【読む子育て】「子どもにスマホはなぜ良くないの?」という友達と名著『スマホ脳』を読んで本質的なことを理解した
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本屋にふらりと立ち寄って
ぶらり歩いて手にした本は
表紙・手ざわり・においと共に
いまもむかしも根を張り心(ここ)に
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子どもを本好きにしたいパパさんママさん、子どもと本を繋げたい大人のみなさん、こんにちは😊「本好きに導く〝優しい仕掛け〟というマガジンを書いている涼原永美と申します。
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【前編】なぜ昭和より平成より今がいちばん「子の読書」が重要なのか📚「10歳まで紙の本」が親子を守る?
さて今日は、読書の良さ以前にスマホ問題についてです📱
ここ最近、より注目を集めていますよね。
各国のSNS使用の年齢制限や、アメリカでの裁判。
「子どもの頃からのSNS依存により、心の病を患った」 「企業は利用者を依存させるものだと知っていた」と、巨大IT企業に対して訴えを起こした人がいます。今後、こういう訴訟は増えていくかもしれませんね。
本好きの立場からすると、家庭でもこの影響はダイレクト。子どもに本の良さを伝えたいと願っても、既にスマホ依存、デジタル依存になっていると難しかったりします。
「ヒマ潰しとか、楽しいことはすでにある」
「まずデジタルデトックスから・・・」
となっている時点で読書のハードルが上がっていますよね💦
スマホ依存、デジタル依存。子どもーーに限らず、私たちはなぜこのような状況に陥りやすいのでしょう?
これは「AIをどう活用するか」以前の問題だと思います。
そこで今日は、同じく子育て中の友人と一緒に『スマホ脳』という有名な新書を読んで、いろいろ考えてみました。
あなたは子どもに、「なぜスマホ依存、SNS依存が良くないのか」きちんと説明することはできますか?
気になる・・・という方は、私たちと一緒にこの本を読んでみませんか?
1冊の本で、見える世界がガラリと変わるかもしれません📔✨
せっかくなので、楽しく読んでいきます😊
📚【今回取り上げる本】
『スマホ脳』
(アンデシュ・ハンセン 著/久山葉子 訳/新潮新書/税別980円)
※全255ページ
※2020年11月20日発行
【基本的な考え方】
※あくまでも「子の本好き」を願う方に向けて書いています。デジタル機器との付き合い方は家庭それぞれ。違う子育てを否定する意図はありません
※が、そのうえで、幼少期から気軽な時間つぶし等にスマホを触っていると、本好きは遠のきます。脳内の「気軽な娯楽」の引き出しに、人生の初期で「スマホ」を入れないことが大切と考えています
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📘Let's読書会!子どもを心配する親同士、一緒に読めば学びは2倍&心配は半減?😅
📚2人は親友✨主な、ではなく2人しかいない登場人物
〇エイミ・・・元雑誌編集者。中学生と小学生、二児の母。子どもを自然なかたちで本好きに導く方法を考えるのが好き。明るく天然なミキに実は癒やされている
〇ミキ・・・一児(中学生)の母。子どもを本好きにしたいが、自分の読書歴があまりないので具体的な方法に悩み中。エイミとは何でも言い合える親友(おやとも)
👩↑実は私のnotoの対談記事に何度も登場してくれているミキさんです。この人の天然は抜群です😆例えばこういうの↓↓↓
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📒気になった本の帯「ジョブズはわが子になぜiPadを触らせなかったのか?」
ミキ で、今日はなんで呼ばれたんだっけ?
