山と温泉の物語 #01|【登山の転倒・足元】水辺で滑って覚えた、足元の話
ここからはじめます。
九州で暮らしている、28歳アウトドア好き女子、サエです。
平日は、建築の仕事、CADオペレーター。
現場事務所のモニターに向かって、
図面の線を“正確に”整えていく毎日です。
お仕事はけっこう真面目にやってるんです。(自分としては)
でも休日は——、ヘルメットをザックに持ち替えて、
図面を地図に持ち替えます。

サエの頭の切り替えスイッチ。
外に出ると、不思議と体が軽くなるんです。
風の匂い、土の感触、空の広さ。
モニターでは拾えないものが、山にはある。
「ああ、いま、広い世界にいる」
それだけで、すこし元気になれる気がして。⛰️
この連載について
この連載は、“山と温泉”をセットで楽しむ
4コマ+イラストの物語です。

山でやらかして、学んで、温泉で全回復する、
——そんな物語の第1話です。
キャンプの夜に、心が満ちていく感じ。
温泉で、ゆるーく過ごす時間。
そんなひとときを、肩の力を抜いて綴っていきます。
第1話:暑さに負けて、水辺へ。
夏の山は、ほんとにきれい。
でも、暑い。ほんとに暑い。☀️
汗でベタベタになって、
「ちょっと休憩……」ってなった時、
吸い寄せられるのは、水の気配です。
沢の音がして、きらっと光って。
「あ、ここ涼しそう」って思ったら、
もう気持ちは水辺。で、テンションが先に行く。
足元の確認は、ちょっとお留守になってしまう。

水面から少し出てる”小さめの石”に、
ひょいっと足を置いたんだと思います。
「ここ、渡れそう」って。
次の瞬間、ツルッ。
派手に転ぶまではいかなかったけど、
「うわ、危なっ……!」、ヒヤッとしました。
浅いところで良かった。ケガもない。
深かったら、靴の中までびしょ濡れ。
その日の山行、しんどくなったかも。
山ではよくありそうですよね。
大きい無茶じゃなくて、小さな油断。
でも、その“小さな油断”が、いちばん事故につながりやすかったりする——。
サエのひとこと(山の“あるある”)
「ああ、景色いい!最高!……って、わっ!」
「テンション上がると、足元が置いてけぼり😂」
「山は、景色もいいけど足元も大事だね。」
山の夜は、静かであたたかい
何もしない夜が、いちばん贅沢。
歩き終えたあとに、私にとって山の楽しみ。
テントの外にチェアを出して、
ランタンに火を灯して。
お湯を沸かして、ゆっくりコーヒーを淹れる。

山の夜は、心の速度がゆっくりになる。
それだけのことなのに、
すごく満たされる時間なんです。
街では見えない星の数。
耳に入るのは、風の音と、
ときどきの小さな気配だけ。
「何もしない時間」って、
こんなに贅沢なんだな——って思います。✨
下山後は、温泉がご褒美
もうひとつ。
山の楽しみで外せないのが——温泉♨️
ザック下ろして、靴脱いで。
足だけ、ぽちゃん。

疲れの抜け方が違う……!
「ふふぁ……」って、声出た。
自分でもびっくりするくらい、力が抜ける声。
山で汗だくになった足先が、
お湯の中でじわっとゆるんでいく。
足の指のあいだ、ふくらはぎの裏側。
「あ、ここ疲れてたんだ」って、
湯に浸かって初めて気づく。
ぼーと湯面を見てたら、湯気がふわっと上がって。
山の緑のにおいと、お湯のやわらかいにおいが混ざって、なんとも言えない、いい空気。
足湯の横に、泉質の案内板があった。
「アルカリ性単純温泉」って書いてある。
肌にやさしくて、つるつるするの、これかぁ。
疲労回復にもいいらしい。
……覚えとこ。たぶん忘れるけど。
「……また来よう」って思うのは、
だいたいお風呂のときかもしれません。
💡安全メモ
サエは、ゆるめで長く楽しみたい派です。
ソロ登山って「大丈夫?」って思われることもあるので、私はまず、“無理しない”を最優先にしています。
今回みたいな水辺では、特にこのへんを意識します。

濡れた石・木道・苔は、見た目以上に滑る(乾いて見えても油断しない)
一歩目で体重を全部のせない(置く→確認→体重を移す)
足裏全体で"面"で置く意識(つま先だけ・かかとだけは不安定)
不安定な場所では、ポールがあると安心
「近づかない」も立派な判断(今日はやめとこ、が安全なことも)

📘 もっと詳しく知りたい人に
今回の「ツルッ」から学んだ足元のコツを、深掘りしてまとめました。 靴のソール、足の置き方、体重の移し方、ポールの使い方——
そういうことを少しずつ覚えるほど、
山は楽しくなっていくんだな——と、思ってます。
第1話から転んじゃったサエですが、
ここから少しずつ上手になっていきます(笑)

だから、また来てしまうんです。
次回予告
次回#02は、山ごはん回、
……のはずが火がつかない。
ここは、山と温泉のゆるい物語の入り口。
これから、よろしくお願いします。⛰️♨️
