「夢」はあなたのことをあなたよりよく知っている。「自分じゃない自分」が、あなたを助けようとしている。夢は無意識からの優しい手紙。ユング心理学で読み解く心の深層『フワっと、ふらっと、ユング心理学Ⅵ』
『フワっと、ふらっと、ユング心理学Ⅵ』
眠りの向こうで、

もう一人の「わたし」が目を覚まし、そっと語りかけてくる。

夢とは、そんな不思議な瞬間です。
目覚めたあなたには忘れられても、夢はあなたを見捨てません。

心の奥から届く静かなメッセージは、やさしく、しかし確かに、あなたを変える力を持っています。
夜、ふと見た夢のなかに、なぜか昔の友人が出てきた。

ありえないような場面なのに、どこかリアルで、自分の心がじんわり動かされた・・そんな経験はありませんか?
夢はただの無意味な映像ではありません。
むしろ、あなた自身も気づいていない「本当のあなた」からの、やさしいメッセージかもしれません。
ユング心理学は、夢を「無意識からの手紙」として読み解きます。

あなたの心の奥にいる「もう一人のあなた」は、いつもあなたを助けようとしています。

夢は、あなたよりも深く、あなたのことを知っている。
意識では気づけない感情や葛藤、未来へのヒントが、夢には静かに息づいています。
ユング心理学では、夢を「無意識からの呼びかけ」と捉えました。

本稿では、主にユング心理学の視点から、夢がどのように私たちの内なる声を届けてくれるのか、そしてどのように私たちを癒してくれるのか、その深層を探っていきます。
1. クリエイターのイマジネーションを刺激するユング心理学
2010年に公開されたレオナルド・ディカプリオ氏主演の『インセプション』という渡辺謙氏も出演しているハリウッド映画があります。

この映画は明らかに深層心理学にヒントを得て作られたと思われる、
夢をコントロールすることができる「明晰夢」、
(明晰夢については以下をご参照ください)
夢の中で夢を見る「夢中夢」を主題とした映画なのですが、
深層心理学の難解な講義のような内容になっています。

映画マトリックスも、

スターウォーズも、

深層心理学に多大なる影響を受けていると思われるのですが、
深層心理学、とりわけユング心理学は、エンタテインメントのクリエイター達のイマジネーションを刺激する要素が豊富にあるのでしょう。

ジョージ・ルーカスは、スターウォーズを製作する際に、

ジョセフ・キャンベルの著作を参考にしたということですが、
そのジョセフ・キャンベルはユングの影響を強く受けています。
2. 「夢」は無意識という、もう一人の自分からのメッセージ
映画「インセプション」は夢の不思議を題材にした内容です。
「夢」は無意識という、もう一人の自分から、

自我に対するメッセージあるいは手紙、メールといってもよいことでしょう。

無意識は、原則として、
意識ではキャッチできないもう一人の自分ですが、

例外的に「夢」を通じて、

メッセージを受け取ることができます。

無意識は誰よりも自分のことを知り尽くしているもう一人の自分ですから、

その無意識からのメッセージは、
他の誰からのアドバイスよりも、
的確で、かつ優しさに満ちた癒しを伴うものです。

朝起きて、夢を思い出して、すがすがしい気持ちになったり、

とても癒された感じがしたりすることがあるのはそのようなことが理由でしょう。
しかし、夢のメッセージは、非常にわかりにくい場合があります。

なぜなら、自分のことを最もよく知っている、
自分の中にあるもう一人の自分、

あるいは自分だけれども、自分でないものが、

無意識あるいは「夢」なので、
「このままではいけない。」という警告も親切に発してくれたりはするのですが、

自分をよく知っているだけに
「ストレートに警告すると、本人は非常にショックを受けるだろうから、遠まわしな言い方をしよう。」

と考えて夢を発してくるからです。

3. 夢の中で夢を見る
例えば、ある人(30歳代の女性)が以下のような夢を見たとします。

「(夢の内容)部屋の中に、男性がいる。
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MBTIの源流『フワッと、ふらっと、ユング心理学』
フロイト、アドラーと並び心理学の三大巨匠と称され、その思想が心理学だけでなく、文学、芸術、宗教学、小説、映画、音楽、ロック、エンタテインメ…
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