エイミ 「この本買ったけど読むの大変だから、大事なところに線引いて戻してくれない?」とミキが言ったからでしょうが。
ミキ 直球なタイトルが気になって、思わず本屋で手に取っちゃった。素朴な疑問として、子どもにスマホはなぜ良くないんだろう? と思ったら、ちゃんと説明できる気がしなくてさ。それと「ジョブズはわが子になぜiPadを触らせなかったのか?」っていう帯にもドキッとしたし。
エイミ 2020年の本だね。世界中でベストセラーになった。
ミキ ちょっと気になるのが、2020年は古いとは言わないまでも、この数年の間にスマホに関する新しい研究本もたくさん出てるんだろうなって。
エイミ そうだね。でも大丈夫。「スマホとは何か」「スマホと脳の関係は」という本質的なテーマを考えた時、ここ数年で何かが変わったとは思えないから、この本がひとつの最高峰じゃないかと私は思う。
近年話題の本も何冊か読んでみたけど、「スマホ依存によって私たちにこういう影響が出ていることが分かってきましたよ」という内容が多かった印象なんだ(あくまで私が読んだなかでの感想です)。
ミキ じゃあ根本的なことを知るにはベストな本ってわけだね。さすが私の直観!
エイミ ではまず著者の紹介です。アンデシュ・ハンセン氏。
1974年生まれ。スウェーデン・ストックホルム出身。前作『一流の頭脳』が人口1000万人のスウェーデンで60万部の大ベストセラーとなり、世界的人気を得た精神科医。名門カロリンスカ医科大学で医学を学び、ストックホルム商科大学でMBA(経営学修士)を取得。
ミキ 詳しいね。知り合い?
エイミ 裏表紙からの引用です。
📒「人間の脳はデジタル社会に適応していない」
ミキ ではさっそく、ジョブズさんとわが子の話を聞かせて!
エイミ いや順番にいくからね。まずはじめに、この本にあるのはスマホが身近な人にとって、「なんとなく知って(感じて)はいたけど、やっぱりか・・・」という部分と、「知らなかった! 本当に?」と新しくショックを受ける部分の、大きく分けて2種類の情報じゃないかと思われます。
ミキ 心配になってきた。いつでも帰る準備しておくわ。玄関どこ?
エイミ まずは冒頭、「コロナに寄せてーー新しいまえがき」という部分から引用するね。
今あなたが手にしている本は人間の脳はデジタル社会に適応していないという内容だ。(中略) 私は精神科医なので、精神的不調で受診する人がますます増えていることには気づいていた。(中略)良い暮らしができるようになったのにむしろ不健康になるなんて、いったいどういうわけだろうか。
(中略)答えの一部は、今、私たちが暮らす世界が人間にとって非常に異質なものだという事実だ。このミスマッチ、つまり、私たちを取り巻く環境と、人間の進化の結果が合っていないことが、私たちの心に影響を及ぼしているのだ。
ミキ ミスマッチなの? こんなに人類ほぼ使用中なのに?
📒なぜなら「人間の脳はまだサバンナの狩猟時代」だから
エイミ 大人もそうだけど、今若者の精神疾患がすごく多いよね。子どもの自殺が急増っていう悲しいニュースもあるしさ。もちろん全部がデジタルと関係するとは言わないまでも、著者は精神科医としての実感がすごく大きいんだろうね。
ミキ 子どもとスマホに関していうと、心の病うんぬん以前に「絶対に正しく使えてないよね?」っていうケースがいくらでもあるよ。うちの子が6年生の時にもクラスでLINEにまつわる事件があってさ・・・今度話すけど。
エイミ 修学旅行に、親や先生に内緒でスマホを持って行った子の話も聞いたことあるよ。禁止だったのに。1日も離れられないからって。
まえがきに戻るね。
(中略)脳はこの1万年変化していないーーそれが現実なのだ。(中略)
だからどうなんだ、と思うかもしれない。森に引っ越して、シカを狩って暮らせとでもいうのか? そう、そんなのもちろん無理だ。それでも、生物学的にはサバンナの時代から変わっていないという事実が、重要な鍵になる。なぜ人間に睡眠や運動の必要性、それにお互いへの強い欲求が備わっているのかを理解するために。
こうした欲求を無視し続けると、精神状態が悪くなる。
エイミ 人間の脳は変わってない問題については、視覚的にわかりやすく表現されてる。この本のなかで、見開き2ページに点が1万個あるんだけどね。
ミキ 1万個?
