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資格取得だけを評価しない。学びを顧客への価値へ変えるスキルアップ支援制度

資格を一つ取った人がいます。

その学習方法を、合格体験記として社内へ共有した人もいます。

手作業を減らすために業務改善ツールを作った人もいれば、自分が覚えた仕事を次の担当者へ教えた人もいます。

では、この中で「スキルアップ」と呼べるのは、どの行動でしょうか。

資格を取った人でしょうか。新しい技術を身につけた人でしょうか。それとも、周囲の仕事を変えた人でしょうか。

ディーシステムの答えは、一つではありません。

資格を取ることも、知識を共有することも、現場の課題を改善することも、次の人を育てることも、すべて成長の一部だと考えています。

ただ、何かを学んだだけで、自動的に顧客への価値へ変わるわけではありませんよね。

学んだことを言葉にして周囲へ共有し、現場で試して、仕事の進め方を変える。さらに、その知識や仕事を次の人へ渡せるところまでつながって、本人の中にあった学びが、組織や顧客も使えるものになります。

スキルアップ支援制度が見ているのも、資格の数だけではありません。

学びが、その後どこへ届いたのか。

そこまでを、できるだけ見落とさずに評価しようとする制度です。

資格取得は、成長の入口の一つ

資格を取る意味とは、基礎知識を体系的に学び、自分が知らなかった領域にも触れながら、技術の全体像や基本用語、一般的な考え方を理解し、次に担当したい仕事へ進む準備を整えることです。

とはいえ、資格証を受け取っただけでは、周囲の仕事はまだ変わっていません。

新しく知ったことを現場でどう使うのか、顧客の課題に対してどのような選択肢を示せるのか、さらに別の社員もその知識を使える状態になっているのかといった点は、資格を取得しただけではまだ実現されていません。

今回紹介しているスキルアップ支援制度とは別に、ディーシステムには資格取得を支援する奨励金制度もあります。

資格取得奨励金制度とは、合格し資格取得することで、一時奨励金がもらえる仕組みです。また、スキルアップ支援制度は、資格取得するだけでなく、知識をどのように活用し、周囲や現場へどのように還元したかを評価する制度です。

資格取得は成長のきっかけの一つですが、それだけで仕事が変わるわけではありません。

そのため、ディーシステムでは資格取得後の行動も含めて評価しています。

知識は、共有したときに組織へ移る

資格に合格した後、どの教材を使い、どこでつまずき、何に時間がかかったのか。それを合格体験記として残す人がいます。

自分が調べた技術情報を社内へ共有する人もいれば、勉強会を開いたり、外部で得た知見を現場事例と一緒に持ち帰ったりする人もいます。

これらは本人の学びを、別の社員も使える知識へ変える仕事です。

合格体験記があれば、次に受験する人は教材を選びやすくなります。技術情報が整理されていれば、同じ疑問を一から調べ直さずに済みます。

現場事例が共有されていれば、似た案件で何を確認すべきか考えやすくなり、勉強会があれば、分からないことを相談できる相手も見つかります。

自分の中だけにある知識は、その人が使える知識です。

言葉にして残された知識は、別の人も試せる知識になります。

もちろん、記事を書いた本数や、勉強会を開いた回数だけで価値が決まるわけではありません。

読んだ人が次の学習や仕事へ使えるか。同じ失敗を避けたり、新しい案件で再利用したりできるか。

共有の価値は、その先にあります。

だから、スキルアップ支援制度では、資格取得だけでなく、合格体験記や技術情報の共有、勉強会、外部知見の社内還元、現場事例の共有も評価対象にしています。

学んだことを、自分の中で終わらせなかった行動だからです。

作ったものではなく、仕事がどう変わったかを見る

プログラムを作った。ボットを作った。手作業を自動化した。

こう聞くと、それだけで成果のように見えますよね。

もちろん、作るためには技術が必要です。現場の仕事を理解し、処理を組み立て、実際に動くものへ変える力も要ります。

ただ、ツールが完成したことと、仕事がよくなったことは同じではありません。

作ったものの使われないツールもありますし、便利そうに見えて、かえって確認作業を増やしてしまうこともあります。一部の作業は早くなったけれど、別の人へ負担が移っただけ、ということもあります。

