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京都府立植物園『ツバキ』コレクション 007 錦魚葉椿 キンギョバツバキ 


錦魚葉椿
(キンギョバツバキ)


ツツジ目、ツバキ科、ツバキ属の常緑低木となる。

その葉の形状が金魚の尾鰭(オビレ)の様に波打ち
切込みやフリル状の縁をもつ珍しい椿の園芸品種。
一般的なツバキの葉は丸く厚みのあるものであるが
それとは異なり、強い装飾性をもった『葉芸品種』
(ハゲイ品種)として愛好家に親しまれている。


この葉芸品種には、『金魚葉椿』の文字が当てられ
いたものだが、いつしか『錦魚葉椿』の方が主流に
転じたとされる。江戸時代の文献の中に記されて
きる通り『錦』の文字には『美しく豪華なもの』を
意味するもので、園芸品種名として雅な名称にした
という訳である。


このキンギョバツバキの花は、ツバキの原種の中の
ヤブツバキ系統の性質を受け継いでおり、赤~桃色
の一重咲のスタイルとなっている。葉芸品種である
これを『葉を楽しむ椿』としてだけ価値観に偏って
見るのでは勿体ないと私は思っている。ヤブツバキ
の花はツバキの原種としてツバキらしいツバキの花
である。原点回帰という言葉があるが、ヤブツバキ
の花の美しさに改めて魅せられているのである。


京都府立植物園のツバキコレクションにこれを掲載
する条件として、開花したものを載せようと思って
いたのが、本日の同植物園探索にて開花した花と葉
を同時に載せられたのは良かったと思う。


さて、ここで終わらないのが私のリポートである。
何故、こんな葉姿になったのかについて言及してる
リポートがない。その理由を追求するのが私のやり
方である。色んな文献調査の結果だが植物の成長点
を頂端分裂組織と呼び、通常、この組織は一つの点
として成長する。だが、何らかの理由でこの成長点
が横に広がったり、複数に分裂したりする事があり
これを『帯化』(ファスシエーション)と呼ぶのだ
そう。


葉が形作られる初期段階で成長点が2つ以上に分岐
する事により、そのまま成長すると先端が割れた様
な形になる。キンギョバツバキの場合は、この帯化
の性質が遺伝的に固定されている為、毎年安定して
『金魚ノ尾』の様な葉型に展開されると考えられる。


この葉芸品種(奇形変異)トリガーとなった原因は
ホルモンバランスの異常、虫の食害などによるもの
だと考えられる。いずれにせよ江戸時代のビザール
プランツブームの中でこれら珍奇品はレア物として
大事に扱われ、接木などがなされ安定したのである。


まだまだ、ツバキの葉芸品種はたくさん存在する。
それらもまた紹介していく予定である。



和名 椿 (ツバキ)
洋名 ジャパニーズ カメリア
   (JAPANESE CAMELLIA)
学名 カメリア ジャポニカ
   (CAMELLIA JAPONICA)
品種 錦魚葉椿 (キンギョバツバキ)
   金魚葉椿 (キンギョバツバキ)
   金魚椿 (キンギョツバキ)
分類 ツツジ目、ツバキ科、ツバキ属
種類 常緑低木
草丈 2〜15m
開花 3月
花色 濃紅色
咲型 一重咲、猪口咲
花径 7〜8cm 中輪
花弁 一重、5片
蕊形 筒蕊
歴史 江戸時代
原産 日本
言葉 誇り
   控えめな優しさ
撮影 2026年2月28日
場所 京都府立植物園