エイミ ほら、「・・・・・・・」こういうのが1万個。数えなくていいけど、見開きが全部点々になってるでしょ。
ミキ オウ、イエス。
エイミ その点1個が人類が誕生してからの一世代とすると、スマホやインターネットが当たり前にある暮らしをしているのは、点1個分なんだって。
📒私の脳もハッキングされているのかも
ミキ 点1個・・・。
エイミ ちなみに車や電気、水道やテレビのある時代に生きたのは点8個分。コンピューターや携帯電話、飛行機が存在する世界に生きたのは点3個分。
ミキ スマホやネットの利用は人類史では「点」。昔と変わらない脳でそれに馴染もうとしてるから、不具合が起こってるわけなんだね・・・。
ソファに座ってテレビのニュースを観ていても、手が勝手にスマホに向かう。本を読むのは昔から好きだったのに、集中するのが難しくなった。集中力が必要なページにくると、本を脇へやってしまう。そういう経験があるのは私だけではないはずだ。
ミキ 安心してください。ハンセンさん、私もです。
エイミ 不安だなぁ。
研究を通して見えてきたのは、いい加減な設定のパソコンがハッキングされやすいのと同じように、私たちの脳もハッキングされる可能性があることだ。賢い企業はとうにそれをやってのけている。(中略)フェイスブックやスナップチャット、インスタグラムを運営する企業は、私たちの脳の報酬系をハッキングすることに成功したのだ。
ミキ どうも。既にハッキングされております、ミキです。
エイミ そう言いたくなる気持ちもわかるよね。
新しいテクノロジーに適応すればいいと考える人もいるが、私は違うと思う。人間がテクノロジーに順応するのではなく、テクノロジーが私たちに順応すべきなのだ。フェイスブック他のSNSを、現実に会うためのツールとして開発することもできたはずだ。睡眠を妨げないようにも、身体を動かすためのツールにも、偽情報を拡散しないようにもできたはずなのだ。
そうしなかった理由――それはお金だ。
ミキ あぁ、ミもフタもない感じがするね。
エイミ 私達の日常は基本的には巨大ビジネスの上に成り立っているからね。
ミキ それは否定しないけど、そこに何パーセントかの良心を夢見たいじゃない?
エイミ もちろん楽しいこともたくさんあるし、恩恵は受けているよ。問題は、マイナス面を知らずに使うことなんじゃないかな。
📒「かもしれない」が大好きーースマホ脳はギャンブル脳?
エイミ まえがきには続きがある。でもそれは後回しにして、第1章「人間はスマホなしで歴史を作ってきた」、第2章「ストレス、恐怖、うつには役目がある」もとても刺さる内容なのだけど、今日いちばん伝えたいのは第3章なんだ。
ミキ 第3章「スマホは私たちの最新のドラッグである」だね。
スマホは、報酬システムの基礎的なメカニズムの数々をダイレクトにハッキングしているのだ。そこを詳しく見ていこう。
エイミ スマホの動画やいろんな通知が、脳内の伝達物質であるドーパミンを刺激する、というのは最近ではよく知られているよね。
ミキ たしか、報酬物質って言うんだっけ?