だから見るべきなのは、プログラムの本数や機能の多さではありません。

そのツールによって、誰の仕事がどう変わったのかです。

手作業や情報を探す時間が減り、確認漏れや手戻りを防ぎやすくなった。判断や顧客への対応が早くなり、別の担当者へも仕事を引き継ぎやすくなった。

そこまでつながれば、技術を使ったことが業務改善になります。

ディーシステムのスキルアップ支援制度では、業務改善プログラムやボットの作成、現場課題の共有と解決も評価対象です。

でも、「何かを作れば評価される」という意味ではありません。

ツールを作ったことだけではなく、そのツールによって仕事がどう変わったのかを見る必要があります。

技術は、作った瞬間に価値になるわけではないんですよね。

実際に使われ、仕事の中に入り、誰かの判断や作業を変えたときに、初めて現場の価値になります。

人を育て、仕事を渡すこともスキルになる

仕事ができる人ほど、自分でやった方が早いと感じる場面があります。

説明するより、自分で終わらせた方が早い。一緒に進めるより、一人で判断した方が確実。

忙しい現場では、そうなりやすいですよね。

ただ、その状態が続けば、詳しい人へ仕事が集まり続けます。

その人がいなければ進まず、新しい担当者も育たない。本人も同じ仕事を抱え続けるため、次の役割へ進みにくくなります。

専門性が高い人の価値は、難しい仕事を一人で抱えられることだけではありません。

自分が知っていることを整理し、次の人が使える形へ変えることにもあります。

ディーシステムでは、SAPの知見を持つ社員が後続メンバーを育成し、ローテーションを通じてSAPプロジェクトへの配属につなげた例があります。

ここで必要になるのは、単に説明する力だけではありません。

何から教えれば仕事を理解しやすいのかを考え、実務へ入れる範囲を見極めながら、少しずつ仕事を渡していく。配属後も必要に応じて支え、最終的には次の人が自分で担える状態へつなぎます。

これは、十分に専門的な仕事です。

自分ができる仕事を増やすことだけが成長ではありません。

自分が知っている仕事を、次の人も担える形へ変えることも、スキルの一つです。

新入社員や後続メンバーの教育が評価対象になっているのは、そのためです。

知識を持っている人だけを評価しても、その知識は組織の中へ広がりません。

教え、仕事を渡し、必要なところで支える。その行動まで見ることで、専門性が一人の中へ閉じるのを防ぎます。

リスキリングは、学習履歴ではなく役割の変化で見る

リスキリングという言葉を聞く機会が増えました。

資格を取り、講座を受け、新しい言語を学ぶ。もちろん、それもリスキリングの一部です。

では、講座を修了した時点で、役割は変わったのでしょうか。

まだ、そうとは限りませんよね。

ディーシステムでは、Azureの資格取得をきっかけに、インフラ業務へ担当領域を広げた例があります。

簿記3級の学習を足がかりに、ERP業務へ関わる範囲を広げた社員もいます。SAPの有識者による育成から、後続メンバーのプロジェクト配属につながったケースもあります。

また、案件へ参画する前に、必要な開発言語を学べる環境も用意しています。

大切なのは、資格や講座の受講履歴を増やしたことだけではありません。

学んだ後、担当できる仕事がどう変わったのか。顧客へ返せる役割が、どのように広がったのか。

そこまでを見ます。

もちろん、資格を取れば、必ず希望する仕事へ進めるということではありません。

本人が学び、会社が機会を用意し、実際の仕事へ入る。その中でまた分からないことに出会い、学び直す。

こうした動きがつながって、少しずつ役割が変わります。

学習だけでも、配属だけでも成立しません。

本人の行動と会社の支援、そして実務の機会が重なったとき、学びが次の仕事へ変わっていきます。

だから、スキルアップ支援制度では、資格や学習だけでなく、担当領域の拡大も評価対象にしています。

何を学んだかだけではなく、その学びによって何を担えるようになったのかを見るためです。

ポイントは、成長そのものではない

スキルアップ支援制度では、評価対象となる行動が正式に定められています。

資格取得、知識共有、勉強会、業務改善、現場課題の解決、人材育成、リスキリングなど、対象となる行動に応じてポイントが付与されます。

毎年12月を更新月とし、その時点で獲得したポイント数によりランク分けされ、次年度の手当額が決まります。これは、学びを周囲や現場へ返した行動を、可視化していくためのものです。

資格取得は証明書があるため、成果として見えやすいですよね。

でも、誰かへ技術を教えたことや、現場の手順を少し改善したこと、別の社員が使えるように情報を整理したことは、普段の仕事の中へ溶け込みやすく、「やって当然」と扱われてしまうこともあります。

