

さて、そんな我が家も築33年。

定期的にメンテナンスをしてきたおかげで、外装の傷みはほとんどない。

壁紙はところどころ剥がれているが、猫がいる。どうせまたやられるのだから、張り替えるつもりはない。

建築時、私が一番こだわったのは、照明スイッチの配置だった。

例えば、玄関には外灯、内灯、そして廊下の照明がある。

外から中へと順番に並んでいるのだから、スイッチも同じ並びにしてほしい、と注文した。

今から33年前。
現場では、施工のしやすさや慣例が優先される時代だった。

「そんな細かいことは」と、正直あまり歓迎されなかった。

それでも監督を説得し、思い通りに施工してもらった。

外灯は、一番外のスイッチ。

そして今。
年を重ねた今でも、迷わず、悩まず、自然に押せる。

たったそれだけのことだが、あの時の“わがまま”は、33年後の自分を助けている。

家とは、未来の自分への設計図なのかもしれない。

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