【第2章】NICUでの日々~心の闇と小さな光~①NICUママになった私
今回から、「命のふちで出会った私たちの物語」【第2章】を綴ります。
NICUでの約1年4か月の日々は、私の障害児ママとしての出発点であり、今の活動へとつながる大切な原点でした。
NICUママとしてのたくさんの葛藤、絶望、苦悩。
壁にぶち当たるたびに向き合い、小さな光を見つけようともがいた日々を振り返りながら綴っていきます。
前回(第1章最終話)のお話はこちら
NICUへの面会がスタート
あの日からNICUママとなった私は、
週に3日ほど、次女のもとへ
面会に行く日々がスタートした。
平日2回は私一人で、
そして土日は夫や上の子たちも連れていった。
NICUの中に入るためには
徹底的な感染予防が必要で、
両親以外は入室不可だったので
子どもたちはガラス越しにしか面会できなかった。
NICUのスタッフからは、
「ノートを用意してください」と言われた。
保育園の連絡帳みたいなもので、
私たちは「すぐ退院できますように」
という想いを込めて
小さな大学ノートを用意した。
そのころはまだ、こんなに入院が
長くなるなんて思いもしなかった。
NICUに入る前の準備室で
毎回、そのノートに目を通すと
次女の様子が日替わりで書かれていた。
「次女さん、今日は落ち着いていましたよ。」
「今日は手足を拭きました。」
「今日は○○の数値が少し改善しました。」
…などなど、
私たち家族が会えなかった日のことも
細かく書いてくれてあり、
次女の様子を知る貴重なアイテムだった。
NICUのスタッフさんたちは
ごく当たり前に次女を一人の人として
大切に関わってくれていて、
私たち親にとっても、それがとても救いになっていた。
NICUにいるわが子へ…
出産まで、NICUはドラマや映画の
世界でしかなかったので、
実際に「NICUにわが子がいる」という状況に
なんだか現実感がわかない。
でも、それまでどんなに不安で泣きそうでも
NICUに入って、次女のそばに行くと
自然と次女へ愛情を注いでいる自分がいた。
人工呼吸器が入れられて
泣くこともできず
動くこともできない次女だけど、
上の子たちの話をしたり、
家族でこんなことをしたよ、
こんなところへ行ったよ、など
せいいっぱい、次女とお話をしていた。
「あなたは一人じゃないよ」
「ここにいるからね」
「いつも応援しているからね」
面会に行くことで、
そんな想いを次女に伝えようと思った。
暗い世界で、
家族から離れたNICUで
一人で頑張っている次女を前にすると、
私自身が辛いとか、しんどいとか、
そういうのがとても小さなことに思えてくる。
抱っこも授乳もできないし、
ただ、手足をさすってあげることしかできない。
それでも、「愛する」ことはできる。
私たちは、とにかく、
次女がさみしくないように、
なるべくNICUに通ってお話しすることにした。
とにかく次女が少しでも苦しくないように、
NICUのスタッフさんたちを信頼して
任せることしかできなかったが、
少しでも回復することを期待して
一日一日を過ごしていた。
そんなNICUでの生活がスタートして
2週間ほどが立ったある夜。
私たち夫婦は主治医に呼び出され、
NICUで次女の症状について
衝撃的な事実を告げられたのだった。
次回(2話)では、
その時のことを綴ります。
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