資産運用で築く「豊かな将来」 〜FP技能士が贈る未来へのヒント2〜 14/20
14/20 麻緒の決意
前回までのあらすじ
資産運用について一通りのことを習った香緒里と麻緒。出会いの食堂で元永の資産運用の成果を聞いて、2人は前向きに取り組むことを決めた。
その翌週の日曜日。ランチ前のカフェで、麻緒と香緒里は落ち合っていた。
「で、私は、元永先輩を落としたいワケですよ」
麻緒がいきなり切り出すのに、香緒里は「はぁ」と気の抜けた返事を吐いて、彼女に勝手に喋らせることにした。
「だって、あんだけイケメンで、お金持ってて、なのに『妹のため』ってなに? なに言ってるの?」
麻緒の言葉に香緒里は頷いて、アイスコーヒーを一口すする。こういう時は、言いたいことを言わせておけばいいということを、香緒里はいままでの経験から理解していた。
「そうですねー」
香緒里の口から出る言葉は、どうしても生気と感情を失う。それに麻緒は気づかず、続けた。
「香緒里も分かるでしょ? あの先輩を私のものにしたい」
いやちょっと理解できないし、どうしてそうなったのだろう……と香緒里は思っていたが、あえて言わないことにした。だって、たぶん話が長くなるから。
「……まあまあ麻緒先輩、落ち着いてください。私にとって、麻緒先輩も元永先輩も大切な人です。なので、お二人の関係性が変化すると、私も戸惑います。言いたいこと、伝わりますか?」
香緒里が笑顔で言う。それに麻緒はバツが悪そうな顔をして、口を開いた。
「……わかった」
だいたい、麻緒にそう言わせれば話は収まる。香緒里は経験からそれを知っていた。彼女は頭をテーブルの上に乗せて、ぐったりとしている。
「あとすみません、今日は私、ちょっと病院の付き添いに行かなければいけなくなってしまったので、もう出ます。……これから元永先輩と会うんですよね?」
「うん。そう」
「資産運用について、もっと深い話ができるといいなと思っています。先輩、それじゃ」
香緒里はコーヒー代を置いて、カフェを出て行った。
……勢いで言ってしまったが、元永先輩は私のことをどう思っているのだろうか。
麻緒はそんなことを考えながら、テーブルに頭を乗せたままでいた。
注記
この物語は筆者の想像に基づいたフィクションであり、登場する人物、団体、および物語上の設定はすべて架空のものです。作中に登場する名称は物語を彩るための舞台装置として用いており、現実の出来事や人物とは関係がありません。
免責事項
・資産運用には元本割れなどのリスクが伴います。投資判断はご自身の判断と責任で行ってください。
・本記事は、執筆時点において公開されている情報をもとに構成したものであり、その正確性や有用性について、一切の保証をするものではありません。
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