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全リスト アイウエオ順

□ アカヨブコドリ 赤鳴子鳥 
□ アカロウゲツ 赤朧月 
□ アキザキシロボタン 秋咲白牡丹 
□ アキノヤマ 秋ノ山 
□ アサガオ 朝顔 
□ アマガシタ 天ヶ下 
□ アマノガワ 天ノ川 
□ アラジシ 荒獅子 
□ アリアケ 有明(札無) 
□ アリカワ 有川 
□ アワイロソデカクシ 淡色袖隠 
□ アワオトメ 淡乙女 
□ イセタイハク 伊勢太白 
□ イヨフクムスメ 伊予福娘 
□ ウメガカ 梅ヶ香 ✅ 005
□ ウラク 有楽 
□ ウスミョウレンジ 淡妙蓮寺 
□ エイラク 永楽 
□ エスガタ 絵姿 
□ エドニシキ 江戸錦 
□ オオサカズキ 大盃 
□ オオショウクン 王昭君 
□ オオタマアカ 大玉赤 
□ オオタマシボリ 大玉絞 
□ オキノアサヒ 沖ノ朝日 
□ オキノナミ 沖ノ波 
□ カタヤマソウタン 片山宗旦 
□ ガッコウ 月光 
□ カミヨツバキ 神代椿 
□ カラツバキ 唐椿 
□ カリギヌ 狩衣 
□ カンカシボリ 潅花絞 
□ カンコウ 管公 
□ ガンジツ 元日 
□ キクヅキ 菊月 
□ キクトウジ 菊冬至 ✅ 001 
□ キシュウツカサ 紀州司 
□ キミガヨ 君ヶ代 
□ キョウカラコ 京唐子 
■ キンギョバツバキ 錦魚葉椿 ✅ 007
□ クジャクツバキ 孔雀椿 
□ クマガイ 熊谷 
□ クロツバキ 黒椿 
□ クロワビスケ 黒侘助 
□ ケンキョウ 見驚 
□ ゲンジグルマ 源氏車 
□ コクリュウ 黒龍 
□ ゴショザクラ 御所桜 
□ ゴフク 呉服 
□ コンロンコク 崑崙黑 
□ サイフ 財布 
□ サカズキバツバキ 盃葉椿 
□ サガハツアラシ 嵯峨初嵐 
□ ササメユキ 細雪 
□ ザンセツ 残雪 
□ サンヤシボリ 三夜絞 
□ シカイナミ 四海波 
□ シグレノタキ 時雨ノ滝 
□ シコンツバキ 紫紺椿 
□ ジツゲツセイ 日月星 
□ ジッコウ 日光 
□ シボリオトメ 絞乙女 
□ シボリタロウアン 絞太郎庵 
□ シボリロウゲツ 絞鑞月 
□ シボリワビスケ 絞侘助 
□ シュウホウカラコ 衆芳唐子 
□ ショウワニシキ 昭和錦 
□ ショウワノヒカリ 昭和ノ光 
□ ショッコウニシキ 燭光錦 
□ シラスミ 白澄 
□ シラヌイ 不知火 
□ シラユキ 白雪 
□ シロカラコ 白唐子 
□ シロギク 白菊 
□ シロサカズキ 白盃 
□ シロスミノクラ 白角ノ倉 
□ シロワビスケ 白侘助 ✅ 006
□ シンサシワビスケ 芯刺侘助 
□ スキヤ 数寄屋 
□ スズカヤマ 鈴鹿山 
□ セイオウボ 西王母 
□ セッチュウカ 雪中花 ✅
□ ソウシアライ 草子洗 
□ ソデカクシ 袖隠 
□ ソメカノコ 染鹿ノ子 
□ ダイコクテン 大黒天 
□ タイワンツバキ 台湾椿 
□ タカラアワセ 宝合 
□ タマガワ 玉川 ✅ 004
□ タマダレ 玉垂 
□ タマテバコ 玉手箱 
□ チトセギク 千歲菊 
□ チヨダニシキ 千代田錦 
□ チリヒメ 散姫 ✅ 002
□ トウヨウニシキ 東洋錦 
□ トサウラク 土佐有楽 
□ トリノコ 鶏ノ子 
□ ナカノシマ 中之島 
□ ノノイチ 野々市 
□ ハクジュラク 白聚落 
□ ハクボタン 白牡丹 
□ ハゴロモ 羽衣 
□ ハツアラシ 初嵐 
□ ハナダイジン 花大臣 
□ ハナミグルマ 花見車 
□ ハヤザキアマガシタ 早咲天ヶ下 
□ ハンイリオトメ 斑入乙女 
□ ヒカルゲンジ 光源氏 
□ ヒグラシ 日暮 
□ ヒシカライト 菱唐糸 
□ ヒトスジ 一筋 
□ フウキヒメ 冨貴媛 
□ ブンゴシボリ 文吾絞 
□ ベニナガシ 紅流 
□ ベニワビスケ 紅侘助 
□ ホウギョク 宝玉 
□ ホウライ 逢来 
□ マルベンハゴロモ 丸井羽衣 
□ ミウラオトメ 三浦乙女 
□ ミカサノモリ 三笠ノ森 
□ ムルイシボリ 無類絞 
□ モシオ 藻汐 
□ モモイロセッチュウカ 桃色雪中花 ✅
□ モモイロロウゲツ 桃色朧月 
□ モモチドリ 桃千鳥 
□ ヤブノウチ 薮ノ内 
□ ヤマトニシキ 大和錦 
□ ヤマナシベンテン 山梨弁天 
□ ユキツバキ 雪椿 
□ ユキボタン 雪牡丹 
□ ユキミグルマ 雪見車 
□ ユバシボリ 弓場絞 
□ ヨウコウ 陽光 
□ ヨドアサヒ 淀朝日 
□ ラセンゾメ 羅撰染 
□ リュウカ 龍華 
□ ルリツバキ 瑠璃椿 ✅ 003
□ レンジョウノタマ 連城ノ玉 
□ ロウゲツ 朧月 
□ ワカノウラ 和歌ノ浦 

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