資産運用で築く「豊かな将来」 〜FP技能士が贈る未来へのヒント2〜 4/20
4/20 久しぶりの先輩
前回までのあらすじ
忙しい日々を送る31歳の編集者、麻緒。 ある日、後輩の企画書を通して「資産運用」という言葉と向き合ったとき、麻緒は自分が将来に対して何の準備もしていないという事実に直面する。そしてついに、待ち合わせの日がやってきた。
そうして日曜日がやってくる。
香緒里が店の前でスマートフォンを見ながら待っていると、
「香緒里、お待たせ」
と、麻緒が声をかけた。香緒里はシルク素材の白色のブラウスに、ピンク色でミモレ丈のチュールスカートを合わせていて、麻緒に手を振っている。
「さすが、正統派のスタイルだね……」
麻緒は香緒里を見て、思わず口にしてしまう。麻緒はいつも通り、やんちゃな長い茶髪をそのまま外に跳ねさせていた。明るい緑色のギャザーブラウスに、ゆるいシルエットのスラックス。肩にはベージュのカーディガンを掛けている。
「学生時代からそうだったけど、香緒里っていつも一番最初に来てるよね……?」
「え、そうでしたっけ?」
「そうだよ。香緒里より先に待ち合わせ場所に到着できたこと、ないもん」
言って麻緒は明るく笑った。香緒里もそれに笑ってから、2人は店内へと入って行った。
カフェの4人席で隣り合わせに座りながら、2人はアイスコーヒーを口にする。それが潤滑油になったのか、麻緒が口を開いた。
「今日どんな人が来るの?」
「はい。大学のOB会で出会った男性の先輩です。現役のファイナンシャル・プランニング技能士で、お金のことに詳しいです」
それに麻緒は深く頷いてから、
「で、イケメン? ていうか香緒里の彼氏じゃないの?」
と、素直な質問をぶつける。香緒里はそれになんとも難しい顔をして、答えに詰まる。
「……ええと、一般的にはイケメン……だと思います。あと、先輩とは、そういう関係じゃないです」
「そっか。どんな人?」
「『元永 敦』先輩です。私の5歳年上なので、麻緒先輩の3歳年上ということになりますね」
香緒里がスマートフォンの写真を見せる。以前、オステリア リンコントロで飲んだときの写真らしい。4人の集合写真に元永も映っていた。
「え、まじ? めちゃイケメン。めちゃ好み」
麻緒は香緒里の手からスマートフォンを奪うと、目の前に持ってきて画面をピンチアウトして拡大して、まじまじと見入っている。
「ま、まあまあ……」
困った香緒里が麻緒をなだめる。
「あー、なんか今日、楽しい1日になりそうな気がしてきた!」
そんな麻緒にかける言葉は難しく、香緒里は困った顔で見つめていた。
お読みいただきありがとうございました。
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また次の作品でお会いできることを楽しみにしております。
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