SNSの開発者は、人間の報酬システムを詳しく研究し、脳が不確かな結果を偏愛していることや、どのくらいの頻度が効果的なのかを、ちゃんとわかっている。時間を問わずスマホを手に取りたくなるような、驚きの瞬間を創造する知識も持っている。「『いいね』が1個ついたかも? 見てみよう」と思うのは、「ポーカーをもう1ゲームだけ、次こそは勝てるはず」と同じメカニズムなのだ。
ミキ ポーカーやったことないけど。
エイミ 私も映画でしか見たことないけど。
ミキ 言ってることはわかるよね。
このような企業の多くは、行動科学や脳科学の専門家を雇っている。そのアプリが極力効果的に脳の報酬システムを直撃し、最大限の依存性を実現するためにだ。金儲けという意味で言えば、私たちの脳のハッキングに成功したのは間違いない。
ミキ 脳は「かもしれない」が大好きって書いてある。通知がきてるかもしれない、いいねが増えているかもしれない。
エイミ わかるわぁ💦
📒それでも皆が依存症にならないのは〇〇があるからだよね
ミキ そう考えると、ギャンブルと言っていいかわからないけど、宝くじとか、クレーンゲームなんかも近いものがあるんじゃない? 「パパ、次こそはメロンパンナちゃん取ってあげるからねーーっ!」って夫が何千円もつぎ込んでた遠い日を今、思い出したわ。「パンナちゃんまだ?」という半泣きの我が子を前に。
エイミ それはどちらかと言うとパパの必死さが伝わるエピソード(笑)。確かに日常にギャンブル的な要素をはらむものは多い。人間の脳は依存や中毒を引き起こしやすいのかもしれない。でも、人間全員が何かしらの極度な中毒になっているわけではない。なぜだと思う?
ミキ 私が毎日チューハイ飲むのをやめたのはお金が続かないからだけど。
エイミ 「理性があるから」という正解にしてもいい?

📒理性を司る前頭葉は25歳まで完成しない?
エイミ ここで少しだけ専門的な話をするね。はい、人間の感情をコントロールする「理性」を司る脳の領域は、前頭葉と言います。
ミキ うん。おでこのあたりにいる方々ね。
エイミ ここ、子どもはまだかなり未発達なんだって。この本にもこう書かれてる。
額の奥にある前頭葉は衝動に歯止めをかけ、報酬を先延ばしすることができるが、成熟するのが一番遅いこともわかっている。25~30歳になるまで完全には発達しないのだ。
ミキ 25歳から30歳って・・・そんなにかかるの!?
エイミ 若い時って、中年以降に振り返ってみると考えられないような大失敗や、暴走をしちゃったりするものじゃない?
ミキ 言われてみれば、〝ミキの完全な黒歴史年表〟に入ってる出来事は、だいたい20代前半までに起こってる気がする。年号覚える?
エイミ 日常のちょっとした場面でもよく起こるよね。たとえばこの本では、近々水着を着るから節制したいのに、目の前にポテトチップスがあったら・・・という話。
つまり、ポテトチップスを全部食べちゃダメだと言ってくれる脳の部分は、10代の頃はまだ割と無口なのである。一方、ポテトチップスを全部食べてしまえと背中を押す部分はこの年代ではちっとも静かにしてはいない。
ミキ なぜだ、なぜうるさく注意してくれないんだ! 未熟な前頭葉のいじわる・・・。
エイミ ポテチじゃないけど、ゲームにハマっている自分自身を律して、「明日のためにそろそろやめよう」と自ら思えるようになるのは、脳科学的には25歳くらいって何かの記事で読んだことがあるなぁ、そういえば。
ミキ 倍で良かった・・・。何が? とは聞かないで。
エイミ 話を戻して、ページも少し戻して、第3章には、ひっじょーーに興味深い、「あるものを創った人たち」のリアルなエピソードが載っているんだよ。
📒「シリコンバレーは罪悪感でいっぱい」とは?
極めてテクノロジーに精通している人ほど、その魅力が度を過ぎていることを認識し、制限した方がいいと考えているようだ。ジャスティン・ローゼンスタインという30代のアメリカ人は、自分のフェイスブックの利用時間を制限することに決め、スナップチャットのほうはすっぱりやめた。依存症ではヘロインに匹敵するからと言って。スマホの使用にブレーキをかけるために、本来は保護者が子供のスマホ使用を制限するためのアプリまでインストールした。
ミキ ローゼンスタインさんって誰?
エイミ 我々にとってすごく身近な人。
ミキ 私会ったことある?