後続メンバーの相談に乗り、実務へ入れるよう支えた行動も、何も仕組みがなければ見えにくいものです。

ポイントは、そうした行動を拾い上げるためにあります。

ただし、ポイントを取ること自体が、学ぶ目的になってはなりません。

数値だけで、行動の価値をすべて測れるわけでもありません。

同じ一回の勉強会でも、内容や参加者への影響は異なります。同じツール作成でも、現場を大きく変えるものもあれば、限定的な改善にとどまるものもあります。

制度は、すべてを数字へ置き換えるためのものではありません。

見えにくい行動を見落とさず、振り返りや評価の対象へ載せるための仕組みです。

制度があっても、動くのは本人

会社は、学びやすい環境を作れます。

費用や学習環境を用意し、知識を共有する場を作る。改善した行動を評価し、学んだ内容を実務へつなぐ機会を用意する。

ここまでは、会社ができることです。

でも、資格へ申し込み、コードを書き、次の仕事へ手を挙げるのは、最後は本人にしかできません。

制度があるだけで、学習が始まるわけではありませんよね。

教材を開いて、分からないことを調べ、実際に試す。誰かへ質問し、改善案を出し、自分が得た知識を共有する。新しい役割へ挑戦したいと伝える。

こうした行動は、本人が動かなければ始まりません。

もちろん、すべてが本人の自己責任、という話ではありません。

学んでも使う場がない。改善しても評価されない。共有しても受け取る場所がなく、次の仕事へ進みたくても機会がないということでは、行動を続けるのは難しくなります。

会社は、行動を始めやすくし、続けた行動を見つけ、実務へつなげる。

本人は、自分で学び、試し、次へ手を挙げる。

どちらか一方だけで、成長を作るということではなく、大切なのは、学んだことをどう仕事へ戻したかです。

現場で得た経験を、次の成長へ戻す

資格を取った。勉強会を開いた。ツールを作った。後続メンバーを育てた。

それぞれ、一つの行動として評価できますが、評価して終われば、その経験は一度の実績のままです。

何を試し、どこでうまくいかなかったのか。実際に何が変わり、次に同じことをするなら、どこを直すのか。

そこまで振り返ってはじめて、経験が次の行動へつながります。

ディーシステムでは、Dsystem Cycleを通じて、現場で得た経験を振り返り、次の成長へ戻すことも大切にしています。

スキルアップ支援制度が、行動を評価し、見えるようにする仕組みだとすれば、Dsystem Cycleは、その行動から得た成功や失敗、判断、気づきを、次の行動へ戻す仕組みです。

自分が何をしたのかだけでなく、そこから何を学び、次にどう変えるのかを整理するためのものです。

学びや改善を評価するだけでは、その経験は一度の実績で終わります。

何を試し、何が変わり、次に何を修正するのかまで振り返ることで、制度は次の成長へつながります。

学び、現場で試して、周囲へ共有する。その結果を改善や人材育成へつなぎ、振り返った内容を次の学びへ戻す。

制度は、この循環の一部です。

学びを、資格証の中に閉じない

資格を取り、学んだことを言葉にして、周囲へ共有する。現場で使い、業務を改善し、次の人へ渡した後、その結果を振り返って次の学びへ戻す。

ディーシステムがスキルアップとして見ているのは、この流れです。

資格取得だけを評価しないのは、資格に価値がないからではありません。

資格だけでは、学びがどこへ届いたのかまでは分からないからです。

資格をきっかけに担当できる仕事が広がった。技術情報を共有し、別の社員も使えるようになった。ツールによって現場の作業が変わり、後続メンバーを育てたことで、次の人が仕事を担えるようになった。

そこまでつながると、本人の学びは、周囲や顧客へ返せる価値になります。

ディーシステムが評価したいのは、資格証を持っていることだけではありません。

学んだ知識を使い、周囲の仕事を変え、顧客や次の人へ渡せる価値にした行動です。

資格を取ったことが、学びの終点ではありません。

その知識によって現場の判断が変わり、業務が改善され、次の人も仕事を担えるようになったとき、学びは顧客へ返せる価値になります。

学びを、次の仕事や周囲の成長へつなげる

自分が学んだことを、次の仕事や周囲の成長へどうつなげるのか。

資格取得、技術共有、業務改善、人材育成。スキルアップの形は、一つではありません。

ディーシステムでは、社員の学びを資格の数だけで見ず、現場での行動や役割の変化まで含めて評価しています。

働き方や人材育成の考え方については、採用情報でも紹介しています。


資格取得と学びを、3つの視点から考える

資格取得は、合格して終わるものではありません。

なぜ学ぶのか。会社はその行動をどのように支援し、評価するのか。個人が得た知識を、どのように周囲や現場へ広げるのか。

ディーシステムの資格取得と学習支援について、3つの記事で紹介しています。

1.なぜ、エンジニアは学び続けるのか

資格取得の意味は、資格欄を増やすことだけではありません。

学習を通じて自分が知らないことに気づき、顧客の課題を考えるための知識や選択肢を増やす。その先で、学んだ内容を仕事へどう戻すのかを考えます。

2.会社は、学びの何を支援・評価するのか

ディーシステムでは、資格取得だけでなく、知識共有、勉強会、業務改善、人材育成、担当領域の拡大なども成長として捉えています。

学んだ事実だけではなく、その知識が周囲や顧客の仕事をどう変えたのかを見る、スキルアップ支援制度を紹介します。

3.個人の知識は、どうすれば組織へ広がるのか

会社が学習環境を用意するだけでは、現場で必要とされる知識は十分に広がりません。

社員が自ら勉強会や学習の場をつくり、現場で生まれた疑問を持ち寄り、得た知識を仕事へ戻していく過程を紹介します。