「AIを使うと個性が消える?」——自分らしさを取り戻す、文章の“手触り”の残し方|“AIっぽさ”から抜け出す5つの処方箋【生成AI部下と上司の仕事日誌】 Day17
システム部門でPMOをしている、元・非システム系の立場から、「現場で本当にあったAIの困りごと」とその乗り越え方を書いています。
「部長、この記事できました」
部下が差し出した原稿を、私は黙って読む。
……整っている。
論理的。
誤字もない。
でも、どこか引っかかる。
「なあ、これ…君が書いた?」
「はい。AIに下書きさせて、整えました」
たしかに“正しい文章”だ。
けれど、前に読んだ彼の文章にあった、
・余計な一言
・言い切りの癖
・たまに混じる感情
が、きれいさっぱり消えていた。
この連載は、実際に寄せられた相談の中から
「これは多い」と感じたテーマを取り上げています。
ひとりの失敗談ではなく、
現場のあるあるとして読んでもらえたら嬉しいです。
ただ今回は、
具体的な改善手法というよりも、
生成AIを使って働く中で生まれる
“うまく言葉にできないしんどさ”
について書いてみます。
※このシリーズのまとめはコチラ!
「最近、どの記事も同じ匂いがする」
「AIで下書きすると楽だけど、これ自分の文章?ってなる」
生成AIで書く人の間で、こんな声をよく聞きます。
便利なはずなのに、書くのが楽しくない
うまく書けているのに、フォロワーの反応が薄い
「AIっぽい」と言われるのが怖くて、投稿が重くなる
今日は、そんな
“AI便利なのに自分らしさが削れるジレンマ”を、
👉 よくある5パターン
👉 すぐ試せる処方箋
で整理します。
課題①|テンプレ調で「誰の文章かわからない」
AIで書くと、こんな違和感が出てきませんか。
文末が「〜です。〜ます。」ばかり
語彙が均一で、どこか教科書っぽい
noteを読み返しても、「自分の砕けた語り」が消えている
結果として、
「これ、私が書く意味ある?」
というモヤモヤが生まれます。
処方箋①|「自分の文体ルール」をAIに作らせる
過去の自分の記事を5本選ぶ
AIにこう頼みます:
「この5つの文章から、私の文体の特徴(語尾・語彙・リズム・口調)を10項目に整理して“文体ルール”にしてください。」
出てきたルールを、次の執筆プロンプトの先頭に貼る。
例:
語尾は「ですます」7割、「体言止め」「!?」を3割
見出しごとに1回「小声ツッコミ」を入れる
1段落に1つだけ砕けた口語を入れる
👉 ポイント
AIに合わせるのではなく、「自分仕様のAI」を先に定義する。
課題②|きれいだけど、感情が抜け落ちる
AIの文章は、
ロジックは正しい
無駄がない
でも「感情の揺れ」がない
その結果、
「ロボットっぽい」
「頭では分かるけど心に残らない」
になりがちです。
処方箋②|「わざと不完全」にする
AIに本文の下書きだけ任せ、
あとから3か所だけ“人間の一文”を足す。
入れるのは:
失敗談
小声の余談
感情の一言
例:
「実はここ、盛大にミスしました」
「……正直、このとき心の中で泣いてました」
「いや、ここは本当に鳥肌でした」
👉 完璧さを削ると、
共感が増える。
課題③|AIに頼りすぎて「考える筋肉」が萎える
とりあえずAIに全部書かせる
そのまま出す
自分で構成も考えなくなる
すると、
「自分で書けなくなってきた気がする」
という不安につながります。
処方箋③|「ここAI/ここ自分」を決める
最初から役割を固定します。
AI担当
アウトライン
論点候補
事実整理
自分担当
体験
意見
導入とまとめ
プロンプト例:
「このテーマで、見出し案と論点候補を出してください。本文は私が書きます。」
👉 合言葉:
構造はAI、声は自分。
課題④|AIの癖が、自分の文章に移る
同じ意味を言い換えて繰り返す
抽象語が多い
文の長さが全部同じ
長く使うと、
その癖が自分の文体に染みつくことがあります。
処方箋④|「AI癖チェックリスト」を通す
生成後、これを確認します。
文末が同じパターンばかりでないか
固有名詞が入っているか
具体例があるか
感情語があるか
長短の文が混ざっているか
余談が1か所あるか
読者への問いがあるか
👉 これを
プロンプトの冒頭に貼るのも有効です。
課題⑤|長文ほど「AI臭」が強くなる
短文は問題ない
noteのような長文になると単調
読了率が下がる
という悩みも多いです。
処方箋⑤|「温度差」でリズムをつくる
1記事の中に、意識して混ぜます。
熱いパート(感情・強調)
冷静パート(整理・箇条書き)
小声パート(補足・余談)
プロンプト例:
「感情の強い部分と分析部分を交互に配置し、小声の余談を入れてください。」
👉 単調さが壊れ、
人間味が戻る。
おわりに|AIに任せるのは「作業」、守るのは「声」
生成AIは、
速さ
量
整理
を確実に助けてくれます。
でも、
「この文章は誰の声か」
それだけは、人間が決めないと消えていきます。
文体ルールを作る
不完全さを混ぜる
役割を分ける
癖を除去する
温度差をつける
どれか1つでも試すと、
👉
「AIを使っているのに、自分の文章だと思える感覚」
が戻ってきます。
「これ、私のことだ……」と思ったら、
あなたの
・文体ルール
・AI対策
も、ぜひコメントで教えてください。
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