ローゼンスタインの行為が興味深いのは、彼こそがフェイスブックの「いいね」機能を開発した人物だからだ。つまり、「立てた親指」の立役者は、自分の創造物が度を過ぎて魅力的だと感じているのだ。あるインタビューでは、後悔したようにこう発言している。「製品を開発するときに最善を尽くすのは当然のこと。それが思ってもみないような悪影響を与えるーーそれに気づいたのは後になってからだ」
ミキ 会ったことなかったわ。
エイミ だろうね。
このような意見を持つのは、シリコンバレーで彼1人ではない。iPod やiPhoneの開発に携わったアップル社の幹部トニー・ファデルも、スクリーンが子供たちを夢中にさせる点について同意見だ。「冷や汗をびっしょりかいて目を覚ますんだ。僕たちはいったい何を創ってしまったんだろうって。うちの子どもたちは、僕がスクリーンを取り上げようとすると、まるで自分の一部を奪われるような顔をする。そして感情的になる。それも、激しく。そのあと数日間、放心したような状態なんだ」
ミキ 私が冷や汗をびっしょりかいて目を覚ますのは、「明日健康診断なのにまた朝ごはん食べちゃったらどうしよう!」っていう夢を見た時だね。
エイミ ミキは私が知る限り2回やらかしてるからね。
📒お酒やタバコは規制するのに・・・
ミキ このファデルさんの子どもたちも、中毒症状と言っていいよね。激しく感情的になったあと、放心したような状態って怖いよ・・・。
エイミ 「お酒やタバコはハタチから」と言ってるのに、私たち、スマホは子どもに与えてる。
ミキ これ私たち、知らないよりは、知っておいたほうがいいよね💦
エイミ そしてこのあと、アップル社の創業者スティーブ・ジョブズさんも自分の子どもにはデジタル機器を与えていなかった、という話が出てくるんだ。
ミキ 出ました、帯のやつ!
📒ジョブズだけじゃない、ビル・ゲイツも
エイミ 自分の子どもたちについて、「iPadはそばに置くことすらしない」、そしてスクリーンタイムを厳しく制限しているーーと話してたんだって。こういう話はけっこう有名で、ジョブズさんだけじゃないみたい。
ビル・ゲイツは子供が14歳になるまでスマホは持たせなかったと話す。現在、スウェーデンの11歳児の98%が自分のスマホを持っている。ビル・ゲイツの子供たちは、スマホを持たない2%に属していたわけだ。それは確実に、ゲイツ家に金銭的余裕がなかったせいではない。
ミキ なんかゾクゾクしてきた! 夏の夜の怪談より怖いんだけど。いちま~い、にま~い・・・。
エイミ これは本の執筆当時の情報だから、今のスウェーデンの11歳児の98%が持っているかはわからないけれどね。ここ数年でスウェーデンも子どもとデジタルの関係を見直している、という話もあるし。

というレベルの話ではないかもしれません
📒「子供の脳への影響は神のみぞ知る」
エイミ ちょっと飛んで、第6章「SNSーー現代最強のインフルエンサー」にも興味深い箇所がある。また、後悔している人の話なんだけどね。
フェイスブックの元副社長のチャマス・パリハピティヤはあるインタビューで、「SNSが人々に与えた影響を悔いている」と発言した。「私たちが作り出したのは、短絡的なドーパミンを原動力にした、永遠に続くフィードバックのループだ。それが既存の社会機能を壊してしまった」フェイスブックで初代CEOを務めたショーン・パーカーも、同社が人間の心の脆弱性を利用したと明言している。彼もまた、こう言わずにはいられなかった。「子供の脳への影響は神のみぞ知る」
ミキ なんか、「誰が何について後悔しているか」っていう本を読んでる気がしてきた・・・。
エイミ それだけじゃないけどね。他にも脳に関するためになる知見がたくさん書いてある。でも私もこのインパクトがすごくて。このことだけは、特に子どもに関わる人は知っておいたほうがいいかも、と思っちゃった。
📒効果的な解決法を私たちはまだ知らない
ミキ 開発者が「人間ーー特に子どもにはほぼ確実に悪影響があるものだった」と後悔している商品を、私たちは使っているし、自分の子どもに与えているってことだよね?
エイミ もちろんスマホやSNSの良い面も否定しないよ。繫がりに救われた人もたくさんいるだろうし、楽しくて便利。でも悪影響が出た時に、「こうすれば解決!」という確実な手段を私たちはほぼ持っていないんだよね。
ミキ だから今、こうして社会問題になっているんだ・・・。
エイミ やっぱり、まず見つめたいのは子どもだと思う。

アプリのパズルと手を使う本物のパズルの違い、紙とペンで文字を書くという運動能力が、
文字を読む能力とも深く関わること、身体を動かして遊ぶことがのちのち算数や理論科目を学ぶために必要な運動技能に繋がるーーなどの話もあり、大変興味深いです
📒スマホが脳を疲れさせる理由
エイミ スマホを長時間見てると、だからこんなに脳が疲れた感じがするんだーーって私が腑に落ちたのは、次の部分なんだ。
ポケットの中のスマホが持つデジタルな魔力を、脳は無意識のレベルで感知し、「スマホを無視すること」に知能の処理能力を使ってしまうようだ。(中略)
何かを無視するというのは、脳に働くことを強いる能動的な行為だ。きっとあなたも気がついているだろう。友達とお茶をするために、スマホを目の前のテーブルに置く。気が散らないように画面を下にするかもしれない。それでもスマホを手に取りたい衝動が湧き、ぜったいにさわらないと覚悟を決めなければいけない。
ミキ 仕事とか、子どもの学校からの連絡があるかもしれない場合は仕方ないよね? 今も目の前に置いてあるし。
エイミ 問題は、そうでもない場合でも気になって他のことに集中できないってことみたい。
驚くことでもない。1日に何百回もドーパミンを少しずつ放出してくれる存在を無視するために、脳は知能の容量を割かなければいけないのだ。スマホの魔力に抗うために脳が全力を尽くしていると、他の作業をするための容量が減る。
ミキ スマホの存在を無視するために、脳が力をかなり使ってるんだね・・・。
エイミ 無視するのって難しいよね。たとえば家で仕事してる時、同じ部屋で子どもが「ねぇお腹すいた~」と言ってきたり、ちょっと危険な遊びを始めようとしていたら、気になって気になって仕事にならないよね?
ミキ それ、想像するだけでグッタリ(笑)。経験あるけど、結局同室では満足に仕事できないって悟ったもん。
📒電子書籍に集中しづらいのはなぜ?
エイミ 第7章「バカになっていく子供たち」でも、同様のことを指している記述がある。章のタイトルは、私がつけたんじゃないからね・・・念のため💦
ミキ わかっとります!
ノルウェーの研究者が小学校高学年のグループの半数に紙の書籍で短編小説を読ませ、残りの半分にはタブレット端末で読ませた。その結果、紙の書籍で読んだグループの方が内容をよく覚えていた。同じ小説を読んだのにだ。(中略)考えられる説明としては、脳がデジタル端末のメールやチャット、更新情報などがくれるドーパミンの報酬に慣れ切ってしまっているからというものだ。脳が文章に集中するよりも、報酬がないことを無視するのに貴重な処理能力を費やしてしまい、結果として学びが悪くなるのだろう。
ミキ あぁ、「紙の方が記憶に残りやすい」という話は最近よく聞くけれど。
エイミ デジタルの側にもこういう理由があるのかもしれないね。
ミキ 目が痛いだけかと思ってた・・・。
📒子どもが「無視」に膨大な脳のエネルギーを使っている?
エイミ こういう脳の使い方をしていると疲れるよね? 報酬を無視することにエネルギーを割くなんて。大人ならまだしも、脳が未熟な子どもにはどのくらい影響があるんだろう。それに、脳は疲労をため込みやすい臓器って聞いたことがあるからなぁ。
ミキ 子ども時代から知らず知らずのうちにこんな脳疲労をため込んで、ましてや夜もちゃんと寝てません、となると。
エイミ 不調をきたすのは当然だと思う。専門家じゃないから、私には確定的なことは言えないけれど。ちなみに、若い頃の徹夜仕事や子どもの夜泣き対応の経験者としては、寝不足は人間を確実におかしくするよ。子どもの夜泣き、現在進行形の方々・・・お察しします😭うちは長女が2歳近くまで毎晩ギャン泣きでした。
ミキ 同感だね💦 それに子どもって「ああ自分は今、寝不足だからイライラしてるんだ」とか、わからないよね。疲れが溜まっていると、ちょっとしたことでグズグズ泣いたりするでしょ。あれも、子ども自身はわかってないわけで。
📒「ちゃんと生きよう」と自分を律せるのは、大人だから
エイミ ある程度人生経験を積んだからこそ、自分をコントロールしなきゃって思うよね。「ごっめーーん、昨日よく眠れなかったから調子悪い。今日の飲み会、パスね」って、子どもは言わないからね(笑)。
ミキ あたしも言わないけど?
エイミ いずれにしても「スマホは〇〇時間まで」みたいなルールをなかなか守れないのは、子どもの意志が弱いから、守る気がないから・・・とは一概に言えない。脳の問題があることも知っておこうと思った。
ミキ じゃあうちの子も、ママに反抗したいわけじゃないんだ。私のことはやっぱり大好きなんだね!
エイミ それは知らない。

講義を受けていたそうです。
でもある時「このままじゃ俺はダメになる」と(夜は)すっぱりやめたそう。
それは既に20歳位だったことと、「なりたい将来の自分」のイメージが明確だったからでしょう。
子どもが自分からそうなるのはやはり難しいのではないでしょうか。
ちなみに夜通しプレイするのが危険なだけで、ゲームは楽しいですよね😊
📒スマホは大人向けの製品だったんだろうね
エイミ さて、すごーーく長くなったけど、今日はそろそろ終わりかな。読んでみてどうだった?
ミキ スマホとかアプリの開発者が後悔してるっていう話がやっぱり印象的だったかな。ジョブズさんが子どもに触らせなかった話、帯だから大げさに書いてるんだろうと勘ぐってたよ・・・。
エイミ 実際に読んだら「ほらやっぱり、こういう風に使えばもっとみんなスマホを楽しめますよ!」っていうオチに繋がると思ってた?
ミキ うん。もっと「じいちゃんばあちゃんお孫さん、全人類使おうぜ! 楽しいぜ!ウォー!」みたいな感じでスマホつくったのかと思ってたけど・・・。
エイミ 子ども向けではなかった。ビジネス、少なくとも大人向けの革命だったんじゃないかなぁ。

受け入れないと決めてもいいものがある
📒「テクノロジーは、好き嫌いにかかわらず受け入れるしかない天気とは違う」
ミキ この本だけど、私は著者のハンセンさん好きかも。いい人だよきっと。
エイミ 遠い国の本の著者を「いい人かどうか」で判断するミキが、私は好きだよ(笑)。
ミキ 大事なことでしょ? いい人が書いた本しか読まないよ私は。
エイミ 確かに、著者が精神科医という立場からみんなの幸福を願っている気持ちが端々から伝わってくるよね。
この執筆当時はAIの話題はまだないけど、たとえばAIの専門家が書いた本なら、危険性も訴えつつ、どうしてもAI推進的な意見になるし、実業家の本は「企業として利益を出すには」という面を無視はできないでしょ。
ミキ うん。この第6章の文章もいいよね。
テクノロジーがどのようにデザインされているかを気にしても無駄だと主張する人々もいる。テクノロジーはテクノロジーなのだから、人間のほうが慣れるしかないのだと。だが、私はそれは間違っていると思う。テクノロジーは、好き嫌いにかかわらず受け入れるしかない天気とは違う。
ミキ うまいこと言うよねぇ。天気の話🌞
エイミ いや1本とりたいわけじゃないと思う(笑)。
テクノロジーのほうが私たちに対応するべきであって、その逆ではないはずだ。スマホやSNSは、できるだけ人間を依存させるよう巧妙に開発されている。そうではない形に開発されてもよかったわけだし、今からでも遅くはない。もっと違った製品が欲しいと私たちが言えば、手に入るはずなのだ。
エイミ 必要があるから使うんであって、道具があるから使うのは違う。ましてや道具に使われるのはもっと違うーーという感覚を忘れないでいたいよね。
📒まずは理性的な脳を育てたい🌱
ミキ 本音言っていい? ひとつ心配なのは、子ども時代からデジタル機器を使いこなせないと、もはや周りに取り残されるんじゃないかとも思ったりして・・・。
エイミ 私もそう思ってた。でも、先に読書を教えた。うちの長女は中1からスマホを持ち始めたけど、3日で使いこなして、1週間後には私より数段上のユーザーに成長して、今では私が使い方を教えてもらってるよ(笑)。あくまで我が家の話だけどね。
ミキ この時代に生きていれば、自然と使えるようになる・・・か。どんな風に使おうか考える心だったり、情報リテラシーができる知性だったり、っていうほうが大事かもしれないね。
エイミ 家庭でも、「スマホもうやめなさい問題」が少しでも解消されれば、子育てはもっと楽しいものになるんじゃないかな・・・。個人的な願いだけどね。
ミキ 少なくとも、睡眠時間が削られる、理性が育つのもままならないようなスマホ依存、デジタル依存は、メリットはほぼないかもって、今日は思った!
📒それは人間に寄り添ってくれる製品ですか?
エイミ では最後に、最初に戻って「まえがき」のラスト部分を引用します。
テクノロジーは様々な形で人間を助けてくれるし、もちろんこれからも存在し続けるべきだ。だが一長一短だということを覚えておかなくてはいけない。そこで初めて、心身ともに健康でいられるような製品を求めることができるのだ。金儲けのために人間の特質を利用するのではなく、もっと人間に寄り添ってくれるような製品を。
つまり私たちは人間の基本設定を理解し、デジタル社会から受ける影響を認識しなくてはいけない。本書がこれに貢献ができるよう願っている。
2020年4月17日
アンデシュ・ハンセン
ミキ ハンセンさーーーーーん。遠く日本からですが、ありがとうございました! じっくり読んで良かったよ。
エイミ ミキは私に「重要箇所に線引いて返せ」と言ってたような(笑)。
では今日はここまでです。最後まで読んでくださった方、本当にありがとうございました😊 何か少しでも、ヒントになりましたら幸いです✨
ミキ では次回用に、エイミにまた読んで欲しい新書、持ってきてるから。はい、コレ📗
エイミ ・・・さては私を、要約してくれる便利なAI代わりに使おうとしてるな?
ミキ まさか! そこまでの性能ないでしょ。
エイミ では次回は『スマホ依存が脳を傷つける デジタルドラッグの罠』(川島隆太 著/宝島社新書)の2人読書会を開催する予定です😆もし見つけたら、ちらっと覗いてみてくださいね📔

エイミ「詳しくは自分で調べてほしいのだけど、改めて〝幸せって何?〟と考えさせられる内容だったよ」ミキ「・・・私の幸せは、歩いてて膝が痛くないことかな」
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子どもが本を身近に感じ
手に取り読んでワクワクもらう
それにはやっぱり紙の本
一緒にだって眠れるよ
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私たちが私たちでありますように✨
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📖本好きな子に導く「優しい仕掛け」(マガジン)
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